クルマの素性を徹底的に磨き上げたレクサス新型「RX」の走り、進化の秘密

新型RX(プロトタイプ)

2022年6月1日に世界初公開されたレクサスのラグジュアリーSUV新型「RX」。レクサスならではの乗り味「Lexus Driving Signature」をさらに進化させるために、重心高、慣性諸元、軽量化、剛性など、クルマの素性を徹底的に磨き上げている。

●文:月刊自家用車編集部

GA-Kプラットフォームを引き続き採用するが、リヤ部分は新開発

新型RXは、従来型同様にGA-Kプラットフォームを採用するが、さまざまな改良を行っている。まず、軽量化と低床化により、重心高を従来型から15mm下げて、全長は従来型と同様だが、ホイールベースを60mm延長して、トレッドを前15mm、後45mmずつ拡幅。これらにより、ヨー慣性モーメントを低減するパッケージとした。

ボディ構造(プロトタイプ) [写真タップで拡大]

サスペンションは、フロントに従来型同様のマクファーソン式ストラットサスペンション。リヤは従来型のダブルウイッシュボーン式から新開発のマルチリンク式サスペンションへ変更されている。これは、路面への駆動力の確実な伝達とスムーズな車両姿勢変化の両立を目指したもの。

マルチリンク式サスペンションを採用したが、アッパーアーム配置と形状の工夫でボディサイドメンバーが室内側へ張り出すことがない、広い室内スペースが確保されている。さらに、ショックアブソーバー配置とサスペンションメンバーのマウントブッシュ特性の最適化によって、発進/加速時の車両姿勢変化を抑えるとともに、走行時の振動も抑制している。

2.4L Turbo HEVフロントサスペンション(プロトタイプ) [写真タップで拡大]

2.4L Turbo HEV トランスミッション(プロトタイプ) [写真タップで拡大]

また、マルチリンク式サスペンションの採用にあわせて、GA-Kプラットフォームのリヤ部分を新規に開発。プラスして、車両加減速/操舵旋回時のサスペンション入力をしっかりと支える、ねじり剛性の高いリヤボディ骨格配置を採用した。骨格の接合にはレーザースクリューウェルディング(LSW)や構造用接着剤に加えて、短いピッチで溶接を可能とする短ピッチ打点技術を採用し接合剛性を高めている。さらに、ステアリングサポート材質へ高剛性アルミダイキャストの採用やサスペンション締結部の剛性も向上。製造工程の造り込みにより、トー/キャンバー/ロールステアなどホイールアライメント精度を向上させ、動的性能も最大限に引き出すという徹底した拘りが散りばめられている。

ボディ構造(プロトタイプ) [写真タップで拡大]

ショックアブソーバーには、極低速域から減衰力を確保するスイングバルブを採用している。AVSには減衰力切り替え応答性に優れたリニアソレノイド式を採用して、「F SPORT」には標準装備としている。

車両重量は従来型比で90㎏の軽量化。これはプラットフォームの主要骨格部材を最適な材料に変更し、フロントフェンダーのアルミ化や、Bピラーには世界初となる安全性と軽量化を両立した2GPa(ギガパスカル)級のホットスタンプ材を採用することで達成している。

ボディ構造(プロトタイプ) [写真タップで拡大]

空力についても、フロントまわりの風の流れの最適化によって、Cd値の低減だけでなく、優れたブレーキの冷却性も確保されている。エンジンアンダーカバーにはディンプル形状を設置し、微小渦を床下に発生させることで車両の接地感を高め、高速走行時の走行安定性を向上させている。また、ドアの凹凸とガラス面までの段差を最小化することで高い整流効果を発揮。リヤスポイラーも後端形状と門型スポイラーの形状を工夫し、流れる空気の乱流を抑制して操縦安定性を向上させている。

空力性能 [写真タップで拡大]

静粛性も大幅に向上しているとのこと。現行型NXに続き、ドアのシール性を向上させるオープニングウェザーストリップとフロントとリヤのドアガラスラン形状の採用や、エンジンフードの振動を抑制するツインロック構造、高遮音タイプのフロントドアガラスを採用している。さらに新型マルチリンク式サスペンションの採用や骨格の最適配置などにより実現した高いボディ剛性も静粛性の向上に繋がったという。


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