2022年4月にレクサスが発表したバッテリーEV専用車「RZ」には、路面や走行状態を問わず、クルマの接地荷重に応じて常に四輪の駆動力を制御する「DIRECT4」が搭載されている。新型「RZ」にも、新型ハイブリッドシステムによる「DIRECT4」を採用。また、パワートレーンまで強化したパフォーマンスモデルとして「F SPORT Performance」が設定される。
●文:月刊自家用車編集部
最上級の「RX500h」に搭載される2.4Lターボハイブリッドシステム+DIRECT4
新型「RX」には、新パワートレーンの1つとして、レクサス初採用となる新開発のハイブリッドシステムが搭載される。この新ハイブリッドは、高トルクな2.4Lターボエンジン/モーター/6速ATを採用。リヤには高出力モーターの「eAxle」が搭載され、ハイブリッドバッテリーに高出力なバイポーラ型ニッケル水素電池を採用している。グレードとしては、最上級の「RX500h」に搭載される。
効率的でレスポンスのいい動力性能とするために、エンジンとモーターの間にクラッチを配置し、6速ATにもトルクコンバーターの代わりにクラッチを採用。モーターとトランスミッションの間に配置することで、状況に応じてエンジンとモーターの使い分けや統合が可能な機構を採用している。
この新ハイブリッドシステムは、アクセルを踏み込んだ時にエンジンの過給が遅れた分を、前後モーターでアシストし、アクセル操作に対する駆動力の応答遅れが少なく加速の立ち上がりが早いダイレクト感のある走りを実現している。高回転域では、ターボエンジンと「eAxle」により高速域でも力強く伸びやかな加速を実現するとしている。
また、4気筒ターボ特有のノイズを除去するために、アクティブノイズコントロールとアクティブサウンドコントロールを採用。エンジンとモーターの力強さ、伸び感をサウンドによって演出し、クルマとの対話、気持ちの良い走りをさらに引き出す。
「DIRECT4」は、車輪速センサー/加速度センサー/舵角センサーなどの情報で駆動力配分を制御。前後輪の駆動力配分比を100:00〜20:80の間で制御し、発進加速性と操縦安定性を向上。低燃費にも貢献する。発進時と直進加速時には、車両のピッチングを抑えてダイレクトな加速感が得られるように前輪:後輪=60:40〜40:60程度で制御を行っている。コーナーリング時には、車速と舵角などの情報を使い、走行状態に合わせた駆動力を配分することで優れた操縦安定性を確保している。ステアリングの切り始めにはフロント寄りの駆動力配分(70:30〜50:50)とし、コーナー脱出時はリヤ寄りの駆動力配分(50:50〜20:80)として、気持ちよくスッと曲がる旋回フィーリングを実現したという。
さらに、「DIRECT4」搭載車にはブレーキに前後独立油圧制御で前後回生協調が可能な加圧ユニットを採用している。より自然で扱いやすいブレーキフィーリングを実現しながら、ブレーキ操作量に応じた前後輪の制動力配分を最適化するブレーキ車両姿勢制御を採用することで、制動によって前後のタイヤに発生する力を最適に利用し、減速から旋回という流れで、シームレスに繋がる気持ちよさと高い安心感のある走りに貢献する。
突き抜けた走りの進化を追求した新パッケージの「F SPORT Performance」
新型「RX」には、従来型からラインナップされている「F SPORT」も設定されるが、「RX500h」には、パワートレーンまで強化されるパフォーマンスモデルの「F SPORT Performance」がラインナップされる。フロントブレーキには、対向6ピストンブレーキキャリパーを採用して、リニアでダイレクト感のあるブレーキフィーリングとした。後輪転舵角を拡大した「Dynamic Rear Steering(DRS)」も新採用。車速に応じて、後輪を前輪と逆相/同相に最大4度転舵させる。さらに、21インチの専用開発タイヤを設定し、ハンドリング性能をさらに向上させている。
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