【注目のニューモデル・購入前に確認しておきたい3つのポイントは、これ!】日産 サクラ&三菱 eK X EV編

5月20日に発売されたBEV「日産サクラ」と「三菱eK X EV」。コスパも意識せざるを得ない軽自動車規格車ゆえに、両モデルとも車両価格はかなり踏み込んだ設定。「この価格なら!」と、興味を覚えるユーザーもいるのではないだろうか? ここでは知って損なしのポイントを3つお教えしよう。

●日産 サクラ

グレード価格【FF】
S233万3100円
X239万9100円
G294万300円
※Sグレードはフリートユースが中心になるため、通常カタログに詳細記載はありません。

●三菱 eK X EV

グレード価格【FF】
G239万8000円
P294万300円

●まとめ:月刊自家用車編集部(ハラ)

【チェックポイント1】基本メカニズムは共有するが、内外装は別デザイン。装備設定も若干の違いあり

サクラとeK X EVは、日産と三菱が共同開発したBEV。プラットフォームやパワーユニットなどの基本メカニズムは共有関係になる姉妹車だが、改めて見比べてみるとエクステリアやインテリア、装備の設定はかなり異なる。

サクラはノートやアリアといった日産の最新モデルのデザインテイストを落とし込んだ近未来的なデザインが注がれるに対して、eK X EVは三菱らしいアウトドアを意識したアクティブなイメージ。都会よりも大自然が似合う軽SUV風に仕立てられている。

装備機能は日産と三菱で名称は異なるが、基本的に同等のものが用意されている。ただ純正ナビと運転支援機能「プロパイロット(マイパイロット)」に違いがあり、ナビは収録されている地図やルート案内は完全に別物。「プロパイロット(マイパイロット)」は機能的には同等だが、サクラは上級グレードのGは標準(XはメーカーOP)になるのに対して、eK X EVはベーシックなGはもちろん、上級グレードのPもメーカーOP(セットOPで提供)になっている。eK X EVにマイパイロットを装着したい場合は、サクラに比べると少し割高になってしまう。

【チェックポイント2】購入の際は公的な補助金の活用をお忘れなく

サクラもeK X EVも、購入後一定の条件を満たせば、国や地方公共団体から補助金が給付される、補助対象車両となる。現時点で日産サクラを購入する場合は、国から令和4年度「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」(55万円)と地方公共団体からの補助金(対象の自治体で金額は異なる。東京都で購入する場合は45万円)が購入後に補助金として給付されるという。

用意している予算(令和4年度「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」は155億円)を消化してしまうと終了する可能性もあるが、これらの公的補助金を上手に活用すれば、内燃機車よりも安価に入手できる可能性が高い。

【チェックポイント3】売却時のリセール価格はあまり期待できないかも……

BEV全体に言えることだが、同車格の内燃機車に比べると、売却時のリセール価格はあまり期待できないモデルが多い。

リセールが弱い理由として挙げられるのが、駆動用バッテリーの劣化の問題。駆動力はモーターが賄う電気自動車には、高性能かつ大容量のバッテリーが搭載されるが、充放電を繰り返していくとどうしても劣化してしまう。最近のBEVは、バッテリーはもちろん、パワーコントロールユニットやインバータなどの性能も大きく向上しているが、それでも充放電によるバッテリーの劣化は避けられない。

当然、バッテリーが劣化すれば走行可能距離が短くなる。中古車でBEVを購入するのは少し心配というユーザーも多いため、中古車としての人気も今ひとつ。当然リセール価格もふるわないという状況が生まれつつあるのだ。

サクラやeK X EVだけではなく、BEVを購入する時は、売却時のリセール金額のことも考えておくのがベターだ。

【スタイリング 】

左が日産 サクラ(撮影車はX)、右が三菱 eK X EV(撮影車はP)。

アリアに通じる先進的なデザインが際立つサクラ(左)に対して、eK X EV(右)は内燃機モデルとほぼ共通のSUVライクなデザインを採用している。

【キャビン&荷室】

ノート/ノートオーラの流れを感じるテイストが盛り込まれたサクラ(左)に対して、eK X EV(右)は内燃機車と共通のデザインを採用。

サクラの前後シート。

eK X EVの前後シート。

左はサクラ、右がeK X EV。共に5:5分割&後席スライド機構が与えられるなどアレンジ性能はほぼ同等だ。

【パワートレーン&主要機能】

駆動モーターは両モデル共通で47kW/195Nmを発揮。最高出力こそ軽自動車の自主規制制限値に留まるが、最大トルクは軽ターボを大きく凌駕する数値を叩き出す。

駆動用バッテリーは鉄製格納ケースに収納された状態で床下に配置される。バッテリー容量は350V/20kWh。WLTC走行モードでの一充電走行距離は180kmとなる。普通充電とチャデモ式DC急速充電に対応。200V14.5Aの普通充電による満充電までの時間は約8時間。(写真はサクラ用)

グレード限定もしくはOPでプロパイロット(マイパイロット)を設定。自動駐車を可能とする「プロパイロットパーキング」を軽自動車として初めて設定されるなど、先進運転支援機能が充実していることも見逃せない。

【機能紹介・サクラ】

NissanConnectサービスに対応するEV専用ナビゲーションシステムを設定。中央モニターと運転席前のアドバンスドドライブアシストディスプレイが連なる統合型インターフェースディスプレイを採用していることも、サクラの大きな特徴。

インパネには直線的で操作しやすい前後操作の電制シフトを採用。シフトレバー左側には液晶式のエアコン操作コンソールが配置される。

運転席前のメインメーターは、7インチのカラーディスプレイで車両情報を表示するアドバンスドドライブアシストディスプレイを採用。

【機能紹介・eK X EV】

eK X EVの車載ITは、通信連携機能を備える専用SDナビ。モニターは9インチのタッチパネル式。

メーカーOPでルーフレールを設定。eK X EVの専用装備の一つ。


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