免許返納後の新たな交通手段、歩道を走れるスクーター「WHILL Model S」が販売開始

WHILL株式会社は、歩道を走れるスクーター「WHILL Model S」の先行受注を開始することをした。免許返納後などの移動手段の選択肢とされる、電動アシスト自転車やシニアカーではこれまで満たせなかったニーズを反映させた、スクータータイプの近距離モビリティだ。年齢を重ねても自分らしく過ごしたいとの意識が強まる「人生100年時代」の超高齢化社会において、より快適で自由な外出機会の創出と意欲の促進を図る。

●文:月刊自家用車編集部

時速6km以下で走行する近距離モビリティ

免許返納件数は年間60万件に上る一方、 その後の移動手段に挙がるシニア向け電動アシスト自転車やシニアカーの流通台数は計16万台弱にとどまっており、シニア向けモビリティ市場は限定的となっている。高齢化の加速に伴い、今後移動手段のニーズが一層高まることが予想される中、創業当初から近距離、特に歩行領域の移動をカバーするプロダクトとサービスを展開するWHILL社は、これまでになかった全く新しいカテゴリーの移動手段として、Model Sを市場投入する。

Model Sは、電動アシスト自転車よりも安定した走行性能と、シニアカーよりも日常に馴染みやすいシンプルなデザイン性を併せ持つスクーター型モデル。歩道を安定して長く走行できるため、高齢化社会において免許返納後も心地よく走れるクルマ、自転車の代わり、長距離を歩くとなると疲れてしまう方の移動手段として、既存の移動手段では拾いきれなかった顧客ニーズを形にしている。

操作はシンプルで、レバーを握れば前進/後進、手を離せばその場でブレーキがかかり停止する仕組み。 直感的で分かりやすい、かつ滑らかな操作性でありながら、操作部には自動車に馴染みがあるアイコンを採用し、運転の楽しさを演出している。価格は21万8,000円~(非課税、送料調整費別)で、カラーは全4色。

また、運転者と家族により安心かつ快適な移動体験を提供するため、Model Sだけのプレミアムなサービスとして「WHILL Premium Care」を開発。保険やロードサービス、メディカルアシストがセットになった既存のサポートサービス「WHILL Smart Care」と、運転者と家族がスマートフォンのアプリ上で機体の居場所や状態、外出情報を共有できる「WHILL Family App」を一緒にしたもので、26,400円(税込、年間契約 ※月当たり2,200円)で利用可能だ。

※サービスを利用するには、 IoTモジュール「WHILL Premium Chip」が搭載された機体を購入する必要があり、納品日ならびにサービス開始は2023年1月以降を予定。 

先行受注は、9月13日よりWHILL社ECサイトと電話、WHILLを取り扱う全国の自動車ディーラー、サイクルベースあさひ他で一斉に開始する。また、検討やご相談をしやすくするため、全国20店舗を皮切りにWHILL Model Sを試乗できる体制を整えていく。なお実機配備のタイミングは店舗により異なる。


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