
キャブコンバージョンやトレーラーハウス、バスコンなど多彩なカテゴリーがあるキャンピングカー。なかでも近年人気を集めているのがハイエースやキャラバンなどのバンやエブリイなどの軽バンをベースとして「バンコンバージョン(通称バンコン)」。普段使いでも活用できる手軽さや取り回しの良さでファミリー層やカップル、セカンドライフを愉しむ夫婦など、多くのユーザーから注目されている状況だ。
●文/写真:竹野由志雄(月刊自家用車編集部)
ベース車は、ハイエースの標準ボディ&ハイルーフ仕様
バンコンが特に近年注目されるようになったのは、2020年に始まったコロナ禍からだ。移動だけでなく、宿泊でもウイルスの感染を防ぐプライベート空間を確保できる旅の手段として、これまでマイカー&ホテル、公共交通機関&旅館などを利用してきた多くのツーリストたちが、バンコンの利便性の高さに気づいたわけ。また震災や台風、豪雨といった災害が発生したときに備え、移動できる避難先としてバンコンを求めるユーザーも増えているという。
なかでもバンコンのベース車としても圧倒的な人気を集めているのがトヨタのハイエースだ。
ここで紹介するキャンパー「PABLO(パブロ)」は、新潟県燕市の老舗キャンピングカービルダー「加藤モーター」が歴史的画家、パブロ・ピカソのアートの版権を管理し、ブランド化する「Picasso Re Design」とコラボレーションし、2025年7月にリリースした最新モデルになる。折しも2025年はピカソ生誕145周年と加藤モーター創業70週年が重なる年。この車両はいわばそのアニバーサリーモデルでもある。
新潟県燕市を拠点とするキャンピングカービルダー「加藤モーター」がリリースするバンコン「PABLO(パブロ)」。バンコンのベース車としても圧倒的な人気を誇るバン、トヨタハイエースをベースに製作した8名乗車/3名宿泊のキャンパーだ。
「ピカソの革新性に触発され、常識にとらわれないクルマづくりに挑んだ」というこのモデルには、車体に描かれたグラフィックだけでなく、インテリアにもそのアート的要素を取り入れている。
ベース車はハイエースの標準ボディ・ハイルーフ車のワゴンGL。セカンドシートを含めたリヤの居住スペースはすべて同社のハンドメイドで、センターには前向き/後ろ向きにアレンジ可能なシートとテーブル、キッチンをセット。リア側には二段ベッドにもなるベンチシートとトイレスペースを完備している。
ウッディな雰囲気のインテリアにはキッチンの冷蔵庫や壁の部分にピカソを意識したカラフルなアートもアレンジ。
その温かみのある同社手づくりの家具で構成された室内空間は、室内をより広く感じさせる効果ももたせている。
冬も夏も快適。雪国・新潟の職人が作る断熱仕様にも注目
雪国の新潟を拠点とする老舗ビルダーの作品ゆえに、寒さや暑さをシャットダウンする断熱の施工もしっかり行っており、ベッドやキッチン、ウッドの壁などの「家具」もすべてハンドメイド。ゆったりした温かみのあるインテリアは、数日間におよぶロングツーリングでもストレスなくくつろげるスペースになっている。
リアの横向きベンチシートは宿泊時には二段ベッドとしてアレンジ。ファブリックにはピカソの代表作のモチーフも織り込んでいる。
同社の職人による手づくりの家具もがっしり堅牢なものになっている。
広々としたインテリアはベッドなどの機能性も特筆もの。またキッチンには電子レンジや冷蔵庫も完備し、さらに室内最後尾にはトイレも設けている。まさに「居住」空間になっているわけだ。またこのパブロは基本的なパッケージのほか、100VのエアコンやFFヒーター、リチウムサブバッテリーやソーラー充電システム、オーディオなどオプション装備も多数ラインアップしている。
キッチンにはシンクのほか電子レンジや冷蔵庫も完備。
100VエアコンやFFヒーターなどオプションの快適装備も充実している。
加藤モーターではこの最新作「パブロ」のほか、人数や用途に応じた多種多彩なキャンピングカーを製造、販売している。またハイエースだけでなく、タウンエースをベースにしたバンコンもリリース。新潟県燕市にある同社のショールームに行けば(要予約)、それら多数のキャンパーも見て触ることも可能だ。
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