ステランティス傘下のランチアブランドが現地時間の2023年4月15日に、次の10年のブランドビジョンとなるコンセプトカー「Pu+Ra HPE」を発表した。100%電気自動車で、イタリアの高級家具メーカー「Cassina(カッシーナ)」とコラボレーションしている。
●文:月刊自家用車編集部
100%電気自動車で、700km以上の航続距離、10分強の充電時間、100kmあたり10kWh未満のエネルギー消費
日本での正規輸入が1999年以降、途絶えて久しいイタリアの自動車ブランド「ランチア」。日本でも世界ラリー選手権(WRC)で活躍した「ストラトス」の人気が未だに高いが、今回発表されたコンセプトカー「Pu+Ra HPE」は、その「ストラトス」からインスパイアされた丸型のテールランプや’70年代のランチア「ベータHPE」を彷彿させるリアウインドウデザインを採用。中でもフロントセクションは、歴史的なランチアのグリルを再解釈し、特徴的な3本のラインがアイコンとして遠くからでも視認できるようにデザインされている。さらに、ルーフ上の円形のルーフは、新しいデザイン言語の特徴である建築的な要素とともに広いパノラマビューを提供するというもの。
さらにイタリアの高級家具メーカー「Cassina(カッシーナ)」とコラボレーションしてデザインされたインテリアにも注目だ。丸いカーペットやマラルンガのアームチェアをモチーフにしたフロントシートにイタリア家具へのインスピレーションが表現され、従来の自動車デザインとは一線を画す、丸型のダッシュボードやセンターコンソールデザインで斬新さをアピールする。
採用されているタイヤは、グッドイヤーが手がけた。コンセプトカー専用に製造され、ユニークなデザインとホイールにジャストフィットするカスタムサイドウォールを採用し、「Pu+Ra HPE」にプレミアムな印象を与え、空力性能も最高レベルを実現しエネルギー効率を高めるという。
コンセプトカー「Pu+Ra HPE」のパワートレーンは、100%電気自動車で、700km以上の航続距離、10分強の充電時間、100kmあたり10kWh未満のエネルギー消費とされている。今後ランチアブランドはステランティスの電動化戦略にのっとり、2024年にハイブリッドとバッテリーEVの2バージョンでコンパクトモデルの「イプシロン」を発売する予定とアナウンスされている。その後、2026年以降はバッテリーEVのみを販売し、2028年からは新型「デルタ」の登場と同時にバッテリーEVのみを販売するブランドとなる予定だ。
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