
日産自動車株式会社と日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社(NMC)は、2023年5月23日にNissan Z(日本名:フェアレディZ)をベースとしたレースカー「Nissan Z Racing Concept」で、ENEOS スーパー耐久シリーズ 2023第2戦「NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース」(5月26日~28日)に参戦することを発表した。
●文:月刊自家用車編集部
「ST-Qクラス」にNissan Z GT4をベースに空力や冷却系パーツを中心に改良を加えた車両で参戦
日産は、2050年度までに製品のライフサイクル全体でカーボンニュートラルを実現することを目指すとしている。モータースポーツのフィールドでも、すでに電気自動車(EV)のレース「ABB FIAフォーミュラE世界選手権」への参戦を行い、CNF(カーボンニュートラルフューエル)を燃料としたレース車両の開発を行い、カーボンニュートラルな幅広いモータースポーツの実現を目指した取り組みを推進している。
CNF(カーボンニュートラルフューエル)とは、CO2(二酸化炭素)とH2(水素)を合成して製造される燃料で、CO2は発電所や工場から排出されるものを利用し、H2は再生エネルギーを使用した電力で水電解を行い、合成した「脱炭素燃料」だ。
日産とNMCでは、Nissan Zを使用してモータースポーツに参戦。2022年には、「Nissan Z Racing Concept」でENEOS スーパー耐久シリーズの「富士24時間レース」に初参戦し、見事完走を果たしている。2023年も同レースに参戦。今回も「富士24時間レース」の「ST-Qクラス」に、Nissan Z GT4をベースにした車両で参戦する。
カーナンバーは230、NISMOチームとして参戦し、監督は松村基宏氏、ドライバーは平手晃平氏/佐々木大樹氏/高星明誠氏/松田次生氏の計4名。
Nissan Z GT4の空力や冷却系パーツを中心に改良を加え、開発車両の出場が認められる同クラスへ参戦することで、レース車両やアフターパーツの開発に必要な様々なデータを収集、同時に燃料にCNF(カーボンニュートラルフューエル)を使用することで、CNFの知見をさらに深めることを目指すという。
日産のモータースポーツビジネスユニットオフィスヘッドで、NMCの社長を務める片桐隆夫氏は、「モータースポーツ活動の可能性の幅を広げるため、サステナブルな視点を取り入れた新たなチャレンジを行っています。今回は24時間レースという大変厳しい条件であるからこそ、多くの有益な実戦データが得られるものと期待しています。そして、得られた知見を今後の開発に活かし、お客さまにより楽しんでいただけるクルマつくりにつなげていきます」と語っている。
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