
三菱自動車工業は、ワンボックスタイプの軽商用電気自動車、新型「ミニキャブEV」を、12月21日(木)から販売する。価格は243万1000~248万6000円。
●まとめ:月刊自家用車編集部
航続距離の延長に加えて、安全&装備機能も強化
新型「ミニキャブEV」は、軽商用EVとして12年間で、約1万3千台(2023年10月末時点)の販売実績を持つ「ミニキャブ・ミーブ」をベースに開発されたモデル。新型は、多くの顧客から要望されていた航続距離の向上と、安全装備・機能装備の拡充が図られていることが特徴。
商品特長
モーターや駆動用バッテリーなど電動系コンポーネントを新世代化することで、一充電あたりの航続距離を先代モデル比で約35%増となる180km(WLTCモード)に延長。AC200V(15A)での普通充電の満充電時間は約7.5時間。急速充電の場合は、約42分で80%までの充電が可能になっている。
新採用のモーターは、走り出しから最大トルクの195N・mを発生。荷物をたくさん積んだ状態でも、電気自動車ならではのスムーズかつ力強い走りで、ストレスなくキビキビと走行することが可能。また、新型モーター・インバーターを採用し一体化構造とすることで、先代モデルより静粛性も向上している。先代モデルから走行距離向上や安全装備の充実を図りながら販売価格も同等に抑えている。
インバーター 一体型モーター
駆動用バッテリーパック
新型の主な変更点
・三菱自動車独自のEVシステムを新世代化
駆動用バッテリーは電池容量を約25%向上。モーターとインバーターを一体化構造とするなど、モーター効率を向上させたことで、航続距離は約35%向上させた180㎞を実現。
・安全機能
衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]や車線逸脱警報システム[LDW]、オートマチックハイビーム[AHB]、誤発進抑制機能(前進時)[UMS]などの予防安全技術「三菱e-Assist」を採用。安全機能を向上しサポカーSワイドに対応。
急な坂道で発進時の後退を防止するヒルスタートアシスト[HSA]を追加。
・機能装備
電気を車両からいつでも取り出せる、アクセサリーコンセント(AC100V、最大1500W)をフロアコンソール背面に設定。災害時などの緊急時でも、消費電力の大きい電化製品を使用することが可能。
インストルメントパネルには、充電用USBポートのタイプCとタイプAをメーカーオプション設定。ユーザーの使いやすさを考慮しスマホトレイを併設している。
・走行性能
前後ショックアブソーバーの減衰力特性を見直し、乗員の乗り心地の向上とともに、キャビンの揺れを抑制して荷物への負担を軽減。
回生ブレーキを積極的に活用するBポジション時の回生力を強めることで実用電費を向上させている。
グレード | 座席数 | 価格 |
CD 20.0kWh | 2シーター | 243万1000円 |
4シーター | 248万6000円 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(三菱)
アウトランダーPHEVのコア技術を、専門の技術説明員が解説 三菱自動車ブースの主役は、2024年10月に大幅な改良を施し、市場に投入されたフラッグシップモデルのアウトランダーPHEV。リアル展示会のブ[…]
荷台をまるごと交換するFTポーターエンデューロ 三菱のトライトンは、国内市場では珍しいピックアップトラックタイプの車両だ。また、SUVのように悪路走破性の高いため、アングラー(釣り人)からの注目度や人[…]
当時の自動車市場に新風を吹きこんだ三菱車が集結 出展ブースには「時代を切り拓いてきた名車たち」をテーマに集められた三菱車を展示。 展示される車両は、1964年発売の初代「デボネア」や1970年発売の「[…]
名門“三菱”は、戦前は軍用装備メーカーとして発展 三菱自動車はホンダより後発の自動車メーカー。そういうと、嘘つき呼ばわりされそうだが、これは事実だ。母体である三菱重工業から独立して、現在の三菱自動車工[…]
ルームミラータイプの変更で、価格を抑えた特別仕様車 今回導入される特別仕様車T Premium Limited Edition/G Premium Limited Editionは、上級グレードのT […]
最新の関連記事(EV)
バッテリーEVにも、スバルらしいアクティブイメージをプラス 発表された新型「トレイルシーカー」は、スバルのグローバルバッテリーEVとしては2番目に登場するe-SUVモデル。スバルとトヨタが、互いに強み[…]
古の名スポーツカーが、100%電動EVとして現代に復活 「ルノー5(サンク)ターボ 3E」は、1980年代にラリーで活躍した小型ミッドシップモデルの「ルノー5ターボ」「ルノー 5ターボ2」が、100%[…]
バッテリーEV専用工場の新設や生産性向上の施策に加えて、企業価値向上の取り組みも強化 マツダは、2030年までを「電動化の黎明期」と捉えており、マルチソリューションで電動化を進めているが、その具体的な[…]
3気筒ターボ+モーターのマイルドハイブリッドを搭載 フィアット600は、アイコニックなイタリアンデザインに快適性、革新性、テクノロジーを詰め込んだ、コンパクトモデル。電気自動車の「600e」は、昨年9[…]
ホワイトコーデでドレスアップされた特別な「600e」 今回導入される「600e La Prima White Package」は、600e La Primaの装備をベースに、ホワイトルームミラー、ホワ[…]
人気記事ランキング(全体)
ナットの取り外しの基本を無視すると、トラブルの原因に… 整備作業においてボルトやナットの脱着は避けて通れない基本中の基本の作業。それだけに、ソケットレンチやメガネレンチの使用頻度は必然的に高まる。が、[…]
どんな車にも絶対ついているのがサンバイザー 車種を問わず、あらゆるタイプの車に装備されているサンバイザー。軽自動車でも高級車でも、オープンカーでも装着されていることが多い。サンバイザーは、その名の通り[…]
なぜ消えた?排気温センサー激減のナゾ 排気温度センサーは、触媒の温度を検知し、触媒が危険な高温に達したときに排気温度警告灯を点灯させるためのセンサーだ。このセンサーは、いつのまにか触媒マフラーから消滅[…]
不可能と思われたハイブリッド量産に挑んだG21プロジェクト 1997年暮れに世界初の量産ハイブリッド車として初代プリウスが発売されてから、すでに27年が歳月が過ぎた。しかもその間に、ハイブリッド車は世[…]
知っているようで、実は見落としているマイカーの機能 全てを知っているつもりでいても、実は意外と活用できていない機能が存在するのがクルマ。今回は、給油にまつわる見落とされがちな機能を紹介しよう。 給油口[…]
最新の投稿記事(全体)
アウトランダーPHEVのコア技術を、専門の技術説明員が解説 三菱自動車ブースの主役は、2024年10月に大幅な改良を施し、市場に投入されたフラッグシップモデルのアウトランダーPHEV。リアル展示会のブ[…]
408&308で好評のボディカラー「オブセッションブルー」を採用 今回導入される「GT Obsession Blue」は、GTグレードに、2008初採用のボディカラー「オブセッションブルー」をまとった[…]
「カーボンニュートラル達成」「交通事故死者ゼロ」に対する具体的なアプローチ例を公開 今年の「人とくるまのテクノロジー展 2025」のホンダブースでは、究極の安全を目指すモビリティの未来像が具体的に提示[…]
不可能と思われたハイブリッド量産に挑んだG21プロジェクト 1997年暮れに世界初の量産ハイブリッド車として初代プリウスが発売されてから、すでに27年が歳月が過ぎた。しかもその間に、ハイブリッド車は世[…]
爪や指輪で傷つきがちな、ドアハンドル周辺 「マジかよ…勘弁して欲しいな…」 友人に車を貸して戻ってきた際に、ドアハンドル周辺を見て驚愕するオーナー。思わず「傷だらけじゃん…ふざけんなよ」と、思わず愚痴[…]
- 1
- 2