この春に新社会人となるユーザーの中には、クルマの購入を検討している人もいるはずだ。そんなユーザーにこそ注目して欲しいのが、安価かつ購入満足度が高い「安くていいクルマ」だ。ここではスズキ・ジムニーをピックアップ。ハードな路面になればなるほど輝いていく異色な軽自動車で、けっして万人向けとは言い難いモデルだが、アウトドアレジャーが好き、クルマにも個性を求めたいというユーザーならば狙ってみても損はない。また、価格も手頃で、さらにリセールが強いこともオススメする理由のひとつ。初めてのクルマとして検討してみてはどうだろうか?
●まとめ:月刊自家用車編集部
国産屈指の人気を誇る軽SUV。納期も値引きは厳しいが、それ以上の魅力を持つのは間違いない
SUZUKI
ジムニー
価格:165万4400~200万2000円
・最新購入情報
納期の目安:12か月以上
車両本体目標値引き額:10万円
リセール予想:A+
この春に一部改良を実施。2018年の発売開始以来、常に長期オーダーを抱えている状態のため、納期も長め。ただ編集部に報告されるユーザー情報では、契約時に伝えられた納期よりも短い期間で納車されるケースも相応にある。現時点の目安としては12か月以上と幅を持たせているが、実際の納期は短くなる可能性が高い。
値引きに関しては「安売りしなくても買ってもらえる」という気持ちが強く、かなり渋い。5万円程度が精一杯と、話をまとめてくるケースもある。地域のサブディーラーを含めた同士競合で、一番良い条件で契約したい。
また稀に報告されるのが、「流通在庫ならば納車できる」という提案がディーラーから連絡されたというケース。トランスミッションやグレードが違うのはともかく、ボディカラーの違い程度なら、検討する価値は大いにありだ。
どんなクルマ?
1.5Lエンジンを搭載する「ジムニーシエラ」も含め、唯一無二の存在と称せられるのがジムニーだ。軽自動車ながらハードクロカン車であり、乗用車プラットフォームをベースに開発されたクロスオーバー系のSUVとは基本設計から違っている。
ラダーフレームを用いたシャシーのサスは前後共にストロークを大きく採った3リンクリジッドを採用。4WDシステムはローモードを備えたトランスファーによるパートタイム型、縦置(FR)レイアウトなので、2WD走行時はトラクションで有利な後輪駆動になる。
前後のオーバーハングが短く、大径タイヤと相対的に短くなるホイールベースのおかげで、ハードクロカン車の中でもトップクラスの跨ぎ性能を持つ。さらに軽量小型で取り回しもよく、車両感覚もつかみやすい。
居住性や積載容量などの実用性、乗り心地、高速操安などは軽自動車の中でも誉められないレベル。さらに燃費も同様だ。いまや軽自動車でも装着車が増えているACCも非採用(※XCにはクルーズコントロールは装着、また全グレードに衝突軽減ブレーキ等は装着される)になる。
率直にいって、一般的な道路を走る限りデメリットのほうが多いのだが、オフロードやラフロードを走るには、このモデルほと頼もしいクルマが見当たらない。アウトドア趣味にどっぷり浸れる本気のオフローダー、という代えがたい魅力があることが多くのファンを獲得している最大の理由だ。
オススメグレードは?
XL(4速AT)
価格:187万9900円
パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【4WD】 |
658cc直3DOHCターボ 64PS/9.8kg・m | XG【5速MT】 | 165万4400円 |
XG【4速AT】 | 175万3400円 | |
XL【5速MT】 | 178万900円 | |
XL【4速AT】 | 187万9900円 | |
XC【5速MT】 | 190万3000円 | |
XC【4速AT】 | 200万2000円 |
グレードは3タイプ設定され、おのおののグレード間の価格差は約13万円ほど。つまり最廉価仕様のXGと最上級グレードのXCでも25万円くらいの差しかない。降坂制御機能なども含めて走行性能面の仕様は3グレードとも共通。マニアックに簡素な道具として纏めるならXGだが、レジャーのクルマとして選ぶなら、利便快適装備(オートエアコンやシートヒーター、撥水シート地、キーレスプッシュスタートなど)が充実してくるXL以上を狙いたい。
トランスミッションはオフロード向けのドラテクを究めるならMTを選択してもいいが、普段使いの利便性を重視するならば4速ATの方がいい。ちょっとしたオフロード走行を楽しむ程度ならばATでも十分に楽しい。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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