ハイエースベースのキャンピングカー製造台数国内ナンバー1のトイファクトリー(Toy-Factory)は、輸入キャンピングカーを専門に取り扱う新店舗「EURO-TOY(ユーロトイ)相模原」を、2024年4月27日(土)にオープンした。
この記事では、オープンに先立って公開された店舗の様子、取り扱う輸入キャンピングカーのラインアップ等、ユーロトイ相模原を詳細に紹介する。
●文:月刊自家用車編集部 ●写真:月刊自家用車編集部 EURO-TOY
明るく開放感抜群の店内に、大型の輸入キャンピングカーが並ぶ
ユーロトイ相模原は、神奈川県相模原市の国道16号線沿い、首都圏からも山梨方面からもアクセスしやすい場所にある。東名高速道路・横浜町田ICから約15分、圏央道・相模原愛川ICから約20分という好立地だ。
ガラス張りの外観が印象的で、とくに暗くなってからはショールームの美しさと店内に並ぶ大型のキャンピングカーがよく見えるため、思わず目を向けてしまうのではないだろうか。電車の場合は、最寄り駅の小田急線相模大野駅から徒歩で10〜15分ほどでアクセスできる。
約640坪の敷地には、木造2階建てのショールームがあり、屋外の展示スペースと駐車スペース、大型のキャンピングカーの整備にも対応可能なピットルームを備えている。
ショールーム内は、天井が高く開放感が抜群。木のショールームにこだわったそうで、明るく温かみを感じられる空間の中に、全長6mを超える大型の輸入キャンピングカーが何台も並べられている。
ショールームは、国内最大級という屋内型のショールーム。そのため、天候に左右されることなく、お目当てのキャンピングカーをゆっくりと見ることができる。
藤井代表「海外のスタイルを日本でも文化として広げていきたい」
ユーロトイ相模原店は、「最初から輸入キャンピングカーの専門店にするつもりだった」という。その理由についてトイファクトリーの藤井昭文代表は、「海外のようなもう少しゆったりとしたキャンピングカーのライフスタイルを、日本でも文化として広げていきたい」と話す。
「日本の方は、アメリカのまっすぐに続く一本道や、(ドイツの)アウトバーンのように(海外は道路が広いと)想像されていて、大型のキャンピングカーは『海外なら乗れるよね』と言われることが多いんです。
しかしヨーロッパには、日本と比較しても狭い道がたくさんあります。そういう道でも、(ヨーロッパの方は)6m級/8m級のキャンピングカーで、ゆったりと楽しまれている。ユーロトイは、海外のそういったスタイルを、日本でも文化として広げていきたいという思いで作りました」
藤井代表の頭には、ユーロトイ相模原のオープンに続いて、大型キャンピングカーの預かりサービスや、愛犬とも一緒に遊びに来られるようにドッグランやカフェを併設した施設を作っていく考えがあるという。
その施設は、「ユーロトイ相模原を拠点に遊びを楽しめる、(キャンピングカーの)“陸のマリーナ”のようなものをイメージしていただければ」とのこと。関東圏のキャンピングカーユーザーが完成を待ちわびるような施設を構想しているようだ。
ユーロトイ相模原の輸入キャンピングカーラインアップ
ユーロトイ相模原の取り扱いラインアップ(オープン時点)は、長年キャンピングカーを作ってきたトイファクトリーが、作り手ならではの視点からセレクトし、正規代理店契約を締結した「モーターホーム」と呼ばれる、欧州ブランドのキャンピングカー。
もちろん、フィアット デュカト(FIAT DUCATO)をベースに製造したトイファクトリーのオリジナルモデルもラインアップに含まれている。
日本初上陸となるドイツのETRUSCO(エトルスコ)にWEINSBERG(ウエンズバーグ)、イタリアのLAIKA(ライカ)、1957年創業の老舗ブランドであるHYMER(ハイマー)といった欧州のプレミアムモーターホームが、ガラス張りで明るいショールームや屋外スペースに展示されている。
ショールームにはモーターホームだけでなく、トイファクトリーが日本総代理店を務めるヨーロッパの最上級シートメーカーのaguti(アグチ)や、同じドイツの老舗シートメーカーのRECARO(レカロ)のシートも展示されており、その座り心地を実際に座って確認することができる。
また、オランダ製のリチウムバッテリーのSuper Bや、水が不要のトイレclesana(クレサナ)も見ることができる。無臭で衛生的なクレサナは、キャンピングカーのトイレだけでなく、災害対策としても注目されている未来型ウォーターレストイレだ。
子供や愛犬と一緒に行けるユーロトイ相模原
ユーロトイ相模原は、大人だけでなく子供や愛犬とも訪れることができる。“トイファクトリーらしい遊び心”のあるショールームに仕立てられている。
たとえば壁面のルーパーは、北アルプス山脈をモチーフにしていて、トイファクトリー本社がある岐阜県から見える北アルプスの稜線をモデルにしているそう。
商談スペースは1階と2階のどちらにも用意されていて、キッズスペースで子供を遊ばせておくことができるので、安心してキャンピングカーの疑問点、気になることをスタッフに相談できる。
また、トイファミリー(トイファクトリーのオーナー)用のスペースが設けられていたり、5月には愛犬同伴でより気軽に訪れてもらえるよう、ミニドッグランもオープン予定になっている。
大型キャンピングカーのメンテナンスにも対応できるピットルーム
ユーロトイ相模原は、フィアット デュカトベースのキャンピングカーユーザーにとって、安心・安全なキャンピングカーライフを提供してくれる頼もしい存在と言える。
トイファクトリーは、2022年にFIAT Professional(フィアット プロフェッショナル)の正規ディーラーになったが、正規ディーラーの強みは正規輸入車両の販売にとどまらない。専用テスターを使っての確認や、フィアット本社のデータベースからエラーの原因等を迅速に判別できるというメンテナンス面にもある。
ユーロトイ相模原には、大型のキャンピングカーにも対応可能なピットルームがあり、トイファクトリーのデュカトベースのオリジナルモデルはもちろん、日本初上陸のエトルスコやライカのデュカトベースのキャンピングカーのメンテナンスも、正規ディーラーとなったことで自信を持って行えるようになっている。このこともユーロトイ相模原をオープンした理由のひとつになっているそうだ。
先にお伝えした陸のマリーナのような施設が誕生すれば、安心/安全なキャンピングカーライフの提供に加えて、メンテナンスついでに気軽に家族で遊び来られるという、キャンピングカーユーザーにとってさらに楽しみな施設になりそうだ。
新たなキャンピングカー文化の創造拠点「ユーロトイ相模原」
トイファクトリーには、“はじまりはいつもトイファクトリーから”という、創業以来の行動指針になっている言葉がある。
ハイエースベースのキャンピングカーの製造台数国内ナンバー1という大人気キャンピングカービルダーながら、国内にほとんどない輸入キャンピングカーの専門店を新たにオープンしたのには、そんなトイファクトリーの行動指針が背景にあるのかもしれない。
オープン時点では、トイファクトリーのオリジナルモデルに欧州のモーターホームブランドというラインアップだが、取り扱いブランドは今後さらに増やしていく計画があるという。
車を運転している時に、本記事で紹介したような欧州ブランドのモーターホームとすれ違う頻度は、まだそこまで高くない。むしろ、ほぼないというのが現状だ。しかし、新たなキャンピングカー文化の創造拠点とも言えるユーロトイ相模原のオープンをはじまりに、これから街で見かける機会、欧州のようなキャンピングカーライフを楽しむユーザーは増えてくることになりそうだ。
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