
来たる秋商戦で注目してみたい「性能」と「コスパ」に優れるモデルをピックアップ。ここで取り上げる日産・ノート/ノートオーラは、ベストセラーにふさわしい完成度を持つことが強み。上級コンパクトを検討しているユーザーにとって、クルマ選びの選択肢から外すことができない1台だ。
●文:月刊自家用車編集部
【購入テクニック&グレード選び】総合力に優れるノート、必須装備がOPなのは残念だが、価格に見合った満足感を得られる
日産のラインナップとしては別モデル扱いだが、ノートオーラ(以下オーラ)はノートの上級グレード相当となるコンパクトカー。ボディやプラットフォームは共用関係となるが、内装加飾や機能装備、駆動モーターのスペックが異なっている。
ノート X FOUR
ノート X FOUR
ノートは今年1月、オーラは6月にマイナーチェンジを受けているが、内容としては装備設定の変更や、フェイスリフト&内装加飾の変更によるイメージチェンジを狙ったもので、走行関連機能に大きな変更は加えられていない。ただ、オーラのホットバージョンに当たるノートオーラNISMOに関しては、NISMOモードの追加やリヤモーターの性能向上など、e-4ORCEなどで得た日産電動4WD技術が導入されたことで、前期型よりも明確にスポーツキャラが強まっている。
価格はノートが229万9000~258万600円、オーラが277万9700~315万1500円、オーラNISMOが307万2300~347万3800円。ただし、オーラNISMOの4WD車とレカロシート装着車は、持ち込み登録車扱いとなっている。
ノート オーラ G
全モデル、全グレードがハイブリッドのe-POWER車で、さらに運転支援機能のプロパイロットとナビ&オーディオはOPで追加するタイプになるため、このクラスのライバルモデル(ヤリスやアクア、フィット)と同水準の装備機能で比べると少し割高感があるが、内装質感の仕上がりの良さやe-POWERがもたらす電動走行の魅力で、互角以上に勝負できることが強み。国産コンパクトの中では1クラスの上のプレミアムが楽しめることを売りにしている。
実用的なコンパクトカーを求めるならば、ノート・X (229万9000円)がベストバイ。純正ナビ(NissanConnectナビゲーション)とプロパイロットはセットOPになるため、これを装着すると46万円強の追加費用が必要になるが、内装質感や動力性能はそれに見合う内容。ライバルたちよりも少し割高感はあるが、価格以上の満足感を実感することができるだろう。
ドライバー目線で日産ご自慢のe-POWERがもたらす優れた動力性能を楽しみたいなら、リヤモーター駆動が加わるノートオーラ・G FOUR(306万1300円)か、ノートオーラ NISMO tuned e-POWER 4WD(347万3800円)がオススメ。こちらも純正ナビとプロパイロットはセットOPになるため、フル装備だと46万円強の追加費用が必要になるが、輸入車勢とも戦うことができるプレミアムコンパクトだ。
ノートオーラ NISMO tuned e-POWER 4WD 試乗記はこちら→https://jikayosha.jp/2024/07/18/194593/
ノートオーラ NISMO tuned e-POWER 4WD
| ノート/ノートオーラ スペック比較 | ||||||
| ノート (X・229万9000円) | ノート (X FOUR・258万600円) | ノートオーラ (G・277万9700円) | ノートオーラ (G FOUR・306万1300円) | ノートオーラNISMO (NISMO・307万2300円 | ノートオーラNISMO (NISMO tuned e-POWER 4WD・347万3800円) | |
| 全長 | 4045mm | 4120mm | ||||
| 全幅 | 1695mm | 1735mm | ||||
| 全高 | 1520mm | 1525mm | 1505mm | |||
| ホイールベース | 2580mm | |||||
| 車両重量 | 1230kg | 1350kg | 1270kg | 1380kg | 1280kg | 1390kg | 
| パワーユニット | 1.2L直3エンジン 82PS/10.5kg・m | |||||
| フロントモーター出力 | 85kW/280Nm | 100kW/300Nm | ||||
| リヤモーター出力 | − | 50kW/100Nm | − | 50kW/100Nm | − | 60kW/150Nm | 
【最新購入情報】しっかり商談すれば値引きは拡大。納期もかなり早い
日産
ノート
価格:229万9000~258万600円
車両本体目標値引き額:20万円
納期の目安:1~2か月
リセール予想:C
ヤリスの受注停止の影響もあって、値引きの引き締め傾向が強まっているが、アクアやフィットなどとの競合を匂わせるとしっかりと値引きが伸びていく。付属品と合わせた値引きが22~23万円取れたらば合格ライン。納車はかなり早く、最短1か月で届くことも。
日産
ノートオーラ
価格:277万9700~317万1300円
車両本体目標値引き額:18万円
納期の目安:1~2か月
リセール予想:C+
マイナーチェンジのタイミングがズレたことで、ノートよりも強気な動きが目立つ。黙って座ったままでは10万円程度の値引きで話をまとめようとしてくるので注意が必要だ。こちらも付属品と合わせた値引きが22~23万円取れたらば合格ラインだ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(日産)
日常擁護型の本格キャンパー 街乗りの実用性とキャンピングカーの快適性。その両立は多くのモデルが言葉として掲げるが、実際に成し遂げるのは容易ではない。その点、日産のディーラー直営ショップが手掛ける「スペ[…]
新型エルグランドのデザインコンセプトは「The private MAGLEV」 エルグランドは、広い室内と高級な内装を両立させた「プレミアムミニバン」のパイオニアとして1997年の初代モデルから好評を[…]
「ワンガンブルー」をエクステリアカラーに追加 今回実施される一部仕様向上では、特別な日産スポーツカーのみに許される「ワンガンブルー」をエクステリアカラーに追加。 また、安全性の向上として、エマージェン[…]
航続距離問題解決の切り札は「太陽光」 「Ao-Solar Extender」は、日産が開発した電動スライド式のソーラーシステム。この装備を装着することで、太陽光発電によりEVのバッテリーへの充電が可能[…]
リビングのような空間と先進運転支援技術で受注好調。ハイウェイスターに人気が集中 新型「ルークス」は、外観に「かどまる四角」をモチーフとしたデザインと、日本の伝統建築にインスピレーションを得た新たな2ト[…]
最新の関連記事(コンパクトカー)
装備水準の引き上げで、プレミアムキャラを強化 今回のアクアの一部改良では、内外装デザインの刷新に加え、先進の安全装備やマルチメディア機能、基本性能を大幅に向上させることで、先進感や上質なイメージをさら[…]
メーカーオプションで提供されていた装備機能の一部を標準化 今回実施された一部改良では、従来モデルではメーカーオプションで提供されていた機能装備を標準設定とすることで、商品力を向上させている。 さらに特[…]
2L直4ディーゼルターボ+モーターで、システム最高出力120kW/システム最大トルク400Nmを発揮 BMW 1シリーズは、コンパクトセグメントに属するハッチバックモデル。現行型は第4世代にあたるモデ[…]
初となるボディカラー「オブセッションブルー」に加え、ガラスルーフも装着 特別仕様車「Cielo BlueHDi」のベースモデルとなるのは、1.5Lディーゼルターボを搭載する308GT BlueHDi。[…]
最終モデルにふさわしいレーシーなアピアランス 国内のコンパクトスポーツを代表するスズキのスイフトスポーツは、2003年のHT81Sを皮切りに進化を続け、4世代目の現行モデル・ZC33S型へと至った。そ[…]
人気記事ランキング(全体)
オフローダーとしてのDNAをプラスすることで、アクティブビークルとしての資質をよりアピール 「デリカ」シリーズは、どんな天候や路面でも安全かつ快適に運転できる走行性能と、広々とした使い勝手のよい室内空[…]
スバルが目指すBEVの未来像。次期型レヴォーグのデザインを示唆するのか? 電気自動車(BEV)でスバルの次世代パフォーマンスカーを目指したのが、Performance E-STI concept。 「[…]
ブラック加飾でスポーティ感を演出した、日本専用の上級グレードを投入 2022年より海外で展開している6代目CR-Vは、国内向けモデルとしてFCEV(燃料電池車)が投入されているが、今回、e:HEVを搭[…]
車内には、活用できる部分が意外と多い カーグッズに対して、特に意識を払うことがない人でも、車内を見渡せば、何かしらのグッズが1つ2つは設置されているのではないだろうか。特に、現代では欠かすことができな[…]
家族のミニバンが、心地よい旅グルマへ 「フリード+ MV」は、ホンダのコンパクトミニバン「フリード+」をベースにしたキャンピング仕様。もともと使い勝手の良い車内空間をベースに、旅にも日常にもフィットす[…]
最新の投稿記事(全体)
ホイールベース拡大を感じさせない、巧みなパッケージ設計が光る 2012年に登場した初代CX-5は、魂動デザインとSKYACTIV技術を全面採用した、マツダ社内では6世代商品と呼ばれているシリーズの第一[…]
STIと並ぶもう一つの柱として、大きな期待を持ってデビュー ベースとなるプラットフォームは生産もトヨタに委託しているソルテラと共通だが、スバルのBEVとしては初めて自社の矢島工場での生産となるトレイル[…]
クロストレックが「ゴツい」タフ仕様に進化 クロストレックは、コンパクトなボディに本格的なSUV性能とラギッドかつスポーティなデザインを兼ね備え、都会からアウトドアまで幅広いシーンで活用できる多用途性を[…]
80年代は「いつかはクラウン」が象徴する、豊かさが訪れた時代だった 排ガス規制のクリアなどを通して、高い品質のクルマを安定して作れるようになった日本メーカーは、ユーザーの多様化に呼応した、きめ細やかな[…]
「誰の真似もせず、自信にあふれること。冒険的で、革新的であること」 新たな「変化」を公言することになったレクサスだが、その根底にあるのは、チーフ・ブランディング・オフィサーであるサイモン・ハンフリーズ[…]
- 1
- 2






































 
  