
何気なく使っているクルマのパワーウィンドウだが、そのパワーに疑問を抱いたことはないだろうか。パワーウィンドウが原因の事故も発生しており、挟まれるとかなり危険。その危険性を警鐘するために、編集部が身体を張ってパワーを検証してみた。
●文/まとめ:オートメカニック編集部
今回身体を張るのは…
今回この実験の犠牲となるのは、編集部員…ではなく写真の食品たち。固さも形もバラバラのものを用意した。決して食べたいからこれをチョイスしたわけではない。
実験後はもちろん食べます。
実験方法はいたって単純。クルマ(アルファ147とビスタ)の窓に食品を挟んで、パワーウィンドウを上げるだけ。パワーウィンドウはオートモードとスイッチ引きっぱなしのマニュアルモードの両方を使う。
さっそく実験開始!シャレにならないパワー…
まず挟むのはニンジンとキュウリ。この2つは一般的な成人男性であれば手で折れるくらいの固さだ。さっそくセットして、パワーウィンドウを引き上げると…
余裕でカット出来た…しかも断面はかなり綺麗。もしこれが編集部員の指や腕だったと考えたら震えが止まらない。
キュウリもこの通り。
お次はジャガイモ。包丁で切るのもかなり力が必要だがどうなるだろうか。
思っていた以上に切れ目が入ったジャガイモ。
ギュっと窓は食い込むが、切断には至らず。写真の通り、半分くらい切れ目が入り、切れるか切れないかの分岐点な感じだ。ただ、ジャガイモですらここまでの切れ目を入れられると考えると、かなりのパワーだと想像できるだろう。次に大根をガシッと挟んでみたが、これはさすがにカット出来ず。窓の面圧が低いせいだろうか、ちょっと跡が付くくらいが限界だった。
大根はさすがに難しかった。
手羽先に魚肉ソーセージ、スイカはどうだ!?
パワーウィンドウでカットできるのは、ニンジンとキュウリ、ジャガイモはギリギリということが分かったが、人間と同じ「肉」ならどうだろうか。まずは、カットしやすそうな魚肉ソーセージから。
もちろんカットできたが少し潰れる感じになった。ただ、驚くべきなのは魚肉ソーセージのフィルムが窓と内装部に挟む部分のおかげで剝がしやすい。フィルム剥きが面白いほど簡単に出来てしまった。
ペロリと簡単に。
次に手羽先は、かなり食い込むが骨は折れず。がっつりと肉に食い込んでいるので、指を挟んだらどうなるか想像できるだろう。
最後はスイカ。挟む前から無理そうな雰囲気があるが、挟んでみると薄っすらと跡が付いた。スイカですらパワーウィンドウの前では無傷でいられないのだ。
切れなかったのでデザートのスイカにはありつけられず。
最後に体重計を挟んでパワーを測定
ここまでの結果でかなりのパワーがあることが分かったが、実際どのくらいの力が加わっているのだろうか。体重計を挟んで計ってみると…
オートモードだと10kg弱で窓が下がっていくが、マニュアルモードのスイッチ引きっぱなしだと瞬間的に20kgまで目盛りが振れた。もちろん、車種にもよるだろうが、何気なく使っているパワーウィンドウもかなりの力があるということが分かった。もし、パワーウィンドウに指や腕を挟んでしまえば、子どもはもちろん大人でもただでは済まない。
子どもが挟まれてしまう痛ましい事故もあるため、パワーウィンドウの開閉には細心の注意を払おう。
※本実験は安全面に十分配慮し、クローズドのテストコースにて実施しております。決して真似などをしないでください。本記事を読んで発生した事案などにつきましては、一切の責任を負いかねます。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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