2024年12月5日(木)、「2024-2025 日本カー・オブ・ザ・イヤー」の最終選考会が開催され、以下の通り各賞が決定した。
●まとめ:月刊自家用車編集部 ●外部リンク:日本カー・オブ・ザ・イヤー
今年は31台のクルマがノミネートされ、投票で今年の顔となるイヤーカーが選ばれる
「日本カー・オブ・ザ・イヤー」は、日本のモータリゼーションの発展と、コンシューマーへの最新モデルおよび最新技術の周知を目的として1980年に創設され、文字どおり、日本を代表する“クルマの賞典”として、日本国内のみならず海外からも高く評価されている。
45回目となる今年度のノミネート車は、2023年11月1日から2024年10月31日までに日本国内で発表された全31台の乗用車。自動車評論家、ジャーナリスト、有識者からなる59名の選考委員による第一次選考で、上位10台の「10ベストカー」が選出され、その中から、同じく選考委員による最終選考投票により、今年度のイヤーカーが決定した。
日本カー・オブ・ザ・イヤーは、ホンダ・フリードが獲得
<授賞理由>
5ナンバーサイズで3列シート。日本市場で重用されるファミリーカーゆえ、これまでは突出したキャラクターを生み出しづらかったことも事実。ホンダはそこに切り込んだ。居住性、使い勝手の良さに磨きをかけるとともに、動的質感の向上、ひいては操縦の喜びをも加味することに成功した。ガソリンエンジンモデルに加え、ホンダ独自のハイブリッド「e:HEV」を加えたことも大きな魅力のひとつ。ホンダが大切にしているM・M(マン・マキシマム、メカ・ミニマム)思想を見事現代に体現した1台である。
日本カー・オブ・ザ・イヤー 2024-2025 得点表 | ||
1位 | ホンダ フリード(本田技研工業株式会社) | 220点 |
2位 | マツダ CX-80(マツダ株式会社) | 196点 |
3位 | MINI クーパー(ビー・エム・ダブリュー株式会社) | 172点 |
4位 | スズキ フロンクス(スズキ株式会社) | 110点 |
5位 | レクサス LBX(トヨタ自動車株式会社) | 70点 |
6位 | ヒョンデ アイオニック(IONIQ)5 N(ヒョンデ モビリティ ジャパン株式会社) | 52点 |
7位 | トヨタ ランドクルーザー 250(トヨタ自動車株式会社) | 44点 |
8位 | BYD シール(SEAL)(ビーワイディーオートジャパン株式会社) | 32点 |
9位 | ボルボ EX30(ボルボ・カー・ジャパン株式会社) | 30点 |
10位 | 三菱 トライトン(三菱自動車工業株式会社) | 18点 |
インポート・カー・オブ・ザ・イヤーは、MINIクーパーが獲得
〈授賞理由〉
シンプルさ、痛快なドライブフィール、ラジカルさ…..新型MINIクーパーはその伝統的名称からユーザーが期待するすべてを高次元で進化させた。10ベストカーに4台の輸入車が選出された中で、EVだけでなくガソリンエンジンモデルをラインナップしたのはMINIクーパーのみである。BMW7シリーズと同等の安全装備/運転支援システムを装備したことも注目に値する。コクピットのデジタライズ、リサイクル素材の積極採用等、実用性と遊び心を満載させた点も面白い。
デザイン・カー・オブ・ザ・イヤーは、三菱・トライトンが獲得
〈授賞理由〉
昨年に続きデザイン賞は三菱が獲得した。前回が軽自動車のデリカミニだったのに対し、今回はピックアップトラックの世界戦略車、トライトンでの受賞である。スリーダイヤモンドのお家芸である4WDを、一見武骨な、しかしだからこそ新しいライフスタイルを想起させる造形としたことが授賞につながった。堅牢なフォルムに同社が「ダイナミックシールド」と呼ぶ大胆なフロントエンドのデザインが調和。難しいダブルキャブでありながらバランスの取れたプロポーションを実現している。
テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーは、ホンダ・CR-V e:FCEVが獲得
〈授賞理由〉
燃料電池車のパイオニアであるホンダのCR-V e:FCEVが受賞した。いまだマイナープレイヤーであるFCEVの民主化を目指し、スタックの小型化、高効率化を実現。同時に低コスト化と高耐久性も両立し、人気カテゴリーであるミドルクラスSUVカテゴリーに投入した意義は大きく深い。また水素ステーションが少ない不安を払拭するために、外部充電が可能なプラグインハイブリッドとして使い勝手を向上させた点も高い評価を得た理由である。
実行委員会特別賞として、マツダ e-SKYACTIV R-EVを選出
〈授賞理由〉
マツダ独自の技術として世界で初めて実用化に成功したロータリーエンジン。環境問題を理由に命脈を閉じたかに見えたこの日本固有の技術資産を、発電機として用いる新しいパワーユニットe-SKYACTIV R-EVとして復活させ、未来に向けさらに進化させる道筋を拓いたことを評価した。
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