1960年に発売されたR360クーペは、マツダ初の4輪乗用車。2プラス2というクーペスタイルを採用することで、当時「国民車」として圧倒的な支持を得ていたスバル360より安価を実現。当時の価格はスバル360よりも10万円ほど安い30万円〜であった。
キャロル360は、軽規格を維持しつつも家族4人がしっかりと使える本物の4座セダンとして開発された。
キャロル360(前期型)の2ドアセダン。
キャロル360(前期型)の2ドアセダン。
軽自動車初となる水冷4サイクル4気筒(OHV)を搭載。排気量は358ccで最高出力は18ps、最大トルクは2.1kg-mを発揮。当時の自家用車のユーザーインタビューでは「エンジンがかかりやすい」「都内中心でも15km/Lは走る」という報告例も確認できる。
撮影車はマツダ車生産累計100万台を記念して造られたゴールドのキャロル600。ホイールベースは360と変わらないが、全長と全幅はわずかに拡大。586ccのエンジンは28ps/4.2kg-mを発揮。
ステアリング奥のメーターは、120km/hスケールのスピードメーターを中心に、左に燃料計、右に水冷計をレイアウト。
フロントシートはリクライニング式を採用。乗り心地の良さを報告するユーザーも多かった。
1966年10月にマイナーチェンジを実施し、後期型に移行している。
最新の関連記事(旧車FAN | マツダ)
自動車での物流に先駆け、安価なオート三輪を開発 マツダの自動車製造の第一歩 1920 年(大正9年)、中国地方の山間部で自生していたブナ科の落葉樹「アベマキ」を使用したコルクを製造するメーカーとして、[…]
規制の逆風の中、速さを誇ったREスポーツ 2ローターのロータリーエンジン(RE)を積んだコスモスポーツを世に送り出して以降、マツダはロータリー車のバリエーションを増やし、1970年代を「ロータリゼーシ[…]
社内のエンスー達による趣味的な活動から始まったロードスターの開発 工業製品の商品企画は、マーケットイン型とプロダクトアウト型に大別できる。市場のニーズを調べつくして、「これこそがあなたの必要としている[…]
ロータリーエンジンのために専用開発された、マツダのフラッグシップスポーツ 初代の「RX-7」が誕生したのは1978年です。 1959年に「NSU・バンケル社」が発表した夢のエンジン「RE」にその後の生[…]
軽自動車でも豪華で個性的なクルマが求められた時代。それを象徴するモデルとして誕生 1980年代の軽自動車市場は、1979年デビューのスズキ アルトなどの経済的な商用車がリードした。しかし、1989年に[…]
人気記事ランキング(全体)
ミドルセダンへの逆境で国内販売は失速したが欧州での評価は不変 初代プリメーラが登場した’90年ごろの日本車は、それ以前の、エンジンパワーや操舵応答性といった数値性能追求型の開発から、味やフィールといっ[…]
ミニバンベースの8ナンバーキャンパー 「ラクネル・レイ」を理解する上で、まず着目すべきはその基本設計。ベース車両にはマツダ ボンゴバン、あるいはトヨタ タウンエースが採用され、全長4065mm、全幅1[…]
コンパクトなのに本格派。街にも自然にも似合う一台 「小さくても本格的なキャンピングカーが欲しい」「普段使いできて、週末には自然の中でくつろぎたい」——そんなニーズに真っ向から応えるのが、KATOMOT[…]
USBポートに挿すだけでOK! 高性能バージョンを早速購入 以前にも紹介したことがある、USBタイプのカーグッズ。車内のドレスアップにもなるアイテムで、筆者も気に入って愛用している。今回、その製品の進[…]
大人の秘密基地が公道を走る?「N-VAN COMPO」が軽キャンの常識を変える 子どもの頃に憧れた秘密基地。その夢を大人になっても持ち続けている人にとって、「N-VAN COMPO」は心くすぐる存在か[…]
最新の投稿記事(全体)
カーナビをスマートフォンにインストール?「COCCHi(コッチ)」ってナンダ? パイオニアがリリースしている「COCCHi(コッチ)」(以下コッチ)は、スマートフォンで使用できるカーナビアプリだ。 「[…]
軽トラックをキャンピングカーに仕立てるという逆転の発想 「軽トラで旅をする」。そう聞けば多くの人が、狭くて過酷なイメージを思い浮かべるだろう。しかし、その常識を覆したのがこの一台。ベースとなるのはトヨ[…]
定番のテールゲートスポイラーには、立体的な造形をプラス ホンダアクセスは、「UNLIMITED GLIDE PLUS SPORTS ESSENCE(アンリミテッド グライド プラス スポーツエッセンス[…]
ブラックルーフの数量限定車を、オンライン販売することも発表 新型プレリュードは、電動化時代における「操る喜び」を継承するスペシャリティスポーツモデル。ホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」をさ[…]
ミドルセダンへの逆境で国内販売は失速したが欧州での評価は不変 初代プリメーラが登場した’90年ごろの日本車は、それ以前の、エンジンパワーや操舵応答性といった数値性能追求型の開発から、味やフィールといっ[…]