
三菱自動車は、今秋にフルモデルチェンジを予定している新型「デリカミニ」を先行公開し、三菱系列販売店を通じて予約受付を開始した。なお、予定する価格帯は約195万円~約295万円となる。
●まとめ:月刊自家用車編集部
唯一無二の魅力をさらに磨いて、機能も大幅アップデート!
デリカミニは、2023年5月に「eKクロススペース」の実質的な後継モデルとして誕生した、SUVルックが特徴の軽スーパーハイトワゴンだ。今回のモデルチェンジは登場から2年あまりという短い期間で行われることになるため、あちこちで驚きの声も耳にするが、これは母型である日産「ルークス」や三菱「eKスペース」のフルモデルチェンジのサイクルに準じたもののため特別驚くことではない。
基本構造は、姉妹関係になる「ルークス」や「eKスペース」と共有しながら、デリカミニの独自のキャラクターを強化した「発展型」という位置付け。
商品コンセプトは「Advanced Active reliable partner(進化したアクティブな頼れる相棒)」を掲げる。ターゲット顧客は「気軽にアウトドアを楽しみたいご家族」であり、アウトドアやアクティビティを楽しみ、身近なもので個性を表現したいと考える層を想定している。
デザインコンセプトは「デイリーアドベンチャー #2」で、「ギア感(走破性とアウトドア感の表現)」「安全感(厚みと塊感のあるボディ、守られ感のあるインテリア)」「親近感(親しみやすい『やんちゃ』キャラクター)」を表現している。
「デリカD:5」のイメージを受け継ぐ、タフな外観が特徴の軽スーパーハイトワゴン。ヘッドライトとターンランプが大型化された「やんちゃかわいい」フロントフェイスが特徴。
エクステリア・パッケージング
外観デザインは、タフでワイルドなイメージをさらに高めた。ヘッドライトとターンランプが大型化され、きりりとした丸目が強調された「やんちゃかわいい」フロントフェイスが特徴になる。さらにワイド化した前後スキッドプレートとプレスラインを強調したサイドボディにより、タフなイメージを強化。また、リヤのコンビランプやアルミホイールなど各所にブロックモチーフを散りばめ、ギア感を演出している。
スタイリングは先代と同じ流れを汲んでいるが、新型は前後スキッドプレートがワイド化され、サイドボディのプレスラインも強めに強調。リヤのコンビランプやアルミホイールにブロックモチーフを散りばめるなど、ギア感の演出が巧みになっている。
大型化されたヘッドライトとターンランプにより、きりりとした丸目が強調された「やんちゃかわいい」フロントフェイスが楽しめる。
ほかにはフロントピラーを先代よりも立て、外観から広いキャビンを印象付けるとともに、前方視界を改善。リヤピラーはルーフに連続したデザインとなり、柱の存在が強調されたことでタフなイメージが増し、SUVルックとの相性を高めている。アルミホイールはトレッキングシューズのソールをイメージしたデザインを採用し、ここでもアウトドア感を高めている。
新型(右)は先代(左)と比較すると、フロントピラーがより垂直に立っていることが歴然。この変化は前方視界や車内空間の広がり感に影響している。
15インチのアルミホイールは、トレッキングシューズのソールをモチーフにしたデザインを採用。撮影車の4WD車には15インチのタイヤ(165/60R15)が組み合わされていた。
ルーフレールは、アウトドアやレジャーでの使用で便利な屋根との間に隙間があるタイプ。ルーフはブラックとの2トーンカラーになっており、外観のタフなイメージをさらに強調している。
インテリア・ユーティリティ
インパネデザインは、姉妹車である「eKスペース」「ルークス」と共通の基本デザインを採用。12.3インチのセンターディスプレイと7インチのメーターパネルが連続した一枚構造のディスプレイが、サイバー時代の先進性を感じさせる。この大型ディスプレイには、軽自動車初の「Google搭載ナビゲーション」が採用され、GoogleマップやGoogleアシスタントも実装され、Googleストアの利用も可能。DCMも装備されるため、車内Wi-Fiも利用できる。
インパネデザインは姉妹車と共通だが、加飾等で差別化。アウトドアテイストを強く意識させる配色となる。
シートには肌触りの良い新素材とホールド感を増した新形状を採用し、ソファのような上質な座り心地を実現。また、後席の段差が低減され、フラット化が進んだことで、利便性と快適性が向上している。収納スペースも増加しており、使い勝手が高められている。
ほかには、キーを持って車両から約2m離れると自動で施錠し、約1m近づくと解錠する「接近時アンロック/降車時オートロック機能」を搭載し、利便性を向上させている。
走行性能・装備
走行関連では、静粛性向上のための改良が施された。フロントウィンドウには遮音ガラス、ドア周りには遮音シートが採用されており、車外騒音やロードノイズの低減を図っている。
足回りには、三菱自動車として初めて、カヤバ製のショックアブソーバー「Prosmooth」が採用された。これにより、荒れた路面でも快適な乗り心地を実現している。4WD車には大径タイヤが装備され、最低地上高が増すとともに、専用のサスチューニングも施されており、本格SUVには及ばないまでも、悪路対応力の向上が図られている。
ほかには予防安全技術「e-Assist」も強化され、衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)機能が追加。
カメラ機能も進化しており、軽自動車で初めて「3Dアラウンドビュー」と「フロントアンダーフロアビュー」を搭載。これらは、駐車時や凹凸のある路面での運転負担を軽減し、安全・安心な運転をサポートする。
走行モードは、パワートレーン制御を主とするエコ、ノーマル、パワーの3モードと、踏破性を高めるスノー、グラベルの2モードが設定。ダイヤル式スイッチで選択できる。HDC(ヒルディセントコントロール)も装備されている。
おなじみのマスコットキャラ「デリ丸」も、新型登場に合わせて新バージョンが投入される。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(三菱)
トライトンがAXCR2025の過酷なコースで性能を証明 「チーム三菱ラリーアート」は、8月8日(金)~16日(土)タイで開催されたアジアクロスカントリーラリー2025にピックアップトラック「トライトン[…]
トヨタ マークII/チェイサー/クレスタ[X70] デビュー:1984年8月 ボディカラーは”スーパーホワイト”ほぼ一択”だ。ワインレッドの内装に、柔らかなシート表皮。どこか昭和のスナックを思い起こさ[…]
街にも自然にも溶け込む“二刀流”キャンパー キャンピングカーは特別な存在。そう思い込んでいる人は多い。しかし、デリカD:5「Dキャンパー」はその常識を軽やかにひっくり返してくる。ベース車両となるデリカ[…]
三菱車としては初のスペシャルティクーペ 「ギャランGTO」が発売されたのは、“いざなぎ景気”と呼ばれる高度経済成長期のただ中だった1970年です。国民総生産が世界2位まで駆け上がり、大阪万博の活況に国[…]
eKクロスのボディカラーに、モノトーンのナチュラルアイボリーメタリックを採用 今回実施される一部改良では、衝突被害軽減ブレーキシステムの警告灯の制御および警告表示を変更追加するなどで、最新法規に適合さ[…]
最新の関連記事(ニュース)
11回目を迎える人気の愛犬イベント 八ヶ岳富士見高原リゾート(長野県)で開催される「アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳2025」は標高1000mを超える自然豊かな高原で愛犬とさまざまな「そとあそび」[…]
学生が蘇らせたシビックRSが「ラリー・モンテカルロ」に参戦 今回のチャレンジは、「技術の伝承」と「挑戦文化の醸成」を目的とした「50周年記念チャレンジ企画」の第一弾であり、ホンダ学園の理念を体現する取[…]
「拭かないスタイル」で注目される新世代の洗車場が、奈良県に初進出 「D-Wash」は、「洗車+のライフスタイル空間へ」をコンセプトに、「拭かないスタイル」を推奨する洗車ブランド。 全ての洗車に使用され[…]
「MAZDA CX-60」をベースとしたラリー車両「MAGIC TY MAZDA CX-60」 開発現場が“ラリー会場”に変わるとき、何が起きるのか!? マツダが直列6気筒ディーゼルエンジンを搭載する[…]
家具モジュールを装着することで、シエンタが「動く部屋」に大変身 シエンタ JUNO (ジュノ)は、「持ち運べる部屋」という新しい価値観を追求し開発されたコンプリートカー。後席&荷室に着脱可能な「家具モ[…]
人気記事ランキング(全体)
ミラー上部にジャストフィット! 純正パーツのようにハマる高性能デジタルランドメーター 様々なカー用品をリリースするカーメイトから、新たにリリースされた高性能ランドメーターを紹介しよう。このアイテムは、[…]
軽バンベースのキャンパーとは一味違う本格的な軽キャブコン モーニングワン キャンパー ジャストを販売するのは神奈川県愛甲郡愛川町にある新相武株式会社。トラック架装を得意とし、一方でキャンプ場の運営にも[…]
防音断熱や車内クーラーなど車中泊仕様の基本装備が充実! RVビッグフットは埼玉県東松山市と北海道函館市に店舗を構えるキャンピングカー専門店で、自社開発のキャンピングカーのラインナップも充実。 バンコン[…]
専用デカールを貼ることで、仕事も遊びもこなすエブリイに変身 特別仕様車「Jリミテッド」は、「エブリイ JOIN ターボ」をベースに、専用のデカールやガンメタリック塗装のホイールキャップを追加。さらに専[…]
最初期のヘッドライトは、灯油を燃やすランプ式 クルマにヘッドライトが装着され出したのは1890年頃です。初期の頃は灯油を燃やして光源としていました。その後明るさを高めたアセチレンガスを燃料としたランプ[…]
最新の投稿記事(全体)
室内空間と視界を改善。より親しまれるスーパーハイトワゴンに進化 新型「eKスペース」は、日常を安全・安心かつ快適に過ごせる「私の日常に安らぎが寄り添うクルマ」というコンセプトを踏襲し、全方位で進化。タ[…]
唯一無二の魅力をさらに磨いて、機能も大幅アップデート! デリカミニは、2023年5月に「eKクロススペース」の実質的な後継モデルとして誕生した、SUVルックが特徴の軽スーパーハイトワゴンだ。今回のモデ[…]
NISMOロードカーの思想に基づいて開発された上級モデル エクストレイルNISMOは、情熱体験をもたらすグランドツーリングSUVをコンセプトに、「より速く、気持ち良く、安心して走れる車」というNISM[…]
「Vモーション」から「かどまる四角」へ 新型「ルークス」は、心地よいインテリアや多くの先進安全技術を搭載することで、心にゆとりをもって乗りこなせる軽自動車を目指して開発。なお、先代モデルに続いて、日産[…]
家族で楽しむ週末に寄り添うキャンピングカー LUANAが目指したのは、日常とアウトドアをシームレスにつなぐ存在。平日は街乗りに便利なバンとして使え、週末になればそのままキャンピングカーへと姿を変える。[…]
- 1
- 2