なぜマツダは今、インドネシアでCX-30を作るのか?新興国市場を攻略する「次の一手」│月刊自家用車WEB - 厳選クルマ情報

なぜマツダは今、インドネシアでCX-30を作るのか?新興国市場を攻略する「次の一手」

マツダは先日7月末、インドネシアにおいてクロスオーバーSUV「MAZDA CX-30」の現地組み立てを開始すると発表した。ASEAN(東南アジア諸国連合)地域における事業基盤の再構築と拡大に向け、新たな一歩を踏み出すことになる。

●文:月刊自家用車編集部(奥津) ●写真:マツダ株式会社

パートナー企業との連携でライトアセットな現地生産を実現

今回の現地組立は、インドネシアにおけるマツダ車の販売統括会社であるPT Eurokars Motor Indonesia(EMI)、およびその子会社であるPT Eurokars Produksi Pratama(EPP)が主導する。生産は同社内に設置されたマツダ車専用ラインで行われる。

マツダ自体は自社で大規模な工場を直接所有・展開するのではなく、現地パートナーの既存リソースを活用する「ライトアセット(資産を保有しすぎない)戦略」を推進。マツダ側は、グローバル同等の品質基準を満たすための設備導入支援、技術的アドバイス、人材育成、そして主要部品の供給を実施し、現地での高品質な車両づくりをバックアップする体制を整えた。

強固な現地パートナーシップを活用することで、初期投資と固定費を最小限に抑えつつ、素早く現地生産・現地供給体制を確立するという、新興国攻略の合理的なビジネスモデルを示している。

ASEAN市場におけるインドネシアの位置づけ

マツダにとって、ASEAN地域はグローバルビジネスにおける最重要エリアだ。これまでも同社は、タイにおいては、マツダのASEANにおける最大の生産・輸出拠点とし、マレーシア・ベトナムでは現地パートナーとの協業による現地組立拠点を展開してきた。

今回のインドネシア生産ではこれらの国に続く「ASEAN第4の重要市場」として位置づけを強化。経済成長とともに、大きく膨らんだターゲットユーザーをより取り込めるように、ついに現地組立へと踏み切った形だ。現状の完成車輸入にかかっていた関税や輸送コストを抑え、市場ニーズに応じたタイムリーな供給と競争力のある価格設定を目指す。

生産開始セレモニーにおいてマツダの中島徹上席執行役員は、「CX-30の現地組立は、インドネシアにおける持続可能な成長を支える重要な一歩である」と強調し、ビジネスパートナーとの協力のもと、現地市場に即した「走る歓び」を提供していく姿勢を示した。

インドネシアは東南アジアで最大の人口と経済規模を誇る国だけに、これからも自動車需要のさらなる高まりが確実な市場。マツダのこれからの成長戦略の柱のひとつとなるだけに、今後の動きが楽しみだ。

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