
スズキ初となる軽乗用EV「e SKY(イー スカイ)」が発表された。「Easy to Switch」をコンセプトに掲げ、ガソリン車から違和感なく乗り換えられる使いやすさを追求したモデルだ。1充電あたり310kmの航続距離やクラストップの電費性能を備えつつ、212万円〜という価格設定ということも注目のポイントになる。
●文:月刊自家用車編集部
スズキのヘリテージと最新EV技術が融合したデザイン&パッケージ
新型「e SKY」は、軽自動車ならではの親しみやすさにEVらしい先進性をプラスしたスタイリングも特徴のひとつ。
エクステリアには、スズキ初の軽自動車「スズライト」の意匠を感じさせるショルダーラインを採用。フロントとリヤのLEDランプにはデジタル数字のようなグラフィックが施され、一目で「e SKY」とわかる印象的なデザインもプラス。現代的なアレンジを加えることで、スズキらしいアイデンティティと個性を表現している。
キャビン空間は、インパネからドアへつながるラウンドラインデザインを用いることで、乗員を優しく包み込むような居心地のよさを演出。EV専用プラットフォーム「HEARTECT-e」の採用により、床下にバッテリーを効率配置することで、軽規格という限られたパッケージングの中でも、広い室内空間と最小回転半径4.4mというすぐれた小回りの良さを両立している。
クラストップの電費「97Wh/km」と航続距離310kmを実現
スズキが得意とする行動理念「小・少・軽・短・美」は、EVパワートレーンの開発にも遺憾なく発揮。
パワーユニットには、モーター、インバーター、減速機を一体化したコンパクトで軽量な油冷方式の「eAxle」を採用し、省スペース化と高効率化を達成したほか、駆動用バッテリーには薄型でフラット形状の26kWhリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを組み合わせることで、安全性や長寿命化を図りつつ、低い重心とフラットな室内床面を実現している。
さらに、回生協調ブレーキやスズキの軽自動車で初採用となる電動ブレーキブースターを搭載することで、ガソリン車から乗り換えても違和感のない自然なブレーキ操作感と手厚いエネルギー回収を高度にバランスさせている。
これらの軽量化&効率化により、一充電走行距離310km(WLTCモード)と、軽EVクラストップレベルとなる交流電力量消費率97Wh/kmを達成。日常の買い物から休日のドライブまで、バッテリー残量を気にせず安心して走れる性能も備えている。
安全面でも「サポカーSワイド」や国土交通省の「ペダル踏み間違い急発進抑制装置(PMPD)認定」に該当するほか、デュアルセンサーブレーキサポートⅡや、衝突時にサスペンションフレームを離脱させて衝撃を逃がす構造など、手厚い安全機能が盛り込まれていることもポイントだ。
油冷式のeAxleは、モーター、インバーター、減速機(ギヤ)を一体化したことで、省スペース化と駆動効率の向上を達成。
後席を前に倒すことで、ゴルフバッグのような長さのある荷物もスムーズに積載可能。床下にバッテリーを効率配置する「HEARTECT-e」の採用により、軽EVながらゆとりある広さを実現している。
安全性と長寿命に優れた薄型・フラット形状のリン酸鉄リチウムイオンバッテリー(総電力量26kWh)。床下への効率的な配置を可能にし、軽乗用EVトップクラスの一充電走行距離310kmに貢献している。
充電ポートには上段に普通充電、下段に急速充電のインレットを配置。満充電までの時間は、普通充電(3kW)で約8時間、お出かけ先での急速充電なら約25分(※80%まで)と、優れた実用性を備えている。
オススメグレードは真ん中の「G」。あとはセットオプションを足せばOK
ラインアップは、全車2WD(前輪駆動)で26kWhバッテリー搭載のモノ構成をベースに、装備に応じた3つのグレードを展開する。
受注生産となるエントリーの「A(212万円)」は、徹底して価格を抑えた仕様でビジネスユースやコスト重視派に向けたモデル。
主力となる「G(239万円)」は日常使いに必要な快適装備を網羅したバランスの良さが魅力。
最上級の「X(279万円)」は、スズキ国内初採用となる10.1インチHDディスプレイオーディオや「つながるナビ」を標準装備するほか、内装仕立てもアップグレード。高い質感と先進性を備えた仕様となっている。
実用性と価格のバランスを踏まえると、本命としてオススメしたいのは「G」グレードだ。
「G」にメーカーオプション設定される「全方位モニター付ディスプレイオーディオ・スズキコネクト対応通信機(20万円)」を追加することで、最上級「X」と同等の10.1インチ大画面や全方位カメラ、SOSボタン機能を取り入れることができる。
この組み合わせでも車両本体価格は259万円に収まり、補助金制度(国のCEV補助金は58万円)や重量税の免税措置などを考慮すれば、非常に買い得感の高い一台になる。
軽自動車クラスは、お手頃な価格が求められるカテゴリーだが、準ガソリンの内燃機車とも戦える経済性の高さも「e SKY」の強みになっている。
カラーラインナップ
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