
アウトドアやスポーツを趣味に持つ人にとって、旅と遊びを両立できるキャンピングカーは理想的な存在だ。そんなニーズに応えるべく、熟練のクラフトマンシップで高品質な車両を作り続けてきたレクビィが送り出すのが「ISOLA(イゾラ)」である。「こだわりの手づくり」を貫くレクビィならではの設計思想が詰まったこの1台は、快適性・実用性・機能性の三拍子が揃った本格派バンコンだ。今回はその特徴を多角的に紹介していく。
●文:月刊自家用車編集部
濡れ物・汚れ物も気にしない。唯一無二の「防水マルチルーム」
イゾラ最大の特徴とも言えるのが、車両後部に備えられた「防水マルチルーム」だ。これはレクビィ独自の装備であり、実用新案登録もされている。アウトドアを楽しむ人にとって「濡れたギアをどこに置くか」は大きな悩みだが、この装備によってその問題は解決される。
たとえば、サーフィンやダイビングで使った濡れたウェットスーツ、スキーやスノーボードの板、泥の付いた登山靴や釣り道具、さらにはペットとの旅で汚れた足回りなど。これらを車内に持ち込まずに収納・洗浄できる空間は、キャンパーの快適性を一段引き上げてくれる。
引き出し式のシャワーヘッド、シャワーカーテン、換気扇、給排水タンクなどが標準装備され、簡易シャワールームとしても使用可能。オプションで温水設備や防水100Vコンセントを加えることもでき、利用シーンはさらに広がる。
リビングのような温かみ。快適なインテリア空間
イゾラの車内は、明るく落ち着いた木目調の家具で統一され、まるで「動くリビング」のような空間に仕上がっている。天井も高くと開放感があり、キャンピングカー特有の圧迫感を感じにくい点も魅力だ。
ウォークスルー構造を採用しているため、運転席からマルチルームまでスムーズに移動可能。荷物の整理や車内での着替え、就寝準備など、動線が明確なことが、日常的な使いやすさを高めている。
シーンに応じて変化するシートアレンジ
イゾラでは、ユーザーのライフスタイルに合わせてシートの使い方を変えられる。
移動時は「リクライニングモード」で快適なドライブを。駐車中は「ダイネットモード」に切り替えて、車内で食事や会話を楽しむ時間に。そして夜になれば「フルフラットベッドモード」で、就寝スペースへと早変わりする。
ベッドサイズは奥行183cm、幅150cmと大人3人が横になれる広さを確保。車中泊や長期の旅にも対応する快適な寝心地が提供されている。
電力の心配がいらない充実の電装システム
キャンピングカー生活において、電力の確保は快適性を大きく左右する。イゾラはその点でも妥協がない。
300Ah相当の大容量リチウムイオンバッテリーを標準装備し、走行充電や外部充電、ソーラー発電システムもフル装備。1500Wのインバーターを備え、AC100Vの家電も安心して使える。これにより、電子レンジやテレビ、携帯の充電からPC作業まで、停車中でも自宅のように電気が使えるのだ。
年間通して快適に過ごせる空調設備
夏は「家庭用エアコン」で涼しく、冬は「FFヒーター」で暖かく。イゾラはこの両方を標準装備している点が特筆に値する。
とくにFFヒーターは、エンジンを止めた状態でも使える暖房装置。スキー場での車中泊や、冬季の釣行・山行など、寒さが厳しい環境でも安心して眠れる。また、夏場も車内の熱気を強力に排出できるよう、換気性能にも配慮されている。
細やかな収納設計で、荷物が多くても安心
限られたスペースを無駄なく活用するため、イゾラには豊富な収納スペースが確保されている。
レクビィ独自の「ドライバーズシートアッパーシェルフ」は、運転席の上部を活かした収納スペースで、寝具や着替えなどのかさばる荷物に最適だ。その他にもオーバーヘッドシェルフ、小物入れ、シューズボックスなど、必要な場所に必要な収納が設けられており、長期旅でも荷物の整理に困らない。
取り回しの良さも備えた絶妙なサイズ感
ベース車両は日産NV350キャラバンのスーパーロング特装車。全長は5,080mmと中型バンの中では比較的コンパクトで、全幅は1,695mmと一般的な乗用車と同じ幅を保っている。
このため見た目のサイズ感に反して取り回しがしやすく、都市部の駐車場や狭い道でも比較的スムーズに扱えるのが大きな利点だ。初めてのキャンピングカーとしても安心して選べるモデルといえるだろう。
「動く秘密基地」がもたらす自由と快適
アウトドア派にとって理想的な「防水マルチルーム」、電力と空調を標準装備した快適空間、そして自由度の高いシートレイアウト。レクビィ「ISOLA」は、趣味を楽しみながら、日常から少し離れた「もうひとつの暮らし」を実現させてくれる1台だ。
運転しやすさや居住性だけでなく、長く乗り続けられる品質の高さも大きな魅力。趣味の拠点として、週末の旅の相棒として──ISOLAはあなたのライフスタイルを、より自由で快適なものへと導いてくれるだろう。
写真ギャラリー
ベースの車両は日産のキャラバン。
日産・キャラバンのインパネ周り。
車内はシートとテーブルを組み合わせたレイアウト。
運転席の後ろには電子レンジと冷蔵庫が埋め込まれた棚を設置。
下部にはベンチ型のシートを配置。
上部にはエアコンと収納スペースが設けられている。
後部はセパレートされたスペースとなっている。
後部のスペースは防水仕様のマルチルームなので、シャワールームろして使うことができる。
後部左側にはシャワーとシンクを備えた棚を設置。
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