
近年のアウトドアブームとともに、自由気ままな車中泊旅ができるキャンピングカーの人気が急上昇している。しかし、本格的なモデルに憧れつつも、「大きな車は運転が苦手」「自宅の駐車場に収まらない」と購入をためらっている人は多いのではないだろうか。そんな大きすぎるキャンピングカーへの抵抗感を見事に払拭し、「求めてたのはコレだよ」と直球ど真ん中で心を撃ち抜いてくるようなモデルが存在する。コンパクトなサイズからは想像もつかないほど広々とした、喫茶店のようなリラックス空間が広がる一台の全貌に迫ろう
●文:月刊自家用車編集部
大きすぎるキャンパーはもう不要。ミニバンより扱いやすいジャストサイズ
今回紹介するのは、トヨタカローラ滋賀が手掛けたオリジナルキャンピングカー「corobee(カロ・ビー)」だ。メーカー系の正規カーディーラーが自らキャンピングカーを企画・販売しているという点だけでも、品質に対する安心感は非常に高いと言えるだろう。
ベース車両として採用されているのは、ビジネスシーンで活躍するトヨタのタウンエーストラックである。荷室が広くカスタムの自由度が高いのが魅力のモデルだが、カロ・ビーの最大の特徴は、その絶妙でコンパクトなサイズ感にある。
キャンピングカーの定番といえばハイエースだが、カロ・ビーの全長は4,520mm、全幅は1,800mmに収まっている。これはハイエースよりもひと回り小ぶりであり、なんと人気のファミリーミニバンであるノアよりも約20cmも短い設計となっているのだ。
このサイズ感のおかげで、狭い路地やスーパーの駐車場、細い山道などでも気を遣うことなくスイスイと走ることができる。大きい車の運転に苦手意識がある人にとって、まさに理想的な取り回しの良さを実現していると言える。ハイエースを狙っている方にとっても、十分に魅力的な選択肢として急浮上してくるはずだ。
ドアを開ければそこは別世界。まるで純喫茶のような対面ダイネット
扱いやすいコンパクトな外観からは想像がつかないほど、車内に一歩足を踏み入れると驚きの光景が待っている。乗り降りをするための外開きのドアを開けて中を覗き込むと、そこにはちょっとした純喫茶のひと席のような広々としたスペースが出現するのだ。
内装は木材がメインで構成されており、木目のあたたかさを存分に感じることができる。商用トラック特有のチープな面影は一切なく、窮屈さも全く感じさせない洗練されたデザインに仕上がっている。
居住空間の要となるダイネット(リビングスペース)には、キャンピングカーならではの4面対面シートが採用されている。家族や友人同士が向かい合って座ることができ、大人がテーブルを挟んでリラックスするには十分すぎる広さだ。
大きすぎず絶妙なサイズ感のテーブルに、コーヒーやお菓子、旅先で見つけた美味しい食事を並べれば、思わず会話も弾んでしまうこと間違いなしだ。窓も大きくとられているため日の光もしっかりと入り、備え付けのカーテンで光を遮ってプライバシーを守ることも可能となっている。
本格的な調理も可能にする広々としたキッチンと充実の装備群
車中泊の質を大きく左右する装備の充実ぶりも、カロ・ビーの大きな魅力である。入り口のすぐ脇には、アウトドアで重宝する49Lの大容量冷蔵庫がしっかりと標準装備されている。
さらに、その上部は広々とした作業台とミニキッチンとしてのシンクが設置されている。このキッチンスペースは非常に使い勝手が良く、アウトドア用のコンロなどを置いて本格的な調理をするにも十分な広さが確保されているのだ。
収納スペースについても、限られた空間を無駄なく使い切る工夫が凝らされている。ルーフサイドには扉付きの小型収納庫が5箇所も設置されており、食器や小物類をスッキリと整理しておくことができる。
長距離のドライブでも疲れにくい広々とした運転席や助手席の設計、そして外観の可愛さを引き立てる丸いテールランプなど、細部にまでこだわりが詰まっている。ただ寝泊まりするだけでなく、車内での生活そのものを楽しむためのアイデアが満載だ。
ポップアップルーフが創り出す、開放感抜群の快適就寝スペース
キャンピングカー選びで最も気になる「寝心地」や「就寝スペース」についても、カロ・ビーは完璧な回答を用意している。その秘密は、ルーフ部分に搭載されたポップアップテントの存在だ。
目的地に到着してルーフを持ち上げると、車の中とは思えないほど天井が非常に高くなり、圧倒的な頭上スペースが出現する。このポップアップルーフの内部は、長さ1,800mm、幅1,150mmの広々としたベッドスペースになっており、換気のためのメッシュ窓も備わっているため快適に眠ることができる。
もちろん、車内下部のダイネットスペースもベッドに展開することが可能だ。シートを全開にしてサブマットを入れ込めば、長さ1,870mm、幅1,130mmの巨大なフルフラットベッドへと大変身する。
これだけではない。リア部分には、長さ1,700mm、幅600mmの常設の横向きチャイルドベッドまで装備されている。このベッドマットを取り外せば大型の収納スペースとしても活用できるなど、乗車人数やシーンに合わせた自由自在なアレンジが可能なのだ。
ディーラー発の確かな品質で、日常も週末も思いのままに
これほどまでに充実した装備と上質な空間を備えながら、正規ディーラーであるトヨタカローラ滋賀が取り扱っているという安心感は、何物にも代えがたい価値がある。
大きすぎるキャンピングカーに抵抗があった人にとって、ミニバン感覚で運転できて週末には最高の秘密基地へと変わるこの車は、まさに理想の相棒となるはずだ。日常と非日常をシームレスに繋いでくれる極上のキャンパーは非常に魅力的だが、現在はベース車両「タウンエーストラック」の発注中止にともないカロ・ビーは販売を中止しており非常に残念だ。
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