
●文:月刊自家用車編集部
CX-30:モデル概要
CX-30は、マツダの新世代商品の第二弾として登場。CX-3とCX-5の間を埋めるサイズのクロスオーバーSUVだ。室内空間を最大限に確保しながらも、立体駐車場を気軽に使えるコンパクトなボディサイズを実現。都市部でも実用性の高いモデルとなっている。
【MAZDA CX-30 20S Retro Sports Edition 2WD (2023年9月モデル)】
●全長×全幅×全高(mm):4395×1795×1540●ホイールベース(mm):2655●車両重量(kg):1420●乗車定員:5名 ●パワーユニット:1997cc直4DOHC(156ps/20.3kg・m)+モーター(6.9PS/5.0kg・m)●トランスミッション:AT●WLTCモード総合燃費:16.2km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ディスク(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)/トーションビーム式(R) ●タイヤ:215/55R18
クロスオーバーSUVと聞くとタフでワイルドなデザインを想起してしまうが、CX-30は魂動デザインにより、シンプルな造形ながらも上品さと力強さを感じるスタイリングとなっている。また、現在のパワートレーン設定は2タイプ。マイルドハイブリッドシステムと組み合わされたガソリンエンジンの「SKYACTIV-G 2.0」と、クリーンディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D 1.8」が用意されている。
CX-30:スタイリング&パッケージ
CX-30のエクステリアは、上部と下部でガラリと印象が変わる二面性が特徴的。上部は魂動デザインにより、スリムで伸びやかなスポーツカーのようなプロポーションを表現。下部は、クラッディングを厚めにすることで、クロスオーバーSUVらしい力強さを演出している。
また、狭い道も多い日本の道路事情を見据えた、全長4395mm×全幅1795mm×全高1540mmの絶妙なサイズも魅力の一つだ。
CX-30:インパネ内装&シート
インパネまわりは、マツダ3譲りのシンプルで使いやすさを重視しながらも、質の高い横基調のデザイン。また、前席はワンランク上のCX-5と同等の空間が確保されている。
後席は、前席との距離を長めにとるとともに、着座位置の高さとフロア高が調整され、余裕のある頭上空間が確保されている。体格の大きい乗員でも窮屈さを感じにくい。
CX-30:パワートレーン
CX-30のパワートレーンは、マイルドハイブリッドの「e-SKYACTIV G 2.0」とクリーンディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D 1.8」の2タイプ。
「e-SKYACTIV G 2.0」は、心地よさと高効率を高い次元で両立。モーターの静かで滑かな走り出しにより、ストップ&ゴーが繰り返される街中でもストレスフリー。クリーンディーゼルの「SKYACTIV-D 1.8」は、ディーゼルならではの力強さと燃費性能を追求しながらも、ロングドライブも快適に楽しめる静粛性を実現している。
CX-30:モデル変遷
【2019年9月:初期型】マツダの新世代商品第2弾「CX-30」登場
マツダの新世代商品第2弾となるクロスオーバーSUVの「CX-30」が登場。CX-3とCX-5の中間を埋めるサイズで、ファミリーユースも考えられた実用性の高い1台となっている。当初のパワートレーンは、純ガソリンエンジンの「SKYACTIV G 2.0」とクリーンディーゼルの「SKYACTIV-D 1.8」、新世代ガソリンエンジンの「SKYACTIV-X 2.0」の3タイプが設定されていた。
【2020年12月:一部改良】「e-SKYACTIV X」と「SKYACTIV-D 1.8」の出力向上
「e-SKYACTIV X」と「SKYACTIV-D 1.8」搭載車のエンジンとトランスミッションの制御技術がアップデートされ、エンジン出力が向上。「e-SKYACTIV X」は10PS、「SKYACTIV-D 1.8」は14PS アップしている。また、アクセル操作に対する応答性とコントロール性も高められた。加えて、クルージング&トラフィック・サポート(CTS)の作動上限速度が高速域まで拡大。
【2021年4月:一部改良】「e-SKYACTIV X」の燃費を改善とともに、フロントとリヤダンパー特性を見直し
「e-SKYACTIV X」の性能はそのままに、排出ガス性能と燃費を改善。これに加えて、全グレードのフロントとリヤダンパーの特性が見直され、荒れた路面走行でもさらに穏やかな走行が可能となった。
【2021年10月:一部改良】ダイナミクス・燃費・装備などの改良および新色の追加と特別仕様車を発売
「e-SKYACTIV X」搭載車のアクセルペダルの操作力の最適化などにより、クルマとの一体感が増す加速フィールとエンジンサウンドを実現。加えて、「e-SKYACTIV X」に新グレード「Smart Edition」が追加された。
Smart Edition
また、新色として「プラチナクォーツメタリック」を追加。さらにスポーティな世界観を表現した特別仕様車「Black Tone Edition」が発売された。
特別仕様車「Black Tone Edition」
【2022年8月:一部改良】直噴ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.0」を「e-SKYACTIV G 2.0」に変更
改良により、直噴ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.0」がマイルドハイブリッドシステム「M ハイブリッド」を組み合わせた「e-SKYACTIV G 2.0」に変更。また、グレード体系の見直しが行われ、上級グレードが「Proactive Touring Selection」に集約された。
Proactive Touring Selection
【2023年9月:一部改良】安全装備と便利装備が充実するとともに、新色の追加と特別仕様車を発売
AT誤発進抑制制御やドライバー・モニタリングに新機能を追加。また、10.25インチセンターディスプレイやワイヤレス充電器を採用するなど、ユーティリティの面でも改良が実施された。
Proactive Touring Selection
加えて、ボディカラーに「セラミックメタリック」と「ジルコンサンドメタリック」を新規設定し、ドアミラーやホイール、シグネチャーウイングをブラックで統一した特別仕様車「Retro Sports Edition」を発売した。
特別仕様車「Retro Sports Edition」
【2024年7月:最新型】グレード体系を刷新
ユーザーが選択しやすくなるようにグレード体系が刷新された。加えて、全グレードでコネクティッドサービスの提供機能が拡充し、室内の安全装備が強化された。
改良後のグレード体系は以下となった。
・充実した安全装備が備わったベースグレード:「20S S Package」 「XD S Package」
・ シートヒーター等の快適装備を充実させた上質グレード「20S Touring」 「XD Touring」
・レトロモダンの世界観をテーマにスポーティーさを融合した特別仕様車「20S Retro Sports Edition」 「XD Retro Sports Edition」
20S Touring
●CX-30 グレードバリエーション&価格 | ||
パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【2WD/4WD】 |
1997cc直4DOHC(156ps/20.3kg・m)+モーター(6.9PS/5.0kg・m) | 20S S Package【6AT】 | 275万9900円/299万6400円 |
20S Touring【6AT】 | 301万9500円/325万6000円 | |
20S Retro Sports Edition【6AT】 | 317万3500円/341万円 | |
1756cc直4DOHCディーゼルエンジン(130ps/27.5kg・m) | XD S Package【6AT】 | 303万4900円/327万1400円 |
XD Touring【6AT】 | 329万4500円/353万1000円 | |
XD Retro Sports Edition【6AT】 | 344万8500円/368万5000円 |
CX-30:最新値引き&納期情報(2024年10月現在)
- 車両本体目標値引き額:17万円
- 納期の目安:1~2か月
- リセール予想:C+
意外と値引きは厳しめで、苦戦するユーザーも多い。攻略方法は、カローラクロスやヤリスクロス、キックスを競合させると効果的。さらに、経営の違うマツダ販売店同士の争いに持ち込めば付属品含めて20万円前後となることも。
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