米国トヨタ、カローラ2023年モデル発表。改良型ハイブリッドは日本向けにも搭載か!?

2023カローラ米国仕様

現地時間の6月1日に米国トヨタがカローラの2023年モデルを発表した。エクステリア前後のデザインを一新し、ハイブリッドシステムを改良し電子制御AWDも追加。人気のLEグレードには、従来の1.8Lエンジンから変更して169hpの2Lエンジンを搭載したほか、トヨタセーフティセンスも第3世代へと進化している。

●文:月刊自家用車編集部

ハイブリッドシステムが改良され、新開発リチウムイオンバッテリーを搭載

米国トヨタが販売するカローラは日本仕様とは異なる部分が多い。まずはボディサイズ。セダンの2022年モデルで比較すると米国仕様は、全長が4630mm、全幅1780mm、全高1435mm、ホイールベースが2700mmなのに対し、日本仕様は全高こそ1435mmと北米仕様と同じだが、全長4495mm、全幅1745mm、ホイールベース2640mmと、全長が135mm、全幅が35mm、ホイールベースが60mm短いという専用ボディを採用している。米国では5ドアハッチバックもラインナップするが、カローラハッチバックと呼ばれ、日本向けのカローラスポーツと名称が異なるが、ボディサイズはほぼ同じだ。ちなみにワゴンボディについてはラインナップされていない。

2023カローラ米国仕様

2023年モデルのポイントはパワートレーンラインナップの拡充だ。まず、従来139hpの1.8L4気筒エンジンを搭載していた人気グレードの「LE」が169hpの2L4気筒ダイナミックフォースエンジンに変更された。動力性能はもちろん、燃費性能も改善されている。このエンジンは、2020年5月に日本向けカローラツーリングに特別仕様車として設定された“2000 Limited”に搭載されていたもの。

1.8Lエンジン採用のトヨタハイブリッドシステムも改良が加えられ、トランスアクスル/モーターには、磁石と電磁鋼板の構成を見直し、磁石を2個追加して出力を高めた小型高出力/低損失の駆動モーターを新たに開発。また、新開発のリチウムイオンバッテリーをリアシート下に配置し、低重心化とトランクスペースを拡大している。

2023カローラハッチバック米国仕様

さらにハイブリッド搭載車には、電子制御オンデマンドAWDをオプションで追加。これは日本向けでも展開されている「E-Four」だ。また、ブレーキ制御を強化し、SEグレード(2WD・AWD)には、パフォーマンスモデル「カローラアペックスエディション」から継承した、硬めの感触の電子制御パワーステアリングを採用している。

エクステリア前後のデザインも変更された。グレード毎に異なる新しいフロントデザインを採用。全車にLEDデイタイムドライビングライト(DRL)、SE、XSE、XLEグレードにはLEDヘッドライトのデザインも変更されている。LEグレードはリアバンパーのデザインを変更し、スポーティなSEとXSEグレードはリアスポーツディフューザーを一新。加えてグロスグラファイトカラーの18インチアルミホイールを新たに採用している。

カローラハッチバックのエクステリアは、フロントグリルのデザインを変更。クローム仕上げのアクセントをプラスし、LEDヘッドライトが変更されている。リヤバンパーもボディカラーとクローム仕上げのアクセントが加えられている。さらに18インチのグロスグラファイトカラーアルミホイールが新たに設定された。

インテリアでは、XSE、XLEグレードにデザインを一新したマルチインフォメーションディスプレイを標準装備した。タコメーターとスピードメーターの間に4.2インチのマルチインフォメーションディスプレイを配置し、アナログとデジタルのスピードメーターを表示できるように変更されている。また、センターパネル上部には8インチの次世代トヨタ・オーディオ・マルチメディアシステムが全車に標準装備され、OTA(Over-the-Air)アップデートにも対応。最新のコネクティッドサービスに対応し、ワイヤレスApple CarPlayとAndroid Autoに対応する。

2023カローラ米国仕様8インチディスプレイオーディオ

先進安全装備も進化し、トヨタセーフティセンス3.0を搭載。歩行者検知機能付プリクラッシュシステム、ステアリングアシスト付レーンディパーチャーアラート、ダイナミックレーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシスト、ロードサインアシスト、オートマチックハイビームが含まれ、自動ブレーキ付フロント&リアパーキングアシストとアダプティブフロントライティングも用意されている。

今回のカローラ米国仕様の変更は、2L4気筒ダイナミックフォースエンジンの採用拡大や、ハイブリッドシステムの改良、8インチディスプレイオーディオの採用など、時期は不明だが日本向けカローラも改良される可能性が高い。


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