Stellantisジャパンは、シトロエンの新時代を切り拓いたSUVスタイルと、快適性を追求したモデル 「C5 AIRCROSS SUV (C5 エアクロス SUV)」をマイナーチェンジし、発売を開始した。価格は、4,879,000円~6,376,000円。
●文:月刊自家用車編集部
力強さと快適性を備えた、シトロエン初のSUV
「C5 AIRCROSS SUV (C5 エアクロス SUV)」は、シトロエンが100周年を迎えた2019年に登場したブランド初のSUVモデルだ。新世代の「魔法の絨毯のような乗り心地」を実現する独自のサスペンションシステムや、ラウンジのソファのような座り心地を提供するアドバンストコンフォートシートなど、Citroën Advanced Comfortプログラムによって、快適性を前面に打ち出したモデルとなっている。
シトロエンらしさが生きるエクステリア
丸みを帯びたフロントフェイスを、より直線的でモダンなデザインへと変更。中央には独立タイプのダブルシェブロンを配置。その左右に向けては、ピアノの鍵盤を思わせる縦型クロームのドットが走り、ヘッドライト内部の上下にのびるデイタイムランニングライトへと繋がっている。そして、V字シェイプのシグネチャーライトを取り入れて、さらに精悍になったフロントデザインは、新しいながらも、しっかりとシトロエンのDNAを受け継いでいる。
フロントバンパー下部にあるエアインテークのグリッドは、シトロエンの象徴であるダブルシェブロンをモチーフとしたもので、ボトムにはスキッドプレート風の装飾を追加。フロントサイドのエアスクープとボディサイドのエアバンプには、アクセントカラーを設定している。
リヤのLEDライトクラスターは、3D効果が際立つ立体感を強調するデザイン。ルーフはブラックのルーフレールと一体となるようなバイトーンにし、フォルム全体を引き締めている。また、18インチアルミホイールもダイアモンドカットを施した新しいデザインを採用している。
ボディサイズは全長4,500mm、全幅1,850mm、全高 1,710mmという、CセグメントのSUVとしてゆとりのあるサイズとなっており、今回のフェイスリフトで精悍さを増したデザインを背景に、大人5人が快適に過ごせる空間が広がっている。
インテリア
すべてのシートに、快適な座り心地をもたらすシトロエン独自のアドバンストコンフォートシートを採用。ベースに低反発効果のある高密度ウレタンを用い、表層部に15mmの厚さでやわらかなスポンジを挟む手法を用いている。高密度フォームと厚みのある構造が生み出す姿勢保持と、ダイナミックなコンフォート性能は、長距離ドライブの疲労を軽減してくれる。
後席にはフルサイズの3席独立シートを採用し、3席ともに同じ座面幅で、それぞれにリクライニング機能と150mmの前後スライド機能を備え、好みに応じた調整が可能となっている。
上級グレードのPLUG-IN HYBRIDとSHINE PACKのシートは、ダークブルーのナッパレザーと、座面と背もたれの中央部分は黒のパーフォレーテッドレザーのコンビネーションとすることで、柔らかな触感をもたらし、さらに上質な座り心地へと進化。
また、フロントシートヒーターや、シートバックに内蔵された8つのエアバッグで、長距離ドライブをサポートする運転席マルチランバーサポートを採用し、快適性を高めている。SHINEのシートは、背もたれ中央部分がアルカンタラ、サイド部はテップレザーを採用。いずれのシートにも、ダブルシェブロンをモチーフとしたブルーのステッチが施されている。
全グレード共通の仕様として、ブラックダッシュボードおよびドアアームレストのステッチがブルーとなっている。またセンターコンソールには、コンパクトなシフトセレクターとドライブモードセレクターを採用したことにより、小物入れの容量が拡大、利便性をさらに向上させた。足元のペダル類はアルミ仕様で仕上げられている。
ラゲッジルーム、サスペンション、ADASも進化!
■ラゲッジルーム
ラゲッジ容量は通常のリヤシートポジションで約580Lあり、リヤシートを前方にスライドさせればクラストップレベルの約720Lにまで広る。さらに、後席を折りたためば約1,630Lもの広大なスペースが出現。ラゲッジルームのフロアボードは高さを2段階に調整可能で、折りたたんだシートバックの高さに合わせることで、よりフラットな空間を作ることも可能だ。テールゲートは、スマートキーを携帯していれば、両手がふさがっているときなど、リアバンパーの下で足を動かせば自動で開くハンズフリー機能も備えている。
■アドバンストコンフォート サスペンション
“魔法の絨毯”と形容されるシトロエン独自のハイドロニューマチックサスペンションの流れをくむ最新のシステム、プログレッシブ・ハイドローリック・クッション (PHC) を全車に標準装備。ショックアブソーバー内にセカンダリーダンパーを組みこむことで、従来のシステムでは吸収しきれなかったショックを抑制し、ゆったりとした、豊かで快適な乗り心地を実現。
■ADAS(先進運転支援システム)
全モデルに最新のセーフティ&ドライバーアシストを採用。前走車との車間距離を保つアクティブクルーズコントロールには、走行ポジションを維持するレーンポジショニングアシストと、渋滞時の車両停止後、再発進を自動で行うトラフィックジャムアシスト機能を統合している。これにより、高速走行や渋滞走行時の疲労やストレスを軽減する。さらに、車線変更時の後方確認をアシストするブラインドスポットモニターや、車庫入れや縦列駐車でステアリング操作を自動で行うパークアシストを装備しており、前方の状況を分析し対向車や前方車両を感知した場合は、ハイビームとロービームを自動で切り替えるインテリジェントハイビームも搭載。
■パワートレイン
ガソリン、ディーゼル、PHEVの3つの選択肢となっている。
【Pure Tech】
1.6L4気筒DOHCガソリンターボエンジン+8AT
最高出力 180ps /最大トルク 250Nm / 燃費 15.0km/l(WLTCモード)
【Blue HDi】
2.0L4気筒DOHCディーゼルターボエンジン+8AT
最高出力 177ps /最大トルク 400Nm / 燃費 17.1km/l(WLTCモード)
【PLUG-IN HYBRID】
1.6L4気筒DOHCガソリンターボエンジン + 電動対応型8AT
最高出力180ps /最大トルク300Nmを発揮する1.6L4気筒DOHCガソリンターボエンジンと、フロントアクスルに搭載した最高出力110ps /最大トルク320Nmを発揮する電動モーターを組み合わせる。トランスミッションは、エンジン&電動モーターの強力な出力に対応するために、プラグインハイブリッド専用の電動対応型8速AT、e-EAT8を搭載し、トルクコンバーターに代わる湿式多板クラッチにより小型化している。走行状況に応じてエンジンとモーターの駆動力を適切に組み合わせ、低速域から高速域までシームレスな走りを実現する。
駆動用のリチウムイオンバッテリーの容量は13.2kWh。EV走行可能距離は65kmと、平均的なユーザーの1日あたりの走行距離をカバーするゼロエミッション走行を実現するとともに、ガソリンエンジンを併用することで、バッテリー残量を気にすることなく長距離ドライブを楽しむことができるのは嬉しい。
200Vの普通充電器のプラグを差し込むだけで、快適な充電が可能。付属の電源ケーブルを使用するコンセントタイプや壁掛け型のウォールボックスタイプにも対応する。満充電時間の目安は普通充電器(200V 3kW)で約5時間、ウォールボックスタイプの普通充電器(200V 6kW)で約2.5時間。
■アドバンストグリップコントロール
グリップコントロールは、FFの軽さを活かしトラクションを制御することで、SUVらしく悪路走破性を高めるスマートなシステムだ。スノーモード、マッドモード、サンドモードの3つのモードを備えており、雪道やぬかるみ、砂地など路面状況に応じてモードを切り替えることで走行安定性を保ってくれる。また、滑りやすい急斜面の下り坂では走行をアシスト、ドライバーがステアリング操作だけに集中でき、安定した走行をもたらすヒルディセントコントロールも装備している。
■車両価格
モデル名 | パワートレイン | 価格 |
SHINE | 1.6Lガソリンエンジン 8AT 180PS / 250Nm | 4,879,000円 |
SHINE Blue HDi | 2.0Lディーゼルエンジン 8AT 177PS / 400Nm | 5,094,000円 |
SHINE PACK Blue HDi | 2.0Lディーゼルエンジン 8AT 177PS / 400Nm | 5,525,000円 |
PLUG-IN-HYBRID | 1.6Lガソリンエンジン+モーター 8AT 225PS / 360Nm | 6,376,000円 |
※本記事の内容はオリジナルサイト公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
※特別な表記がないかぎり、価格情報は消費税込みの価格です。
よく読まれている記事
全国各地で開催されているキャンピングカーショーやアウトドアイベント。「行きたいけどタイミングが…」「開催場所が自宅から遠い…」など、直接現地に行けない方も多いハズ。そこで本記事では、各イベントで展示さ[…]
料金所で停止することなく通過できるという利便性の高さや割引料金なども魅力で、年々、利用率が上がってきているETC。車載器を搭載する車両も増えてきている。そこで、ETCカード利用時のちょっとしたお役立ち[…]
ディーラーに試乗車が用意される前の先行予約で9000台を超える受注を集めたスズキ・フロンクス。ディーラーレベルでは「納車まで相当お待ちいただくことに……」と嬉しい悲鳴をあげているようだが、そのクラス離[…]
角が丸くなったり固着したりして、レンチなどでは外せなくなったナメたナット。この問題を解決してくれるツールが存在するのをご存知だろうか? アマゾンなどでも簡単に入手可能なので、困っている人は是非、参考に[…]
大衆に受け入れられた初代カローラだが、その成功の要因が4速フロアシフトやセパレートシートの採用など、ライバルに先んじたスポーティ志向にあったことはよく知られている。2代目でもサイズアップと装備充実を図[…]
最新の記事
- 1
- 2