日産自動車は「セレナ」をフルモデルチェンジし、ガソリン車を今冬から、e-POWER車を来春発売すると発表した。
●文:月刊自家用車編集部
発売から30年を経て、大きく進化した「セレナ」
「セレナ」は1991年の初代発売以降30年もの間、時代とともに移り変わる家族のカタチに常に寄り添い、家族のためのミニバンとして、ファミリー層を中心に高く支持されてきた。今回発表となった新型「セレナ」は、初代から受け継がれる“BIG”、“EASY”、“FUN”のコンセプトに代表される室内空間の広さや利便性はそのままに、移動時の快適性を追求し、最先端技術の搭載や様々な機能の充実を図ることで、家族との大切な時間を思い切り楽しむことができるミニバンとして、さらなる進化を遂げている。
新たに設定する最上位グレード「e-POWER LUXION(ルキシオン)」には、ミニバン世界初搭載のロングドライブをサポートする先進運転支援システム「プロパイロット2.0」を採用。そして室内の静粛性と運転の快適性を実現する新開発のe-POWER専用エンジンと組み合わせた第2世代「e-POWER」を、クルマ酔いを減らすための工夫など、日産の誇る先進技術を搭載。日常使いから長距離のお出かけまで、幅広いシーンで活躍する1台となっている。
日産自動車 副社長の星野朝子氏のコメント
「家族全員でのかけがえのない時間を少しでも多く大切に過ごして欲しい、『セレナ』を通じて家族の時間を最大限楽しんで欲しい、との想いでこの新型『セレナ』を企画・開発して参りました。『今日のお出かけ、楽しかったね!』、『今度はもっと遠くに行ってみたい!』などといった親子の笑顔溢れる会話が自然と生まれるようなドライブを楽しんでいただきたい。新型『セレナ』には、そんな想いとこだわりを詰め込みました」
全車で標準装備の「プロパイロット」
先代モデルで好評の「プロパイロット」は全車に標準装備。「プロパイロット2.0」を、最上位グレード「e-POWER LUXION(ルキシオン)」に標準装備とした。これにより長距離運転におけるドライバーの負担を軽減する。また、前方障害物を回避する際、ドライバーのステアリング操作を支援する「衝突回避ステアリングアシスト」や、一度駐車した場所を駐車枠として記録することができる、メモリー機能付きの「プロパイロット パーキング」を日産として初搭載。記録した駐車位置に近づくと、ボタン一つでステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキのすべてを自動で制御するため、駐車が苦手な方も安心だ。さらに「e-POWER LUXION」には、リモコン操作で車の出し入れが可能となる「プロパイロット リモート パーキング」を搭載。狭いスペースでの乗り降りや荷物の出し入れをスムーズに行なうことが可能となった。
圧倒的な静粛性を生む第2世代「e-POWER」
新開発の1.4L e-POWER専用エンジンを組み合わせた第2世代「e-POWER」の搭載により、エンジンの作動音を抑制するとともに、よりパワフルで気持ちの良い加速性能を実現した。さらに、車両状態や走行環境に加え、ナビと連携しながらエンジン作動タイミングを制御する世界初のエネルギーマネジメント技術を搭載することで、エンジンの作動頻度を低減し、高い静粛性に貢献。また、車体の遮音性能を大幅に高め、後部座席の乗員とも会話のしやすい静かさを実現した。
徹底的に科学したクルマ酔い軽減技術
第2世代「e-POWER」と高剛性サスペンションが、車体の動きをなめらかにし、新開発のシートが車体の揺れの伝達を抑え、クルマ酔いにつながる頭の急な揺れを抑制。また、アクセルペダルだけで車速を自在にコントロールできる「e-Pedal Step」の操作性も向上した。さらに、高剛性ステアリングの採用により操縦安定性を高め、ミニバンが苦手とする横風を受け流す車体構造によりふらつきを抑えることで、高速でも安定した走りを実現している。加えて、見晴らしがよく開放的な視界や、最適な位置に配置された後席専用モニターなど、視覚的にもクルマ酔いの低減を図った。ミニバンNo.1の運転席の視界の広さは運転のしやすさの向上にも貢献している。
上質さと先進性を兼ね備えたデザイン
エクステリアは親しみやすさを感じながらも、より上質でモダンな要素を取り入れている。加えて、「e-POWER LUXION」と、ハイウェイスターは、ダイナミックで力強い走りを想起させる印象的なデザインに仕上げている。
また、すべてのランプをLED化し、先進性と美しさを徹底追及した。
インテリアは、先進的で上質な広々とした空間を意識しながらも、細やかなこだわりを詰め込んでいる。運転席は、視界を遮る凹凸を減らすことで、視界が開け、運転のしやすさを向上させた。
シートは素材の高級感と、お菓子などの食べかすが隙間に入り込みにくく、飲み物などをこぼしてしまった時もふき取りやすいなどの機能性を両立させた家族思いの仕様だ。
シフトには日産として初めて、スイッチタイプの電制シフトを採用し、スッキリとした見た目と分かりやすい操作性を実現している。
ボディカラーは、2トーン4色、モノトーン10色の全14色をラインナップ。
家族のために考え尽くされた使いやすい装備
ミニバンNo.1の室内の広さにより、家族全員がゆったりくつろげる。さらに、運転席の足の通過スペースを先代モデルから120mm拡大し、運転席と助手席の間の移動が、よりしやすくなった。また、シートスライド機構を3列目にも標準装備したことで、8人フル乗車でもゆったりとした座り心地を実現している。
先代モデルから好評のマルチセンターシートを進化させ、e-POWER車でも8人乗りを実現。家族で使用するシチュエーションに合わせて、7-8人乗りを自由自在にアレンジ可能。
バックドア全体を開けずに荷物の出し入れが可能なデュアルバックドアも、より使い勝手を向上させている。開口時のサイズを見直すことで、より狭い駐車スペースにおいても使用できるようになった。
ハンズフリーオートスライドドアは、センサー感度を向上させるなど、操作性にもこだわっている。
全席にスマートフォンや財布などを置ける小物置き場を設置。500mlの紙パックが入るカップホルダー、USBの設定、車内Wi-Fiや乗る前エアコンなど、快適に過ごすための工夫が凝らされている。
エアコンの操作には、直感的に使いやすい先進的なデザインのタッチパネル式オートエアコンを採用し、運転席、助手席、後席で別々に温度設定ができる独立温度調節機能を採用している。
e-POWER車には、100V AC電源(1500W)をオプション装備したことにより、アウトドアにおける家電製品の稼働や、災害時等の非常用電源としても利用可能。
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