2022注目モデル比較 【コンパクトSUV編】ヴェゼルVSカローラクロス

カテゴリーを代表する人気モデルだけに注目度は抜群。ともに納期が厳しいモデルだが、とりあえず列に並ばなければ(正式契約)いつまでたっても前には進めない。今回は両モデルを検討するときに押さえておきたい2つのポイントをお教えしたい。

●文:月刊自家用車編集部(ハラ)

【キャビン&荷室】快適性や実用性はほぼ互角。車載ITの設定に少し違いはあるが、装備面も同等と考えていい

ともにコンパクトSUVとしては余裕十分なキャビンで、内装加飾もクラス平均以上の仕上がり。視認性を強く意識したコクピット設計のおかげもあって運転感覚も良好。予算300万円を目処に狙えるモデルとしては、性能と価格のバランスの良さも強く実感できる。

キャビンまわりの使い勝手は、後席の格納機能こそ座面チップアップに対応しているヴェゼルの方が若干秀でているが、後席まわりの余裕や荷室の広さはほぼ同等といっていい。両モデルとも、ロングドライブから日々の買い物にいたるまで多彩なシーンで便利に使える実用ワゴンに仕立てられている。

装備機能に関しても、現代のクルマに必須の安全運転支援機能もカローラクロスは「トヨタセーフティセンス」、ヴェゼルは「ホンダセンシング」が全グレードに標準装着。高速道路で重宝する操舵支援機能もカバーする、最新仕様に近い内容が与えられている。

ただ車載ITの設定は少し違いがあり、カローラクロスの「ディスプレイオーディオ」は全グレードに標準装着されるに対して、ヴェゼルの「ホンダコネクトディスプレイ」」は最上級グレードのPLayのみが標準で、その他のグレードはOPとなっている。ただ、カローラクロスに従来タイプの独立型ナビ機能を追加するには別途OP費用が必要になるため、機能揃えで比較した場合はコスト的にはほぼ同等と考えていい。

カローラクロスのインパネ&荷室。

ヴェゼルのインパネと荷室。

【パワートレーン&走り】両モデルともハイブリッド車が鉄板の選択肢。ガソリン車は格落ち感が否めない

主力を担うハイブリッド車同士で比べると、カローラクロスは1.8Lハイブリッド(98PS/14.5kg・m【エンジン】+53kW/163Nm【モーター】)、ヴェゼルは1.5Lハイブリッド(106PS/13.0kg【エンジン】+96kW/253Nm【モーター】)。若干ヴェゼルの方が余裕はあるが、モーター駆動ならではの力強さのおかげもあって、十分な動力性能を実感できる。

ハイブリッド車のメリットである燃費に関しても、カローラクロスが26.2km/L(WLTC総合モード燃費 FF車の数値)、ヴェゼルが24.8~25.0km/L(WLTC総合モード燃費 FF車の数値)と優秀だ。

ハイブリッド車はガソリン車に対しておおよそ35~40万円ほど高くなってしまうが、両モデルともガソリン車のエンジンは一世代前のユニットをベースとしていることもあって、燃費はもちろん動力性能でも魅力が乏しい。街中をゆったり流すような状況では差は感じにくいが、高速道路などで負荷が強まる走行状況では力強さに勝るハイブリッド車が明らかに上。SUVとはいえどもコンパクト級は価格も重要な要素だが、カローラクロスとヴェゼルに関しては、少し予算が上がってしまってもハイブリッド車を選ぶことをオススメしたい。

GA-Cプラットフォームを採用するなど、シャシー性能も大幅に向上。最近のトヨタ車に共通する良質な走りが楽しめることも特徴。

ハイブリッドがe:HEVに刷新されたことで動力性能が大幅に強化。ひとつ上のクラスのモデルとも戦える実力を持つことも見逃せない。

【おすすめグレード】基本装備が充実する、ハイブリッドのエントリーグレードは間違いのない選択

カローラクロス ハイブリッドG 2WD
価格:259万円

ヴェゼル e:HEV X 2WD
価格:265万8700円


ともにハイブリッド車のエントリーグレードになるが、走行機能や安全装備は上位グレードとほぼ同水準の内容が備わる。実用性を重視する向きには見逃せない選択になるのは間違いない。


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