
2023上海モーチャーショーモーターショーでワールドプレミアされたレクサスのラグジュアリーミニバン新型「LM」。通算2代目となる新型が日本での発売も発表されたが、乗り心地と静粛性はレクサスのDNAをさらに進化させたものになっているという。
●文:月刊自家用車編集部
従来型比で約1.5倍のボディねじり剛性を確保。静粛性では心地よく感じる自然な静けさにこだわる
新型「LM」は、すべての乗員が快適であるようにフラッグシップミニバンにふさわしい乗り心地を目指し、ボディ骨格を強化。スライドドア開口面積が広いため、剛性確保が難しいミニバンボディ骨格強化のために、次世代のレクサスが一貫して取り組む「素性の刷新」を実践している。
具体的には、ラジエターサポートブレース/ロッカーストレート構造/リヤ床下ブレース/クォーターピラー部リインフォースメント設定などで従来型比でなんと約1.5倍のボディねじり剛性を達成。アッパーボディやフロアに採用した構造用接着剤も振動の軽減に効果を発揮しているという。
シートも乗員の身体の動きを徹底的に分析。特に頭部の揺れの軽減と視線の安定化を行った。さらにフロントシートは身体をしっかりホールドするように座面の面圧分布を最適化。2列目は特性の異なる2種類の衝撃吸収剤を使用することで乗員を優しく包み込む構造としている。さらに3列目もシートバックとクッションに厚みを持たせ、大人でもゆったり座れるシートとしている。
他にも、速度を問わず常に上質な乗り心地とするリニアソレノイド式アクチュエーターと周波数感応バルブを併用した「周波数感応バルブ付き」をレクサスとして初採用。加えて、後席快適性を重視したアクセルとブレーキを統合制御し、加減速時の姿勢変化が少なくなるセッティングのドライブモード「Rear Comfort 」も初採用している。
静粛性については、「静粛感」にこだわり、発生するノイズ(源音)を小さくする/車内への侵入を防ぐ(遮音)/車内のノイズを下げる(吸音)の3つのステップで取り組んだという。エンジンやマウント系などは徹底したチューニングを行い、ロードノイズはタイヤ周辺、風切り音はボンネットやピラー周りを重点的に対策を行い、アコースティックガラスの採用で高周波の風切り音の低減を実現し、従来にない車室内騒音の大幅な低減を図っているという。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(レクサス)
過酷な道路環境を模したテストコースで得た、走りの質を高める改良を実施 レクサスLBXは、2023年12月の導入以降、60以上の国と地域で、約6.5万台(2025年3月末時点)の販売実績をもつクロスオー[…]
スピンドルグリルから「スピンドルボディ」へ。次世代デザインの到達点 ボディサイズは全長4,890mm、全幅1,920mm、ホイールベースは2,850mm。最低地上高は190~195mmに設定されており[…]
電動化を積極的に進めるレクサス。その次世代グローバルモデルのトップバッターとして登場。国内には2026年春に導入予定 初代ESは1989年の販売を開始以来、静粛性や乗り心地、広い室内空間で高い評価を得[…]
“OVERTRAIL+”に加えて、7人乗りの“version L”を新規設定 GX550は、「ザ・プレミアム・オフローダー」を開発コンセプトに掲げるモデル。GA-Fプラットフォームや、静粛性と出力燃費[…]
電気信号で操舵を行う「ステアバイワイヤシステム」が本格普及へ 今回発表された新型RZでは、モーターの高出力化や航続距離の伸長、充電時間の短縮が図られるなど、パワーユニットを刷新。ほかには次世代の操舵シ[…]
最新の関連記事(海外ニュース)
最新の電動技術とスマート技術を注入したミッドサイズセダン 「MAZDA6e」は、2024年4月の北京国際モーターショーで発表されたミッドサイズセダンの電動車「MAZDA EZ-6(マツダ イージーシッ[…]
MAZDA EZ-6(市販予定車:エアログレーメタリック外板色) 新型電動車セダン「MAZDA EZ-6」は中国市場専用モデルで、電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)を設定し、後[…]
CX-8の後継を期待される、3列シートSUVが欧州で発表 今回、欧州で発表された新型「CX-80」は、マツダが展開している新世代ラージ商品群の第4弾となる、ミッドサイズクロスオーバーSUV。国内でも昨[…]
CX-80欧州仕様 3列シートで最大7名乗車可能なSUV。日本でも間もなく発表か!? 今回1枚の写真とともに4月18日の発表が告知された「CX-80」。CX-60に次ぐ欧州市場におけるラージアーキテク[…]
セーフティカーに採用された新型Vantage チューニングされ、さまざまな特別装備をまとったセーフティーカー仕様の新型Vantageは、2024年3月6日~3月9日に開催される「フォーミュラ1® ST[…]
人気記事ランキング(全体)
春から初夏の車内での休憩にぴったりのアイテム ドライブの合間のちょっとした休憩、車の中でちょっと睡眠をとりたくなることはよくある。筆者は取材などでロングドライブすることも少なくなく、さらに趣味が釣りな[…]
ネジがナメてしまうトラブルを未然に防止するドライバー ネジを外そうと力を込めてドライバーを回すと、ビス山(ネジの十字の部分)から工具の先端部分が外れ、ビス山が潰れてしまう「ネジがナメた」と呼ばれる現象[…]
雷の語源を持つ「レビン/トレノ」の元祖とは? AE86系の車輌は、当時の販売チャンネルの関係から、「カローラ・レビン」と「スプリンター・トレノ」に分けられていました。そしてその分類は「AE86」が始ま[…]
不可能と思われたハイブリッド量産に挑んだG21プロジェクト 1997年暮れに世界初の量産ハイブリッド車として初代プリウスが発売されてから、すでに27年が歳月が過ぎた。しかもその間に、ハイブリッド車は世[…]
SUVライクな外観で差別化された「クロスター」 新型フリードの中でも注目されるのが、SUVテイストを加えた個性派モデル「フリード クロスター」。専用のデザインや装備を備え、街乗りからアウトドアまで幅広[…]
最新の投稿記事(全体)
総合出力680PSのプラグインハイブリッドを追加設定 ベントレーはロールス・ロイスと並び英国を代表する高級車ブランドというイメージが強いが、実は戦前からカーレースで名を馳せた武闘派の一面もあり、現代で[…]
一部改良をきっかけに、受注を再開 今回実施される一部改良では、ラインナップから内燃機モデルを廃止して、HEVモデルのみに変更。新グレードとして「GR SPORT」が追加設定される。人気SUVゆえに受注[…]
雷の語源を持つ「レビン/トレノ」の元祖とは? AE86系の車輌は、当時の販売チャンネルの関係から、「カローラ・レビン」と「スプリンター・トレノ」に分けられていました。そしてその分類は「AE86」が始ま[…]
日産が提案する新しいくつろぎの空間は『部屋ごと出かけられるクルマ』 コロナ禍があけ日常が戻り、忙しさが増す生活の中で非日常を感じ、自然に触れて癒される空間があれば…そんな願望を満たすために開発されたの[…]
ソフトウェアというとマルチメディアやエンタメを想像するが、Arene(アリーン)が目指すのは 交通事故ゼロ社会実現 筆者がArene(アリーン)という呼び名を初めて聞いたのは遡ること約2年前の2023[…]
- 1
- 2