
SUBARUは、米国ロサンゼルスにて開催中の 2023年ロサンゼルスオートショーにおいて、新型「フォレスター」(米国仕様車)を、世界初公開した。
●まとめ:月刊自家用車編集部
内外装は上級仕立てにシフトしたが、気になるボディサイズは現行モデル(5世代目)と大差なし
フォレスターは、これまでに世界累計260万台を超える販売台数を記録している、スバルのベストセラーSUV。国内では2018年に現行(5世代目)モデルが登場しているが、今回、公開された車両は、フォレスターとしては6世代目にあたるモデルになる。
これまで以上に頑丈かつ堂々としたデザインを採用したエクステリアや、コンソール中央部に11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイを配置したインパネなど、内外装のイメージを一新。広々とした視界のコクピットデザインや、骨盤を支えるシート構造を採用した新シートの採用など、快適性&利便性の良さも継承する。内装仕立てや装備機能が強化されたことで、上級SUVとしてのキャラが強まった印象も受ける。
なお、ボディサイズは、米国仕様車のサイズ数値(インチ)をmmに換算すると、全長×全幅×全高は4655☓1822☓1729mmと、現行型の数値(4640☓1815☓1715mm)と大差ないようだ。サイズアップを気にしていた国内のスバルファンにとっては朗報といえるだろう。
SGPのフルインナーフレーム化&最新アイサイトを採用。装備機能も、最新世代にジャンプアップ
プラットフォームのSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)が最新世代のフルインナーフレーム構造へ進化したことや、ピニオン電動パワーステアリングを採用したことで、走行性能強化も図られていることもポイント。アイサイトも、障害物検知にステレオカメラ+単眼カメラを併用する新世代型を採用することで、安全性能が強化されている。
米国市場では「Base」「Premium」「Sport」「Limited」「Touring」の5グレードを設定し、パワートレーンは、2.5Lの水平対向4気筒を搭載。米国では2024年春以降の導入を予定している。
【新型「フォレスター」(米国仕様車)の主な仕様】
<デザイン>
・エクステリアは、頑丈かつ堂々とした存在感を感じさせるデザインを採用。フロントビューは、ヘッドランプまでつながり、高い位置に軸を通す大胆な造形のグリルを配置。リヤビューは、荷室空間の広さを感じさせる、傾斜を抑えたリヤゲートとし、左右のコンビネーションランプを高い位置でつなぐことで、ワイド感を強調している。
・インテリアは、インストルメントパネルやシフト操作部まわりを中心に、随所でSUVらしい頑丈さと安心感を表現している。また、さまざまな機能を集約した 11.6 インチセンターインフォメーションディスプレイをインテリアの中央に配置し、実用性と利便性を高めている。
<動的性能・質感>
・アクティブトルクスプリットAWDの制御を刷新し、駆動力を軸重に合わせて常に最適配分することで、操舵初期の高い応答性とライントレース性を実現。日常使いのさまざまな走行シチュエーションで、安心感のある走りと操舵の気持ちよさを両立した。また滑りやすい路面等で、エンジン、トランスミッション、ブレーキ等をコントロールするX-MODEも採用。
・パワーユニットは、振動・騒音を低減することで動的質感を高めた、180 hp/178lb-ft の2.5L水平対向4気筒エンジンを搭載。
・2ピニオン電動パワーステアリングを採用。ダイレクトで自然な操舵感を実現するとともに、応答遅れのないリニアなステアリングフィールを実現。
・SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)をさらに進化させ、フルインナーフレーム構造の採用や、構造用接着剤の適用拡大、サスペンション取り付け部の剛性を向上。従来型よりさらに高いレベルの動的質感を実現。
・骨盤を支えるシート構造を採用。仙骨を押さえることで、車体の揺れが頭部へ伝わることを防止。これにより、ステアリング操作に伴うロールや、路面のうねりで身体が大きく揺さぶられたときでも、快適な乗り心地と疲労の軽減を実現。
<安全性能>
・自車速度が低速時に、新型ステレオカメラよりも広角で、二輪車/歩行者を認識できる単眼カメラを採用することで、プリクラッシュブレーキで対応できるシチュエーションを拡大し、歴代アイサイトとして最高の性能を実現した。
・ドライバー異常時対応システムを採用。
・電動ブレーキブースターを採用。プリクラッシュブレーキで、自転車の急な飛び出しなどへの応答性が向上。また、全車速追従機能付クルーズコントロール使用時の、急な先行車の割り込みなどに対する素早い減速も実現。
・リヤシートリマインダーを全車に標準装備。車両から出る前に、後席確認の案内をすることで、後席の子供やペットの置き去りを防止する。
<ユーティリティ>
・エアコンは、ドライバーシートのみ、フロントシートのみ、前後席のみの3パターンでコントロールが可能な集中送風モードを採用することで、快適性と燃費向上に貢献。
・一部グレードでは、SUBARU STARLINK 対応の 11.6 インチセンターインフォメーションディスプレイを装備し、Apple CarPlayやAndroid Autoのワイヤレス接続に対応。
・リヤバンパーの下に足を入れて引くだけでリヤゲートを開閉することができる、キックセンサー式ハンズフリーパワーリヤゲートを採用。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(スバル)
フォレスター:モデル概要 6代目として登場した現行モデルは、レジャービークルとしての本質を追求し続けてきた歴代モデルのコンセプトを継承。スバル伝統の水平対向エンジンと独自の4WDシステムを採用するほか[…]
内外装をダークトーンでコーディネート 今回導入される「Black Selection」シリーズは、1.8L直噴ターボエンジンを搭載する「SPORT」「SPORT EX」をベースに、内外装をダークトーン[…]
シンメトリカル・レイアウトの祖は「スバル1000」にあり 今では完全にスバル車のアイデンティティになっている水平対向エンジンですが、歴史を辿ってみると、あるときに“戦力外通告”される寸前に陥っていたそ[…]
1:ニッサン プリメーラ[P10] デビュー:1990年2月 “プリメーラ”といえばこのモデルを思い浮かべる人の多いのではないだろうか。かつて「技術の日産」と謳われた同社が、1990年代のうちに運動性[…]
高出力モーターと新AWD制御で意のままの走りを実現 アンチャーテッドはスバルグローバルバッテリーEVラインナップの第3弾となるモデル。発表済みのソルテラ改良モデル、新型トレイルシーカーに続くスバルBE[…]
最新の関連記事(SUV)
トライトンがAXCR2025の過酷なコースで性能を証明 「チーム三菱ラリーアート」は、8月8日(金)~16日(土)タイで開催されたアジアクロスカントリーラリー2025にピックアップトラック「トライトン[…]
フォレスター:モデル概要 6代目として登場した現行モデルは、レジャービークルとしての本質を追求し続けてきた歴代モデルのコンセプトを継承。スバル伝統の水平対向エンジンと独自の4WDシステムを採用するほか[…]
ヤリスクロス:モデル概要 ヤリスクロスは、ハッチバックのヤリスをベースにしたコンパクトSUV。ヤリスの弱点であった後部座席と荷室のスペースを拡大することで、実用性を大幅に向上させており、手頃な価格設定[…]
クラウンエステート概要:品格と機能性が同居する「大人のアクティブキャビン」 クラウンエステートは、クラウンシリーズ第4弾として登場した「大人のアクティブキャビン」。ワゴンとSUVを融合させた新しいデザ[…]
ボルボの主力モデルがビッグマイナーを実施 ボルボのミッドサイズSUV「XC60」は、これまで世界で150万台以上を販売してきた、ボルボの屋台骨を支えるモデル。現行モデルは2017年に日本に導入され、日[…]
人気記事ランキング(全体)
FRのサニーに対して、日産初のFF方式を採用 1970年代を前にして、ヨーロッパから前輪駆動のFF方式の波が押し寄せてくる。この流れを敏感にとらえ、市場に送り出されたのがチェリーだ。車名の由来は日本の[…]
一見すると、何に使うかよくわからないアイテムだが…。 TikTokを始めとしたSNSでバズった話題のカーグッズ。ショート動画で見ていると、かなり便利そうなので気にはなったいたのだが…。実際のところはど[…]
GRIDLESS GARAGE LIFEを体現するGMLVAN G-01 GMLVAN G-01は日産キャラバンをベースに、GORDON MILLER MOTORSのアイコンである丸目ライトとテールラ[…]
"最後の個性派スポーツ"と評価されたSR311フェアレディ2000 その軽やかな響きとは裏腹に、フェアレディという名は、国産スポーツカーのパイオニアの血統を受け継ぐ伝統の名称だ。その系譜をたどれば、ダ[…]
コンパクトでも侮れない装備力 F-BOX Squareは、トヨタ・タウンエースをベースに仕上げられた8ナンバーキャンピングカー。街乗りにも馴染むコンパクトな全長と車高1,960mmというサイズ感は、立[…]
最新の投稿記事(全体)
トライトンがAXCR2025の過酷なコースで性能を証明 「チーム三菱ラリーアート」は、8月8日(金)~16日(土)タイで開催されたアジアクロスカントリーラリー2025にピックアップトラック「トライトン[…]
トヨタ マークII/チェイサー/クレスタ[X70] デビュー:1984年8月 ボディカラーは”スーパーホワイト”ほぼ一択”だ。ワインレッドの内装に、柔らかなシート表皮。どこか昭和のスナックを思い起こさ[…]
何かと物騒なこの世の中、低コストで買える安心 車の盗難のニュースを目にするたびに、自分の車も被害に遭わないか心配になってしまう。筆者は高価な車に乗っているわけではないが、防犯対策をしておいて損はないは[…]
趣味のクルマいじりを諦めない!逆遠近両用メガネを試してみた 還暦を過ぎたあたりから、長年趣味としてきたクルマのメンテナンスにも黄信号が灯り始めた。原因は、歳を重ねるごとに進行する老眼だ。エンジンの奥ま[…]
コンパクトサイズが生む絶妙な取り回し タウンエースをベースにした「Plaything Ace SP」は、軽キャンピングカーより余裕があり、ハイエースよりもコンパクトという絶妙に使いやすい車両だ。全長4[…]
- 1
- 2