ボルボ・カーズ、前方で発生した事故をドライバーに警告する新機能「アクシデント・アヘッド・アラート」の導入を発表。欧州市場から順次展開を予定

ボルボ・カーズ(スウェーデン)は、前方で発生した事故をドライバーに警告する新機能「アクシデント・アヘッド・アラート」を、欧州市場で販売するモデルから導入を進めることを発表した。

●まとめ:月刊自家用車編集部

リアルタイムデータを使用することで、前方で発生した事故を、事前に確認可能

今回ボルボ・カーズが発表した「アクシデント・アヘッド・アラート」は、交通管理センターから提供されるリアルタイムデータを使用することで、前方で発生した事故を車がドライバーに直接警告する機能。

前方の事故による衝突や渋滞を回避することを目的に、数百メートル先までの交通事故の発生をドライバーに即座に警告するよう設計され、位置情報は、各国の道路管理当局と他のボルボ車をはじめとする対応車両から提供されることになる。

走行時、センター・ディスプレイにある「コネクテッド・セーフティ」機能を起動するだけでアクティブ状態となり、ダッシュボードの警告灯や搭載車であればヘッドアップディスプレイにより前方の事故をドライバーに知らせてくれるという。なお、他の車と共有されるのは必要な情報のみで、データは匿名化されるためプライバシーは保護されるとのこと。

すでにボルボは、リアルタイムのデータをセーフティに分野に活用するコネクテッド・セーフティ技術を実用化しており、2016年にはボルボ車同士が相互に通信しあい、近くの滑りやすい路面状況や危険をドライバーに警告する機能を実現しているが、「アクシデント・アヘッド・アラート」は、その対象をさらに拡大することで、より高い“安全なドライブ”を提供してくれる。

システムは交通管理センターから提供されるリアルタイムデータをもとに、警告灯、もしくはヘッドアップディスプレイの地図表示等で事故の存在をドライバーに伝えてくれる。進行方向の道路状況を事前に知ることで準備ができ、先回りして対応することが可能になる。

匿名の交通事故データ共有の呼びかけは、引き続き進めていく

今後も、他国の交通管理センターや他ブランドの車を含め、European Data for Road Safety ecosystemの他のパートナーが共有する交通データをさらに統合していく予定。

ボルボは、すべての人にとって道路をより安全なものにするため、多くの道路管理機関に匿名の交通事故データを共有するよう呼びかけており、他の自動車メーカーにも同様の技術を導入することを働きかけている。

アクシデント・アヘッド・アラート機能、は現在、デンマークの2016年モデル以降の90、60、40シリーズのボルボ車全モデルで利用可能。近日中には、より多くの欧州市場で同じ車種に搭載される予定という。

ボルボのセーフティ・センターの責任者であるオーサ・ハグランド氏のコメント
「ボルボの革新的なコネクテッド・セーフティ技術を活用したアクシデント・アヘッド・アラートは、ボルボのドライバーが不測の事態を回避するのに役立つと同時に、すべての人にとって道路をより安全にすることに貢献します。デンマーク道路管理局やData for Road Safety ecosystemにおける他のパートナーとの連携のおかげで、私たちはこの新機能を導入し、安全技術の革新におけるリーダーシップを発揮し続けることができるのです」

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