
軽キャンパーに求められるのは、手軽さと快適性のバランスである。その理想形ともいえる一台が、群馬県のビルダー「ATV群馬」が手がける「RS1+(アールエスワンプラス)」だ。スズキ・エブリイワゴンをベースに、上質なベッドキットやカロッツェリア製ナビを組み込み、使いやすく快適な“軽車中泊カー”として完成されている。軽ワゴンの居住性を活かしながら、シンプルかつ実用的にまとめられた設計は、初心者からベテランまで幅広いユーザーにフィットする。
●文:月刊自家用車編集部
エブリイ“ワゴン”をベースにしたことで得た快適性
RS1+のベースとなるのは、スズキ・エブリイワゴン。同じくATV群馬が展開する「RS1」がバン仕様であるのに対し、RS1+は乗用モデルならではの快適性が特徴だ。
標準でターボエンジンを搭載し、電動スライドドアや14インチのアルミホイール、リクライニング&スライド機能付きのリアシートを備えており、長距離移動でも快適さを損なわない装備が充実している。内装の仕上げも上質で、静粛性やエアコンの性能もバンに比べて格段に優れる。
寝心地にこだわった専用ベッドキット
RS1+に装備されるベッドキットは、ATV群馬の上位モデル「RSプレミアム」にも採用されている本格仕様だ。適度な硬さと体圧分散性を持ち、朝までぐっすり眠れる快適な寝心地を実現している。
また、ベッドマットのカラーや素材は選択可能で、自分好みにカスタマイズできるのも嬉しいポイントだ。キャンピングカーとしての実用性だけでなく、所有する満足感にもつながる作り込みとなっている。
限られた空間を最大限に活かす収納とギミック
軽ワゴンの限られたスペースを有効に使うための工夫も光る。例えば、脱着式のトノボードは脚を装着すれば屋外テーブルとして使えるほか、車内での荷物置きやちょっとした作業台にもなる。助手席の背もたれを活かしたフラットテーブルも便利な装備だ。
また、車内電源まわりも充実しており、ポータブル電源の接続回路や外部電源用のコンセント、リアシガーソケットの追加など、使い方に応じた電装カスタムが可能だ。
選べるグレードと魅力的な価格帯
RS1+には、エブリイワゴンの中でも上位グレードが採用されている。駆動方式は2WDと4WDから選べ、それぞれに「PZターボ」と「PZターボスペシャル」の2グレードが用意されている。
価格は、2WDのPZターボ仕様で税込228万円から。上級グレードのPZターボスペシャルでは236万円となる。4WDモデルはそれぞれプラス16万円となり、PZターボが244万円、PZターボスペシャルが252万円という設定だ。
いずれも、車両本体に加え、ベッドキットと楽ナビ、諸費用を含んだパッケージ価格となっており、非常にコストパフォーマンスに優れた内容である。
豊富なオプションで「自分仕様」に仕上げる
RS1+の魅力は、標準装備だけでは終わらない。多数のオプションを組み合わせることで、自分だけの一台に仕上げることができる。
たとえば、夜間の快適性を高める調光式のLEDダウンライトや、15.6インチのフリップダウンモニター、ナビのアップグレードオプションとしてのサイバーナビへの変更も可能。ポータブルバッテリーを活用した電源システムを組み込めば、エンジンを停止していても電化製品が使える、まさに“動く快適空間”が完成する。
さらに、ルーフボックスと一緒に使える収納式の踏み台や、車載冷蔵庫、ヒッチメンバー、トレーラーなどアウトドアを広げるアイテムも充実。RS1+は、軽キャンパーの枠にとどまらず、多彩な使い方を許容する“ベース車”としての可能性も大きい。
軽ワゴンの限界を超える快適性
RS1+は、軽自動車の手軽さと、乗用車の快適性、キャンピングカーの実用性を高次元でバランスさせた一台だ。価格、装備、使い勝手。そのすべてにおいて“ちょうどいい”を実現している。
週末のソロキャンプから、夫婦ふたり旅、あるいは趣味車としての活用まで、RS1+はユーザーのライフスタイルに柔軟に寄り添ってくれる。軽キャンの新たなスタンダードとして、RS1+は今、注目すべき存在である。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
ネジのトラブルの代表例、溝がつぶれてしまった場合の対処法 自動車のメンテナンスを自分で行う場合、ドライバーを使用してネジを外すという作業は基本中の基本となる。また、日常においてもドライバーを使用した作[…]
邪魔になりがちなサンシェードを、サンバイザーに収納するという発想 5月ともなると日差しも徐々に強くなり、地域によっては真夏日を記録するなど、2026年の夏も強烈な暑さになりそうな雰囲気も漂わせている状[…]
誰もが憧れた秘密基地を再現するジャストサイズの軽キャンパー 今回紹介するのは、キャンピングカーの老舗ビルダーであるホワイトハウスキャンパーが手掛けた、遊び心あふれる軽キャンパー「N-VAN コンポ」だ[…]
操縦安定性の研究者が提案したミッドシップは小型車のスタディだった エンツォ・フェラーリ、フェルディナント・ポルシェ、フェルッツィオ・ランボルギーニなど、世界的なスーパースポーツカーには、夢と情熱でそれ[…]
最終型に「プロ」の顔を移植する背徳感 会場で一際赤い輝きを放っていた初代シティ。ベースは最終型ということだが、初期に登場した1981年式の商用バン「シティプロ」のグリルやフェンダーミラーを移植した「先[…]
最新の投稿記事(全体)
日産は、長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」を掲げており、今回の「自動車技術展 人とくるまのテクノロジー展 2026」では、AIを中心とした「AIディファインドビークル(AIDV)[…]
物流のプロたちが投げかけた「本気の質問」 「ジャパントラックショー」は、大型トラックや物流システムが主役の硬派な展示会だが、フィアットブースに展示されていた2台の商用モデルは、スタイリッシュなスタイリ[…]
「ラグジュアリー=大排気量」にあらず 約16年ぶりにフルモデルチェンジした新型エルグランド。最大の見どころは、日本におけるラグジュアリーミニバンの先駆者として、今の日産が考える最高峰のラグジュアリーを[…]
サンシェードを使用しても、車内の温度上昇は避けられない まだ5月だというのに、すでに各地で真夏日を記録。日差しの強さを実感している人も多いのではないだろうか。また、クルマで出かけた際にも、強烈な日差し[…]
欧州で圧倒的な人気を誇るベストセラーを日本仕様に 今回紹介するのは、キャンピングカーの製造で国内トップクラスの実績を誇るナッツRVが手掛けた、フィアットのデュカトをベースにしたキャンピングカーだ。ベー[…]
- 1
- 2



















