進化した改良型GRヤリス、4月8日に発売 8速AT車を新設定

TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は、進化したGRヤリスを2024年4月8日から発売することを発表した。価格は448万~533万円。

●まとめ:月刊自家用車編集部

モータースポーツ活動で得た知見やノウハウを注入。エンジンも新タイプへ

今回導入される進化型GRヤリスは、TGRが参戦しているモータースポーツ活動で得た多くの知見をもとに、さまざまな進化改良が注がれていることが特徴。パワーユニットはもちろん、ボディや内外装などにいたるまで幅広い部分に手をいれることで、車両性能を総合的に向上させている。

ロアグリルには薄型・軽量化と強度を両立するスチールメッシュ、バンパーロアサイドには分割構造を新たに採用。サイドロアグリルは開口部の大きい形状に変更され、バンパーサイドにエアアウトレットも設けられている。リヤビューも一文字に繋がる一体感のあるテールランプ形状とすることで、一目で新しいGRヤリスであることが分かる個性を表現した。

AT制御ソフトウエアをスポーツ走行用に最適化された、新開発8速AT「GR-DAT」を設定。車両挙動の変化が起こる前に変速が必要な場面を先読みすることで「ドライバーの意思を汲み取るギヤ選択」を実現。プロドライバーによるシフト操作と同じようなギヤ選択を可能になった。

主な改良箇所としては、「幅広いドライバーがスポーツ走行を楽しめ、レースでMTと同等に戦えるAT」を目指して開発された8速AT「GR-DAT」を新設定したほか、プロドライバーの意見をベースにインパネの操作パネル・ディスプレイをドライバー側へ15度傾けて設置した新レイアウトを採用。同時にハーネスで体をシートに固定した状態でも使いやすいスイッチ配置に変更するなど、視認性と操作性の向上も図られている。

搭載する1.6L直3DOHCターボエンジンも新タイプに変更。改良された新エンジンは、最高出力が200kw(272PS)から224kw(304PS)に、最大トルクも370N・m(37.7kgf/m)から400N・m(40.8kgf/m)にパワースペックを向上させた。

設定グレードは、レギュラーモデルとして「RZ」と「RZ“High-performance”」の2つを設定。ともにトランスミッションは6速MTと8速AT「GR-DAT」を選ぶことができる。

スポット溶接打点数を約13%増加、構造用接着剤の塗布部位を約24%拡大することにより、ボディ剛性も強化。操縦安定性と乗り心地が向上している。

インパネの操作パネルとディスプレイをドライバー側へ15度傾けて設置。スピードメーターも12.3インチフルカラーTFTメーターを採用した。さらにシートとステアリング位置を調整することで、ドライビング姿勢の改善も図らている。

従来の4WDモードセレクトに加え、ドライブモードセレクトを新設定。好みや参戦するモータースポーツの特性に合わせ、電動パワーステアリング、エアコン、パワートレーンの設定が可能になっている。

特別仕様車「オジエEdition」「ロバンペラEdition」の注文受付も開始

なお、2024年3月21日から進化したGRヤリスの特別仕様車「オジエEdition」と「ロバンペラEdition」注文受付も開始されている。

特別仕様車GRヤリス RZ“High performance・Sébastien Ogier Edition(左) 、GRヤリス RZ“Highperformance・Kalle Rovanperä Edition(右)。

グレード6速MTGR-DAT(8AT)
RZ448万円483万円
RZ“High-performance”498万円533万円
モータースポーツシーンでの使用を想定した競技ユーザー向けグレード「RC」の設定もあり

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