三菱自動車工業の欧州事業統括会社「ミツビシ・モーターズ・ヨーロッパ・ビー・ブイ」は、欧州市場向けのコンパクトSUV「ASX」の大幅改良を実施したことを発表した。改良モデルは6月より欧州市場の一部に投入され、販売が開始される。
●まとめ:月刊自家用車編集部
フェイスリフトでよりモダンな雰囲気へ、コネクティッド機能や安全機能も強化
「ASX」は、三菱自動車のアライアンスパートナーであるルノーよりOEM供給を受ける、CMF-Bプラットフォームを採用した2列5人乗りのコンパクトSUV。2代目となる現行モデルは、2023年3月に欧州市場に投入されている。
今回実施する大幅改良では、フロントフェイスを一新し、洗練されたモダンなデザインを実現するとともに、コネクティッド機能や安全機能を追加することで、利便性や安全性を高めている。なお、新型「ASX」は2024年5月よりスペインのルノー社バリャドリード工場で生産を開始する予定だ。
新型『ASX』の主な特徴
■デザインについて
三菱自動車のデザインアイデンティティである「ダイナミックシールド」をより強く印象付けるフロントフェイスに一新。バンパー中央部を大胆にブラックアウト化することで「ダイナミックシールド」を強調するとともに、立体的で奥行き感のあるサテンシルバーのグリルモチーフが組みこまれている。
LEDヘッドライトは、L字型とスリット状の造形を組み合わせ、洗練されたモダンなデザインに変更。ダイヤモンドカット加工を施したブラックの18インチのアルミホイールを新たに採用することで、スポーティな逞しさを表現している。
■コネクティッド機能について
10.4インチのスマートフォン連携ディスプレイオーディオを新たに採用。三菱車として初めてGoogle搭載車として、コネクティッドサービスの充実が図られている。
音声で電話やメール、音楽の再生、リマインダーの設定、車内の温度調整などができるGoogleアシスタントや、ナビゲーション機能やリアルタイムの交通情報を提供する Googleマップ、スマートフォンのように音楽やポッドキャストなどのアプリをダウンロードできる GooglePlayを使用することが可能。
コネクティッド機能を強化する新開発のモバイルアプリ「My Mitsubishi Motors」もインストールされ、スマートフォンから駐車位置の確認などが可能になっている。
■安全機能について
駐車可能位置を自動で検知し、車庫入れや前向き駐車、縦列駐車をサポートするパークアシストや、車両周囲の障害物などの確認を補助するアラウンドビューモニターを装備。駐車時の安全性と利便性を高めている。また、後退時交差車両検知警報システム[RCTA]をはじめとする予防安全技術も注がれている。
■パワートレーンについて
新型「ASX」には、ハイブリッドEV(HEV)モデル、マイルドハイブリッドモデル、ガソリンエンジンモデルの3タイプを設定。
HEVモデルは、1.6Lガソリンエンジンに駆動用と発電用の2つのモーター、さらにマルチモードオートマチックトランスミッションと1.2kWhの駆動用バッテリーの組み合わせ。
新たにバッテリー残量を温存しながら走行する「Eセーブ」モードを採用。このモードを用いると、駆動用バッテリーの充電を40%以上に保つことができるため、EV走行したい場面や、急坂などモーターによるエンジンのアシストが必要な場面に備えて、電池残量を確保しておくことが可能になる。
マイルドハイブリッドモデルは、1.3L直噴ガソリンターボエンジンと6速マニュアルトランスミッションもしくは7速デュアルクラッチトランスミッションの組み合わせ。ガソリンエンジンモデルは1.0Lガソリンターボエンジンと6速マニュアルトランスミッションの組み合わせになる。
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