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見逃しがちなエアコンフィルター、交換しないと「ヤバい」ことに

クルマのエアコンにはフィルターが装備されていて、花粉や粉じんなど外気中に含まれる様々な微粒子を取り除くようになっている。

エアコンへの空気の取り入れは、外気導入ではワイパーの下あたり、内気循環だとグローブボックスの裏側で行っているのが大半だが、それらの切り替え機構の後ろにフィルターがあり、どちらのモードでも微粒子を除去できるようになっている。

家庭用のエアコンと違って、カーエアコンでは吹き出し口と操作パネルしか見えず、エアコンユニットの存在はついつい忘れられがち。そのためか一般の人はフィルターが付いていること自体を知らない人もいる。

長年、フィルター交換していなかったため、フィルターが目詰まりを起こし、風量が落ちたり冷房の効きが悪くなってから交換されることも決して珍しくはないようだ。

たぶん3年くらい替えていないエアコンフィルター。綿状に積層したホコリが溜まっているが、エアコンフィルターの存在や交換の必要性を知らない人もここを通過した空気は吸いたくないだろう。

長年使ったフィルターは、さまざまな異物が付着している

長期間使ったフィルターは、ホコリや花粉、虫の死骸が付着するなどしており、いくらろ過されるとはいえ、直前にそこを通過した空気は吸いたくないという気分になる。

エアコンの性能としても、風量が落ちるとエバポレーターが冷えすぎるため、凍結を防ぐためにコンプレッサーが停止しやすくなり、結果的に冷房能力も低下する。

理想的には、毎年フィルター交換が望ましい

フィルターの交換時期は1~ 2年だが、最近は花粉やPM2 .5などにより空気中の粉じんが増えているので、毎年交換するのが推奨。

交換は自分できるケースも多いが、車種によっては内装パネルを外したり、場所が極端に狭い部分に装着されている場合も……。解説書に記述がない場合や、ディーラーでの交換が推奨されている場合は、そこそこ手間が掛かると思って間違いない。

エアコンフィルターの装着場所はさまざま

●グローブボックス裏

比較的ポピュラーな場所で、グローブボックスの裏側のブロワーモーター上に入っているパターン。交換時間が最も早く済むので、メカが苦手な人でも自分で交換できるはずだ。

●インパネセンター下

インパネ中央の下にある車種では、2分割になっているタイプ。内装パネルを外したり、ステーと干渉するなど手間なこともある。

●カウルトップ下(輸入車)

ボンネット内のカウルトップ下に設定されているタイプ。輸入車に多く見られるタイプだ。

5分でできるエアコンフィルター交換方法(グローブボックス裏装着車)

グローブボックスの裏側にフィルターがあるタイプの交換。グローブボックスを開けて、両サイドを内側に強くすぼめて手前に引くとツメ部が外れて大きく開口する。

あらかじめ内気循環にしておくと、開口部からフィルターが見える。ここにフタが付いているタイプは、フタのツメを外して取り出す。フィルターの枠は手前のツメを押して浮き上がらせればOK。

フィルターエレメントを枠から外す。1年使用した程度のものは、表面に大きなゴミはなく、内部に細かい粉じんが吸収されている状態だった。排ガスによるものなのか、意外に黒さが目立っている。

フィルターのUPマークを確認し、枠にはめ込む。このタイプでは、両サイドの上側にツメを引っ掛けるので、フィルターを縮めて内側にセットする。四辺が枠に密着していることを確認しエアコンユニットへ取り付ければ完了だ。

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