
三菱自動車は、クロスオーバーSUV『アウトランダー』のプラグインハイブリッドEV モデル『アウトランダーPHEV』を大幅改良し、EV 航続距離や動力性能・快適性を向上させるとともに、内外装の質感向上と機能、装備を充実化し、2024年10月31日から全国の系列販売会社にて発売する。価格は526万3500~668万5800円。
●まとめ:月刊自家用車編集部
アウトランダーPHEVの改良点
『アウトランダーPHEV』は、電動化技術と四輪制御技術の粋を集め、「威風堂々」をコンセプトとした三菱自動車のフラッグシップモデルだ。2021年12 月にフルモデルチェンジし、力強く存在感のある外観デザインとPHEVシステムを含めた動力性能、ツインモーター4WDと四輪制御技術「S-AWC」からなる高い操縦安定性、3列7人乗りシートの採用による使い勝手の良さから、幅広いユーザーに支持されている。
今回の大幅改良では、これまでの魅力はそのままに、「洗練」と「上質」を重点項目として正常進化を遂げている。
駆動用バッテリーの刷新により、EV航続距離が伸長され100km超えに
搭載されるリチウムイオンバッテリーを刷新、バッテリー容量を約10%増の22.7kWh とし、EV 航続距離が「M」グレードで従来の87kmから106km(WLTC モード)、その他グレードは83kmから102km(WLTC モード)と約20km伸長された。また、PHEVシステムでは、最高出力が約20%向上。それに加えて、アクセル操作時のモータートルク特性がマイルドに変更され、車両挙動が安定し快適性が向上されている。
今回新たに、走行速度やエンジンなどの状況に応じて自動的に開閉させるグリルシャッターがフロントバンパーグリル内に採用されたほか、床下アンダーカバーやリヤバンパーの形状が見直されて空力性能が向上。さらに、走行抵抗の低減やPHEV システムなどの効率化により、ハイブリッド燃料消費率(WLTC モード)を「M」グレードで従来の16.6km/L から17.6km/L に、その他グレードは16.2km/L から17.2km/L へ燃費向上を実現している。
燃費性能も向上。
また、駆動用バッテリーの容量拡大に合わせ、充電速度も速くなり、急速充電では、80%までの充電時間を6 分短縮の約32分。普通充電(AC200V/15A)では、前モデルと同じ約7.5 時間で満充電が可能となっている。
サスペンション最適化や新タイヤを採用 より上質で安定した乗り心地に
サスペンションチューニングを見直すとともに新開発タイヤが採用され、路面からの振動やショックを低減し、より上質で安定した乗り心地を実現している。さらに、電動パワーステアリングのアシスト力の最適化と、出力の向上によるS-AWC制御の見直しにより、旋回中の安定性が向上。上質な乗心地とより安心感の高い操縦安定性を両立している。
内外装デザインを一部変更し質感を向上
エクステリアは、フロントアッパーグリルをスムースな造形にして質感を向上。フロントとリヤのスキッドプレートは、立体的なデザインへの変更に加え、カラーをチタニウムグレーに。
また、リヤコンビネーションランプをスモークタイプとし、T シェイプのストップランプを際立たせるとともに、ターンランプ、バックランプをLED 化。
アルミホイール(20 インチ、18 インチ)は、より上質感と力強さを表現した新デザインへと変更され、力強く存在感のあるデザインをさらに強調している。
ボディカラーでは、「ムーンストーングレーメタリック」を新たに採用。人気のソリッド色調グレーに、光の当たり方によりブルー色のハイライトが映る特別なカラーとなっている。
インテリアでは、最上級仕様のセミアニリンレザーシートのデザインを変更するとともに、シートやインストメントパネルなどに新色の「ブリックブラウン」を採用することで、モダンでラグジュアリーな落ち着きのある室内空間となっている。
ナビゲーションモニターの大型化やコネクティッド機能の拡充、シートベンチレーション機能などの採用により、利便性と快適性が向上
スマートフォン連携ナビゲーションでは、モニターサイズを従来の9インチから12.3 インチに大型化。コネクティッド機能(MITSUBISHI CONNECT3)の 機能拡充により、ナビゲーション上でPlaces API(Google4 による目的地検索)や、ストリートビュー、航空写真ビューを見ることが可能となった。
また、運転席、助手席には、体とシート間の熱こもりを防ぎ快適なドライブを提供するシートベンチレーションや、常に優れた後方視界を提供するデジタルルームミラー(フレームレス)などを採用し、利便性と快適性が高められた。
音質へのこだわりを追求した2種類のオーディオシステムをヤマハと共同開発し、
全車に採用
ヤマハと三菱自動車が『アウトランダーPHEV』専用に共同で開発したオーディオシステム「Dynamic Sound Yamaha Ultimate(ダイナミック サウンド ヤマハアルティメット)」/「Dynamic Sound Yamaha Premium(ダイナミック サウンド ヤマハ プレミアム)」は、アーティストの息遣いまでも再現する、クリアで高い解像度の中高音やリアルな音へのこだわりを追求。
また、スピーカーを搭載しているドアパネルの隙間を塞いでスピーカーボックスの役割を与えるととも
に、スピーカー取付部の剛性も向上することで不要なノイズの発生を低減。それにより、太く躍動感のある低音を実現している。
最上級グレード「P Executive Package」に採用の「Dynamic SoundYamaha Ultimate」では、計12 個のスピーカーとデュアルアンプの搭載に加え、車速に応じて音量や音質を自動調整しロードノイズの影響を低減するサウンド補正機能により、あらゆる走行条件でも常に最高の音楽体験を提供。
Dynamic Sound Yamaha Ultimate
「P」「G」「M」グレードに採用の「Dynamic Sound Yamaha Premium」では、ウーファーの同軸上にツイーターを配置したコアキシャルスピーカーをリヤに採用して計8 個のスピーカーを搭載し、高音から低音まで幅広い音域表現を実現している。
最上級グレード「P Executive Package」を新設定
P Executive Package
アウトランダーPHEVは、新たに最上級グレード「P Executive Package」を加えた「P」「G」「M」の4グレード展開に。ベーシックな「M」(5 人乗り)では、運転支援技術と予防安全技術など最新機能を装備。充実装備の「G」(5 人乗り/7 人乗り)では、20 インチアルミホイールやコネクティッド機能、エレクトリックテールゲートなどを採用。上級仕様の「P」(7 人乗り/5 人乗り)では、上質な内外装と運転席・助手席シートベンチレーションや、リヤシートヒーター、3 ゾーン独立温度コントロール式フルオートエアコンなどの快適装備を標準装備。
新たに設定する「P Executive Package」には、ヤマハと共同開発した上級グレードオーディオシステム「Dynamic Sound Yamaha Ultimate」を標準装備し、本グレード専用の「セミアニリンレザーシート」を採用。また、ユーザーからの要望が多かった5 人乗り仕様を「P」、「P Executive Package」にも設定している。
アウトランダーPHEV価格表
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(新車)
クリーンディーゼルエンジン搭載車の商品強化を図る 今回導入される「XD Drive Edition」は、幅広いニーズに応えるため5モデルすべてに設定される。各モデルともディーゼルターボエンジンを搭載し[…]
空力を意識したスタイリングパッケージを追求 新型リーフは、スリークで大胆なスタイルと洗練された室内空間を両立した次世代クロスオーバーEVとして全面刷新され、15年間の知見と経験を最大限に活かして開発さ[…]
発売後1ヶ月で月間販売計画の8倍を記録 プレリュードは、発売から約1カ月後の10月6日時点で累計受注台数が約2400台を記録するなど、月間販売計画の300台を大幅に上回る約8倍の好調な滑り出しを見せて[…]
Copyright William Crozes @ Continental Productions シトロエンの歴史と誇りを車内に凝縮 今回導入される新型C3(第4世代)は、先代で好評だったユニーク[…]
「12R」は、最高出力200PSを誇り、フルバケットシートなどの専用装備を備えた200台限定のメーカーコンプリートモデルになる。 「ロードスター 12R」は商談予約抽選を実施 両モデルとも、スーパー耐[…]
最新の関連記事(三菱)
プロフェッショナルアングラー三宅さんの、釣り仕様カスタムデリカD:5 今回取材した「デリカビレッジ2025」というイベントは、デリカファンミーティングin関西と題し、兵庫県・三木市のかじやの里メッセみ[…]
冒険心を呼び覚ます、心豊かなモビリティライフを提案 今回の三菱ブースのテーマは「FOREVER ADVENTURE」。遠い未来においても変わることのない“冒険”の素晴らしさを、三菱自動車の将来技術を盛[…]
ブラックのアクセントカラーを外装の要所に配置 トライトンは、1978年に発売されたフォルテをルーツとする三菱自動車の世界戦略車。これまでに6世代にわたり約585万台を生産し、世界約150ヵ国で販売され[…]
長距離を移動する旅を意識した、本格キャンパーシェルを搭載 M.Y.Sミスティックが放つ「Desierto-02 リミテッドモデル」は、その名が示す通り広大な砂漠をも走破するような堅牢な作りと、都市生活[…]
洗練されたデザインと先進機能が融合 新型eKスペースは、親しみやすさとモダンで高品質なエクステリアデザインや使いやすさと先進性を高めたインテリアデザイン、街中での取り回しの良さ、ゆとりのある室内空間を[…]
人気記事ランキング(全体)
軽トラベースの高規格キャンピングカーを約束する3つの“C” バディ108 C3パッケージLタイプを販売する東和モータースは、輸入キャンピングカーやフィアット•デュカトベースのキャンピングカー、国産キャ[…]
エアコン使用は燃費に確実な影響を与える 真夏の炎天下、エアコンを使わずに運転するのは現実的ではない。しかし、エアコンを稼働させると燃料消費が増えるのは避けられない。環境省のデータによれば、エアコン使用[…]
二人旅を快適にする対座ダイネットレイアウト 北斗対座モデルの特徴は、二人旅を主眼に置いた室内レイアウトにある。独立した二人用の対座ダイネットは、車内での会話や食事をゆったり楽しめる空間だ。窓からの景色[…]
家のようなくつろぎをそのままクルマに モビーディックの「COMCAM」は、まるで自宅のリビングをそのままクルマに持ち込んだような快適空間を実現したキャンピングカーだ。ハイエースをベースに、広々とした室[…]
アルファードの広さと上質さを、そのまま旅の相棒に ベースとなるアルファードは、高級ミニバンとしての快適性と静粛性で群を抜く存在だ。その広大な室内空間を活かして、ゆったりとしたリビングのような空間を実現[…]
最新の投稿記事(全体)
ミゼットXは、ダイハツの未来を体現する存在として造られたコンセプトカー。歴代ミゼットを感じさせるユニークなデザインが特徴。 「ミゼットX」など多彩なコンセプトカーを出展 ダイハツは1907年の創業以来[…]
マツダの世界観を具現化するビジョンモデルが世界初公開される。 出展テーマは「走る歓びは、地球を笑顔にする」 今回の出展テーマは「走る歓びは、地球を笑顔にする」で、技術革新と社会インフラ整備[…]
フロントカメラ一体モデルをラインナップに追加 ドライブレコーダーの装着率増加に伴い、ミニバンやワゴン車など後方視界が狭い車種で、後方を確認しやすいデジタルミラー型のニーズが高まっている。パイオニアは、[…]
普段使いのしやすさを追求した「ちょうどいい」サイズ感 キャンピングカーに憧れても、運転のしやすさを考えると二の足を踏む人は多い。特に女性ドライバーや家族で使う場合、「軽では狭いけれど、フルサイズは扱い[…]
渋滞が避けられない高速道路、その中でも「進みやすい車線」は存在するのだろうか。 長距離ドライブや週末の外出などで高速道路を利用すると、避けて通れないのが渋滞だ。交通量が多い時間帯や事故、工事などによっ[…]
- 1
- 2