
特に屋外で駐車している場合に気をつけたいのが、ヘッドライトのレンズの曇り、くすみ。見た目が悪いだけでなく、ライトの光量が落ちたり拡散してしまったりと、夜間などの運転時に悪影響が出る場合も。実は「意外とカンタン」に、新車時並のクリアな状態に戻せるので、その方法を紹介しよう。
●写真/文:オートメカニック編集部
知らない間に進行してしまうヘッドライトの曇り。原因は紫外線
「最近、なんかヘッドライトが暗いな…」「光が拡散しているような気が…」。愛車のヘッドライトの光量について、このように感じたことはないだろうか? バルブを交換しても改善ないようなら、ヘッドライトの曇り、くすみが原因かも。
知らないうちに進行する、ヘッドライトのレンズの曇り。愛車が古ぼけた印象に…。
そのまま放置すると、夜間や悪天候時の視界確保に悪影響を及ぼし、ローライト時の安全運転に支障をきたす場合も。また、見た目にも古ぼけた印象となってしまう。この、ヘッドライトの樹脂レンズのくすみ、曇りの原因は、太陽などの紫外線による劣化だ。そのため、屋外で駐車している車両に起こりやすいと言えるだろう。
コンパウンドでレンズ表面を研磨することでくすみが解消
一度曇った状態になってしまうと、もちろん、洗車などではキレイにはならない。では、どうすればよいのか…? 紫外線で劣化して曇ったレンズをクリアな状態に戻す場合、劣化した表面を一度、コンパウンドなどで磨き上げる必要がある。では、実際にくすんだヘッドライトで、その作業を実践していこう。
きめ細かい研磨剤を使用してレンズを磨く
ヘッドライトの樹脂レンズ自体には、特殊コーティングが施されているのだが、長年紫外線にさらされると、霞がかかったような曇りが発生してしまうことがある。その対処法としては、決めの細かい粒子の研磨剤で、表面を磨き上げることが有効となる。今回は、アクリサンデー の研磨剤を使用する。
アクリサンデー研磨剤[アクリサンデー]
平均3〜5ミクロンの決めの細かい粒子により、光沢が復活。アクリル素材用だが、プラスチックやアルミ、真鍮、ステンレスなどの研磨にも対応する。
アクリサンデー研磨剤はアクリル樹脂用の研磨剤で、平均3〜5ミクロンという決めの細かい粒子で磨き上げることで、製品本来の光沢が復活する。
実際に使用する際は、きれいで柔らかいウエスを指先程度大きさに丸めて、そのこに研磨剤を絞り出し、レンズ全体を均等に磨き上げていく。
一点をゴシゴシ磨くのではなく、全体を均等に磨き上げるのが、キレイに仕上げるコツ。
写真でもわかるように、研磨剤で磨くと霞がかった状態が晴れて、クリアなレンズが復活していく。これは気持ちいい! ただし、きれいになるからと言って、特定の箇所を集中して磨くとムラができてしまうので、全体を均一に磨き上げていくことが重要だ。
研磨しただけで終わらせるのはNG! コーティング剤の塗布が不可欠
研磨剤での磨き上げで十分きれになるので安心して、この段階で終わらせてしまうのはNG。クリアな状態をキープするためには、仕上げのコーティング剤が不可欠だ。今回は、ソフト99のG’ZOX ナノハードクリアーを使用する。
コンパウンドで剥がれたコーティングを、市販のクリアーでコートし直す
コンパウンドでヘッドライトレンズ表面のコーティングが落ちたので、再び透明復活剤でコートしなおすのが、この作業の目的となる。
G’ZOX ナノハードクリアー[ソフト99]
ヘッドライトはもちろん、テールランプなどに使用する、透明樹脂用のコーティング剤。優れた耐候性で、長期間輝きが持続。
手袋をはめて専用のスポンジの布面(白)に、コーティング剤を適量染み込ませて、ムラにならにように全体に塗り伸ばしていく。
付属のスポンジの白い面に薬液を数滴垂らす。手に直接付かないように手袋をはめて作業する。
塗り終えたら、約1分ほど放置して、塗り跡やムラがなくなるように、付属のスポンジの未使用側でならして完成!
上記写真を見てもらえるとおわかりの通り、ビフォーと比較すると見違えるほどクリアなレンズに仕上がっている。キレイに仕上げるコツとして重要なのは、このコーティング剤の作業を必ず行うこと。これにより、クリアな輝きが復活。また、耐候性もあるため、より長く輝きをキープしてくれる。
愛車のヘッドライトのくすみや曇りが気になる方は、是非この方法を試してみて欲しい。
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