「ネットの評価は賛否ある…」怪しすぎて気になる“正体不明のアイテム”を実際に購入。実力は本物か? 愛車を使って本気で試してみた結果。│月刊自家用車WEB - 厳選クルマ情報

「ネットの評価は賛否ある…」怪しすぎて気になる“正体不明のアイテム”を実際に購入。実力は本物か? 愛車を使って本気で試してみた結果。

「ネットの評価は賛否ある…」怪しすぎて気になる“正体不明のアイテム”を実際に購入。実力は本物か? 愛車を使って本気で試してみた結果。

通販サイトを眺めていると、やたらと安くて妙に気になるカー用品が目につくことがある。レビューの空気感も読めず「これは当たりなのか、外れなのか」と判断がつかないが、今回そんな“正体不明のアイテム”のひとつ、車内清掃用のジェルクリーナーを購入してみた。スライム状のクリーナーは本当にホコリを吸着してくれるのか。手触りや使い勝手、車内の細部に潜むホコリとの戦いを徹底的に試してみることにした。

●文:月刊自家用車編集部

ジェルクリーナーで、車内で気になる“小さなホコリ”との戦いに挑む。

気がつけば車内の隅々にホコリが積もっている。特にドアポケットの奥やエアコンの送風口、そしてボタン周りなど、布やウェットティッシュではどうにもならない箇所が厄介だ。運転するたび視界に入るたび気になり、しかし完璧に取り除く方法がないまま、あきらめて放置してしまうことも多い。

そんな時に目に飛び込んできたのが、ジェル状のクリーナーという不思議なアイテムだった。見た目は完全にスライム。ネット上でも評価が分かれており、一歩間違えれば“安物買いの銭失い”になる可能性すらあるが、それでも気になってしまう存在感がある。そこで今回は、あえて購入して実力を試してみることにした。

まず届いた容器はヘアワックスのようなデザインで、サイズ感もコンパクト。車内のどこに置いても邪魔にならず、携帯性は十分。蓋を開けると、ブルーベリーのような香りがふわりと広がる。手に触れるとひんやりしており、思っていたほどベタベタしない。とはいえ“しっとり吸い付くような感触”はしっかりあるので、ホコリの吸着力には期待できそうだ。

ジェルクリーナーを開封する様子。

スライムのような質感がホコリに絡みつく

スライムのような材質。

容器から取り出してみると、想像以上に重量感がある。ちぎれたり形が崩れたりすることなく、ひとまとまりで持ち上がるあたり、クリーナーというより“掃除用ツール”としての完成度が高い。玩具のスライムより硬めで、手に乗せても垂れ落ちることがないため、車内のどこに持っていっても扱いやすい。

掃除の天敵である隙間や奥行き。

実際にドアポケットへ押し込んでみる。容量が絶妙で、少なすぎて奥へ届かないこともなく、多すぎて溢れることもない。手を突っ込むだけでは取れない細かいゴミが、ジェルに吸い付くように回収されていく。押し込んで、軽く持ち上げるだけでホコリがごっそり取れる光景はなかなか爽快だ。

深さのある場所や、ボタン周りも難なく掃除することができる。

次にボタン周り。普段の拭き掃除だと、表面だけはきれいになるものの、ボタンの隙間の埃はどうしても残る。しかしジェルはその隙間に入り込むので、細部まで一気にきれいになる。ステアリングスイッチやシフト周辺の凹凸部分も同様で、これまで妥協していた“取り切れないホコリ”が面白いように除去されていく。

スライム状の材質は、インパネやレバー周りの掃除に最適。

狭くて深さのある場所、ボタンの並ぶ場所でも掃除ができて便利だ。

エアコン送風口の掃除がここまで簡単だったとは

個人的に一番驚いたのは、エアコンの送風口が掃除できてしまったことだ。細いフィンの間は通常の掃除道具ではアプローチしづらく、ホコリを吹き飛ばしても舞い散るだけで完全には取り除けない。しかしジェルを軽く押し当てると、フィンの形に沿って入り込み、付着していた細かなホコリを絡め取ってくれる。

エアコンの送風口を掃除できるのは感動。

送風口の掃除をあきらめていた人にとって、これはかなりのインパクトだ。実際、ひとつの送風口を掃除しただけで見違えるほどスッキリし、その勢いのまま車内中の隙間をチェックしたくなる。気づけば“隙間探し”が始まり、掃除というより発掘作業のような楽しさが生まれる。

ステアリングスイッチの掃除も忘れずに。

ジェルの良さは、ゴミを吸ったあとも拡散しないこと。布やウェットティッシュだと、取れたゴミが別の場所に移ってしまうことがあるが、ジェルはゴミを抱え込んで離さない。掃除したそばから汚れが広がることがないため、作業後のストレスが少ない点も高く評価したい。

車内だけでなく家庭でも使える万能クリーナー

ひととおり車内を掃除し終える頃には、ジェルクリーナーの“特性”がよくわかってくる。このアイテムは、凹凸があり細かい隙間が存在する場所ほど効果を発揮する。逆にペタッとした平面掃除には向かないかと思いきや、ステアリングの溝やハンドルの内側部分のホコリもきれいに吸着してくれたため、案外守備範囲は広い。

ゴミはスライムが吸着して離さない。

そして試しに自宅のキーボードにも使ってみたところ、キーの隙間に溜まっていたホコリや細かなゴミをしっかり除去。パソコン周りの掃除にも相性が良いと感じた。テレビのリモコンや机の上の小物など、細部にホコリが溜まりやすいアイテムに使えるので、車専用にしておくのがもったいなく感じられる。

パソコンのキーボードだって問題なく掃除できる。

一方で気になるのが耐久性。どれだけの期間使えるのか、夏の車内で溶けてしまわないか、冬場に固まらないかといった点は検証が必要。香りについても好みが分かれるかもしれない。とはいえ、千円前後で入手でき、この作業性が得られるなら“掃除が楽しくなる小道具”として十分価値があると感じた。

ネットで評価が割れる理由はあれど、実物は意外と優秀

通販には怪しげな商品も多いが、今回のジェルクリーナーは“安かろう悪かろう”とは言い切れない、妙な実力を持っていた。ネット上で評価が割れている理由も理解できるが、届いた現物はしっかり役に立ち、車内の掃除効率を確実に底上げしてくれる。

実際に使ってみると、車内掃除では“吸着型のクリーナー”がいかに有効かを痛感する。たとえ完璧なアイテムではないとしても、小さなホコリや隙間の汚れに悩んでいるなら、一度試してみる価値はある。今後は季節変化での使い勝手なども含め、継続的に検証していきたい。

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