
連日の猛暑で、炎天下に駐車したクルマへ乗り込んだ瞬間、「まるでサウナのようだ」と感じた経験がある人も多いだろう。車内にこもった熱気はエアコンを作動させてもすぐには抜けず、不快なだけでなく体への負担も大きい。そこで今回は、テレビ番組でも紹介され話題となった「車内の熱気を効率よく排出する換気テクニック」を実際に検証。その効果と手順を紹介しよう。
●写真/文:オートメカニック編集部
サンシェードを使用しても、車内の温度上昇は避けられない
連日の猛暑により、炎天下へクルマを駐車すると、わずかな時間でも車内は一気に高温となる。買い物や食事を終えて戻ってきた際、ドアを開けた瞬間に熱気が噴き出し、シートやハンドル、シフトノブが触れないほど熱くなっていたという経験がある人も多いはずだ。
車内温度がここまで上昇する要因の一つが、フロントガラスから差し込む強烈な日差しである。ダッシュボードやインパネが直射日光を吸収して高温となり、その熱が車内全体へ広がることで、室温は外気温を大きく上回るケースも珍しくない。
こうした温度上昇を抑えるためには、フロントガラスへ設置するサンシェードの使用が非常に効果的である。最近では、ワンタッチで展開でき、収納時はコンパクトになる傘タイプも人気を集めており、夏場の定番アイテムとなっている。
しかし、サンシェードはあくまで温度上昇を抑制するアイテムであり、車内温度の上昇そのものを防げるわけではない。炎天下では車内に高温の空気がこもるため、乗車後はまず熱気を素早く排出し、新鮮な外気と入れ替えることが重要となる。
車内換気テクニックを試したら、車内温度が約5℃低下!
炎天下で駐車した車内は、サンシェードを使用していても締め切られた状態のため、高温の空気が充満している。エアコンを効率よく効かせるためにも、まずは車内にこもった熱気を排出し、外気と入れ替えることがポイントだ。
そこで試したのが、テレビ番組でも紹介され話題となった換気方法である。やり方は非常に簡単で、片側の窓を開けた状態で反対側のドアを数回開閉するだけ。ドアの開閉によって車内の空気が押し出され、開けている窓から新鮮な外気が勢いよく流れ込むため、短時間で効率良く換気できるという仕組みだ。
換気手順1 助手席側の窓を開ける
まずは助手席側の前後どちらか、または両方の窓を全開にする。運転席側の窓は閉めたままで構わない。反対側のドアを開閉することで車内に空気の流れを作り出すため、左右どちらで実施しても問題はない。
助手席側の窓を開ける。
換気手順2 運転席ドアを4〜5回素早く開閉する
続いて運転席のドアを4〜5回、テンポよく開け閉めする。ドアを開けた瞬間に車内の空気が押し出され、その際に発生する空気の流れによって、開いている窓から外気が勢いよく流れ込む。これを繰り返すことで、高温の空気が効率よく入れ替わるのである。
今回の検証では、換気を行う前の車内温度は約36℃だった。外気温は27℃であったため、締め切った車内は外気より約9℃も高くなっていた計算になる。しかし、この方法を実践したところ、車内温度は約29.6℃まで低下。わずか数十秒の作業で、およそ5℃もの温度低下を確認できた。
ちなみに、窓を全開にしたまま約3分間放置した場合は、車内温度は約1℃しか下がらなかった。単純に窓を開けるだけよりも、この換気方法の方が効率的に熱気を排出できることが分かる結果となった。
乗車後はいきなりエアコンを最大風量にするのではなく、まずはこの換気を行ってから走り出すことで、エアコンの効きも早くなり、不快な時間を短縮できる。特別な道具は一切不要なので、猛暑日に炎天下へ駐車した際には、ぜひ一度試してみてほしい。
※ドアを開閉する際は、隣接する車両や歩行者、自転車など周囲の安全を十分確認してから行っていただきたい。
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