
家族でキャンプや車中泊を楽しみたいと考えても、本格的なキャンピングカーは高額で手が出ない、かといって軽キャンパーでは狭くてくつろげないし、家族4人で眠るなど絶対に不可能だと諦めている人は多いだろう。日常の使い勝手の良さと、まるで高級ホテルのような極上の快適性を見事に両立させた、驚きの車中泊モデルが存在する。無骨でタフなクロスカントリー風の外観でありながら、一歩車内に入ると圧倒的な居住空間が広がり、大人4人の就寝を可能にする魔法のような一台の全貌に迫ろう。
●文:月刊自家用車編集部
大人気軽バンをタフで無骨なクロスカントリー仕様へカスタマイズ
キャンピングカー選びにおいて、多くのファミリー層が直面するのがベース車両のサイズと購入費用の問題だ。休日のレジャーには大型のキャブコンバージョンが魅力的だが、平日の市街地での運用や維持費を考えると、どうしても運転のハードルが高くなってしまう。
絶大な支持を集めているのが、島根県のキャンピングカー専門店スマイルファクトリーが手掛けるオリジナル軽キャンパーのオフタイムBASEだ。ベース車両として採用されているのは、圧倒的な荷室の広さと使い勝手の良さからキャンパーのベースとして大人気のスズキのエブリイである。
オフタイムBASEは、内装だけでなく外観から強烈なインパクトを放っている。リフトアップされた車体にショート化されたフロントバンパーが装着され、悪路走破性を高めるオープンカントリーのタイヤを履くことで、クロスカントリー車のようなタフで力強いルックスへと変貌を遂げている。タイヤサイズが2インチ上がっていることもあり、通常のエブリイよりも全高が約7センチ高くなっている部分も特徴的だ。さらに展示車両はジムニーの純正カラーを用いて全塗装されており、遊び心を強く刺激する仕上がりとなっている。
足回りにも徹底したこだわりが注ぎ込まれている。スマイルファクトリーが特許を取得しているキャンピングカー専用のエアサスペンションであるキャンサスが装備されており、架装によって重量が増加した車体でも、通常の軽キャンパーとは一味違う優れた乗り心地と高い運動性能を実現しているのだ。
高級ホテルのような対面リビングと徹底された断熱装備
リアゲートを開けて車内に足を踏み入れると、タフな外観の印象は消え去り、白とブラウンを基調とした明るく落ち着いた空間が広がっている。美しい家具類が丁寧に配置され、まるで洗練された高級ホテルのような居心地の良さを提供してくれる。
居住空間のレイアウトも非常に機能的に作られている。中央にテーブルを橋渡しするように設置すれば、大人4人が向かい合って座れる対面対座のリビングモードへとアレンジすることが可能だ。家族や友人とテーブルを囲んで美味しい食事や談笑をゆったりと楽しむことができる。また、車内にはオプションで網戸を装着することができ、心地よい自然の風を取り込みながら虫の侵入を防ぐ工夫も可能となっている。
車中泊の快適性を左右する断熱装備についても完璧な対策が施されている。リアゲート側のピラー周辺にはしっかりと断熱加工が施され、窓には取り外しが可能なポケット付きの専用目隠しシェードが備わっている。厚みのある素材が用いられているため、真夏の強い日差しや真冬の厳しい冷気を効果的に遮断してくれる。
さらに、リアゲート自体にも断熱材が組み込まれており、背面にはアクリル窓が美しく架装されている。アクリル窓は開閉式となっているため、車内の換気がスムーズに行えるだけでなく、就寝時の目隠し効果も非常に高く、プライベートな空間をしっかりと守ってくれる素晴らしい工夫だ。
常識を覆す横開きポップアップルーフと大人4名の就寝スペース
オフタイムBASEの独創性を最も際立たせているのが、車両の屋根に搭載された横開きのポップアップルーフの存在である。一般的なポップアップルーフはリアゲート側が開くタイプが主流であり、ヒンジ側に向かってどうしても天井が低くなってしまう。
独自の横開き機構を採用することで屋根がまっすぐ立つように展開し、車内上部に圧倒的な開放感をもたらす立体的で広大なスペースが出現するのだ。ポップアップルーフを展開した際の車内の高さは約2メートルにも達し、大人が車内で自然に立ち上がって着替えができるほどの高さを確保している。ポップアップルーフの内部には大人2名が横になれる就寝スペースが用意されている。
車内下部の就寝スペースも秀逸な造りとなっている。リアゲート側に設置された2段式のボードを活用し、前方のフロアも同じ高さに持ち上げることで、ロフトタイプのベッドが完成する。
ベッドマットの寸法は長さ1800ミリ、幅1200ミリというセミダブルサイズに相当する広さを誇り、大人が手足を伸ばして快適に熟睡できる極上の寝室となる。上部のポップアップルーフと下段のロフトベッドを合わせることで、軽自動車でありながら就寝定員4名という常識外れのポテンシャルを実現しているのだ。
大容量の収納スペースと充実の蓄電システム
キャンピングカーでの長旅において、常について回るのが荷物の収納場所という課題だ。着替えやアウトドアギア、遊びの道具などを車内に積み込むと、せっかくのリラックス空間が足の踏み場もないほど散らかってしまう経験をしたことがある人も多いはずだ。特に就寝定員4名をフルに活用するような場面では、荷物の置き場に困ることが容易に想像できる。
オフタイムBASEでは、展開したロフトベッドの下部がまるごと大容量の収納スペースとして機能するよう賢く設計されている。かさばるクーラーボックスやキャンプ用のチェア、さらには長尺物まで、すべての荷物をベッド下にスッキリと収めることができるのだ。荷物が多くなりがちなファミリーでの車中泊キャンプや、大量のタックルを必要とする釣りなどのアクティビティでも、居住空間を一切圧迫することなく、ゆったりとした時間を過ごすことができる。必要であれば、就寝時に足を伸ばすスペースの上部に板を渡して、空いた空間にちょっとした荷物を置くといった独自のアレンジを加えることも可能となっている。
車中泊の質を劇的に高める電装装備の充実ぶりも見逃せないポイントだ。走行しながら効率よくサブバッテリーに電力を蓄える走行充電装置をはじめ、車内でドライヤーや電子レンジといった高出力の家電製品を安全に稼働させることができる1500Wの大型インバーターが搭載されている。さらに、寒冷地での性能低下を防ぐヒーター機能付きの100Aリチウムイオンバッテリーといった強力な蓄電および給電システムが最初から標準で組み込まれているという贅沢な仕様だ。
車内の使いやすい位置には100V、12V、そしてスマートフォンの充電に欠かせないUSBコンセントや、電装系を一括で管理できるスイッチパネル、夜間を明るく照らすLED室内照明がスマートに配置されている。充実した装備のおかげで、山奥のキャンプ場や電源設備の整備されていないRVパークであっても、電力不足の不安を感じることなく、まるで自宅のリビングにいるかのような快適な電化車中泊を満喫することが可能となっている。
日常使いから週末の冒険までを支える最強の相棒
大きなキャンピングカーを購入すると、日々の買い物や通勤といった日常使いが難しくなるというデメリットがあるが、軽自動車規格に収まるボディサイズであれば無用の心配だ。普段は取り回しの良い軽自動車として、スーパーの狭い駐車場や都市部のコインパーキングでもストレスなく駐車でき、子供の送迎といった日常の足として大活躍してくれる。
週末になれば、乗車定員4名という基本性能を活かして、家族全員で非日常の別世界へと駆け出すことができる。特別な準備をしなくても、車内に荷物を詰め込んで走り出せば、大自然が最高の宿泊施設へと早変わりするのだ。小さなお子さんなら、基地感あふれるポップアップルーフを開けた車の中にいるだけで、ワクワクと胸を躍らせ、最高の思い出を作ることができるはずだ。
一人で気ままに絶景を求めるソロキャンプから、夫婦でのんびりとした日本一周の長旅、そして釣りの拠点を求める本格的なアングラーまで、あらゆるユーザーの期待に応えてくれる懐の深さを持っている。外観の無骨なカッコよさと、内装のホテルライクな快適性というギャップに、多くの人が魅了されることだろう。維持費の安い軽バンをベースに、日常の利便性と休日の冒険をシームレスに繋ぐ究極の移動基地を手に入れて、新しいカーライフの扉を開いてみてはいかがだろうか。
写真ギャラリー
オフタイムBASEのベース車はスズキ•エブリイ。マットの下には後席を格納。軽自動車の乗車定員4名をキープ。
オフタイムBASEの独創性を際立たせるのが横開きのポップアップルーフ。
展示車の内装は白とブラウンが基調で明るく落ち着いた雰囲気だ。マット寸法は1800mm×1200mmと広々。
ポップアップルーフを開ければ居室の空間はさらに広がる。ルーフの開閉も車内からレバー一つで簡単にできる。
リアゲート側の窓には断熱効果のある取り外し式窓シェードを装備。
車中泊時の断熱性と目隠し効果を上げるアクリル窓。
天井にはLED照明を設置。リアゲート側両サイド(ロフトベット下)にはスイッチパネルやコンセント各種が設置されている。
フロント側のルックスも良い! 車高はTEIN製ストラットリアエアサスペンションとタイヤでトータル8cmアップ。クロスカントリー感と悪路の走破性も向上。
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