
今年で19回目を迎えるストリートVWsジャンボリーは、日本最大級の空冷フォルクスワーゲン(VW)の祭典として知られる名物イベント。1年に1度のペースで開催されるこのイベントには、全国から多くのVWオーナー&ファンが来場することでも知られている。
●文/写真:月刊自家用車編集部(竹野由志雄)
300台のフォルクスワーゲンが千葉に集結
会場となった千葉県・フェスティバルウォーク蘇我イベント駐車場には、晴れ渡る青空の下、全国各地から300台もの空冷VWが大集結した。 定番のタイプ1(ビートル)をはじめ、タイプ2、タイプ3、カルマンギアなど、多彩なスタイルの車両がシーサイドの会場を埋め尽くす光景は、まさに「ジャンボリー(陽気な騒ぎ)」の名にふさわしい圧倒的な華やかさだ。
会場では、新車同様の輝きを放つフルレストア車から、当時の姿を留めるオリジナル、個性が炸裂したカスタムカーまで、1台1台をじっくり眺める来場者の姿が印象的。また、愛車の前でディープなVW談義に花を咲かせるオーナーたちの姿もあり、ギャラリーもオーナーも、会場全体がVW一色のハッピーな空気に包まれている。
このイベントにはふた桁年ぶりの参戦だったが、こんな和やか雰囲気は昔も一緒で、少しも変わっていない。旧いクルマのオーナーって、やっぱり温かい。そんな想いがこみ上げてくる。
会場にはお馴染みビートルことタイプ1をはじめ、T1やT2などのタイプ2、カルマンギアやタイプ3など空冷VWが多数集結。
オリジナルからフルカスタムなどさまざまなスタイルの車両が並び、それらを眺めるだけでも1日が大いに楽しめた。
タイプ4こと412も来場。空冷VWの最終モデルで希少な存在だ。
このタイプ2のT2積載車には、ポルシェ製のディーゼルトラクターが積載されていた。
ゴルフやポロなど水冷VWも多数来場。ゴルフは初代ゴルフⅠから現行ゴルフⅧまで歴代モデルが並んでいる。
初代から現行まで歴代ゴルフも並んだ、新旧のカルチャーが交差
会場の主役は空冷モデルだけではない。今回はフォルクスワーゲンジャパンの全面協力により、初代ゴルフⅠから現行のゴルフⅧにいたるまで、歴代のゴルフが年代順に展示される特別なエリアも用意された。
さらに場内を盛り上げていたのが、出展ブースやフリーマーケットだ。
「フラット4」や「ムーンアイズ」、「TOAインターナショナル」といったファンにはおなじみのスペシャルショップがデモカーとともに並び、オーナー有志によるフリマエリアも大盛況。
そこにはエンスー垂涎のお宝パーツや掘り出し物が多数出品されており、マニアたちの物欲を刺激してやまない空間となっていた。パーツだけでなくミニカーやグッズ、アパレルなどを扱うブースも多く、誰もが宝探しのようなショッピングを楽しんでいた。
また、充実のフードコートにはおしゃれなキッチンカーが多数お目見え。中にはタイプ2をベースにしたピザ屋さんやハンバーガー屋さんもあり、イベントの雰囲気を五感で味わいながら来場者たちのお腹を満たしてくれていた。
AE86やNA6/8ロードスターなど国産旧車のレストア用ボディパーツをリリースする岐阜県の「レストアパーツ.com」も出展。タイプ2のボディパーツを展示していた。
当時物の純正ラジオを販売するオーナーのフリマブースを発見。当時のラジオは真空管を使用。またヤナセがタイプ1の純正品としてナショナル(当時はまだパナソニックではない)にオーダーしていたラジオという激レアアイテムも見せてくれた。
こちらはタイプ2トラックの荷台に当時物パーツをどっさり載せたフリマブース。
ミニカーやグッズ、アパレル類を販売するブースもなかなかの人気ぶり。
最新EV「ID.Buzz」の試乗会も開催
また今回は、フォルクスワーゲンジャパンとガッチリとタッグを組んでいた点も見逃せない。入場ゲート付近の特設ブースでは、ワーゲンバスのDNAを受け継ぐ最新EV「ID.Buzz」の試乗会を開催。新旧のVWカルチャーが美しく交差する空間を演出していた。さらにイベント終盤のカーコンテスト表彰式では、同社のマーティン・サーゲ社長がサプライズで登壇。日本のVWシーンの熱い盛り上がりを大絶賛し、会場からは大きな拍手が沸き起こったほど。
すべての表彰が終わりを迎える頃、会場を包んでいたのは、心地よい充実感と終わってしまうことへの名残惜しさだった。
全国から集まった300台のVWと、それらを愛してやまないオーナーやファンたち。彼らが作り出した熱気は、19回目を迎えたこのジャンボリーが、単なる車の展示会ではなく、時代を超えて受け継がれるVWカルチャーの交差点であることを改めて証明していた、のだと思う。
西日に照らされたシーサイドの会場から、それぞれの家路へとつき始めるワーゲンたち。独特の乾いたエキゾーストノートを響かせながら走り去る後ろ姿に、誰もが「また来年」と再会を誓いながら、2026年のVWsジャンボリーは幕を閉じたのだ。
フォルクスワーゲンジャパンもブースを出展。ID.Buzzの試乗会を開催していた。
イベント終盤のカーコンテスト表彰式にはフォルクスワーゲンジャパンのマーティン・サーゲ社長もサプライズで登場。
カーコンテストの表彰式では、Street VWs編集部が選んだ賞のほか、レッツプレイVW賞、フラット4賞など多数の賞典にノミネートされた車両が並び、その美しき姿を披露していた。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(フォルクスワーゲン)
航続距離は最大600km! 3種類の駆動システムを設定 新型ID.ティグアンは、フォルクスワーゲンの電動車向けプラットフォーム「MEB+」を採用。駆動システムは、バッテリー容量と出力の異なる3種類を用[…]
2026年8月の輸入車販売ランキングTOP5 2026年8月の輸入ブランド販売台数ランキングTOP5は、メルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン、アウディ、BMWミニという顔ぶれとなった。 8月[…]
純正ホイールの変遷は、単なるデザインの変更のみならず、空冷ビートルの走行性能や安全基準の進化を物語る重要な歴史の一部なのだ 空冷ビートル(フォルクスワーゲン・タイプ1)は、半世紀以上にわたる長い歴史の[…]
“セマフォー” ウインカーがなかった時代の腕木式方向指示器 交差点で曲がるときや、車線変更のとき、他車に曲がる方向を伝えるためのウィンカー。ウィンカーを出さないクルマに遭遇するとイラッとしたりヒヤッと[…]
時代とともに大きくなるテールランプ 後続車に存在を知らせるテールランプ。また、ブレーキランプやウインカー、バックランプも組み込まれたコンビネーションランプのことも、一般的にテールランプと呼ばれている。[…]
最新の関連記事(旧車FAN)
特別なエンジンが搭載された「コロナ…」ではなく、まったく異次元のスペシャルクーペ「1600GT」として誕生 「トヨタ・1600GT」は、1967年に発売されたトヨタのスポーツクーペです。 もしこの段階[…]
57年前とは思えない美しいデザイン。セダンとは異なる設計を採用した高級クーペ 1967年5月、マツダは世界初の量産2ローターロータリーエンジン車「コスモスポーツ」を発売し、自動車業界にその技術力を知ら[…]
SSM(1995年東京モーターショー出品車両) ホンダファンに差し出された究極の挑戦状 数えきれないほどの自動車エンジニアを取材してきて思うのは、幸せそうな仕事だなあということだ。多くはクルマが大好き[…]
日米欧の名車約120台による公道パレードを実施 目玉企画のひとつが、1996年以前に生産された日米欧の個人オーナー車約120台による「クラシックカーパレード」だ。 朝8時30分にトヨタ博物館(長久手市[…]
保守的なクルマ造りのイメージが強いトヨタだが、ときどき大胆な商品企画を世に送り出してきた トヨタ車にぶっ飛んだイメージを持つ人は、さほど多くはないだろう。最近では大変身を遂げたクラウンのようなモデルも[…]
人気記事ランキング(全体)
トヨタ車で見かける小さな突起。実は走行性能に関わるパーツだった! 街中を走るトヨタ車をよく観察すると、ドアミラーの付け根やテールランプの側面などに、小さな突起が設けられていることがある。デザイン上のア[…]
使っていないUSB端子が、愛車をドレスアップする場所に変わる!? 愛車のインテリアにちょっとした変化を加えたい。そう思っても、内装パーツの交換や本格的なイルミネーションの設置となれば、費用も手間もかか[…]
雨の日に意外と困る「ドアミラーの水滴」 雨天時の運転では、フロントガラスならワイパーで視界を確保できる。サイドウインドウも、走行中であれば風によってある程度水滴が流れ、どうしても見えにくければ窓を一度[…]
57年前とは思えない美しいデザイン。セダンとは異なる設計を採用した高級クーペ 1967年5月、マツダは世界初の量産2ローターロータリーエンジン車「コスモスポーツ」を発売し、自動車業界にその技術力を知ら[…]
納車後でも遅くない!歴代ランクルの遺伝子を宿す「丸目」へのフェイスチェンジ 「角目デザインも良いけれど、ランクルらしいクラシカルな丸目スタイルにも惹かれる」そんなオーナーの悩みに応えるカスタマイズが登[…]
最新の投稿記事(全体)
艶やかなブラッククロームが魅せる「Black Sports Style」 今回のマイナーモデルチェンジに合わせて仕立てられた「Black Sports Style」は、SUVならではの力強い佇まいに、[…]
エントリーグレードの「快適装備・後席おもてなし力」が大幅向上! エントリーモデルだからといって妥協させないのが、今回のヴェゼル改良における大きな見どころだ。 エントリーグレードの「G」およびハイブリッ[…]
鍛造19インチ&Mコンパウンド・ブレーキを装着し、コーナリング性能を大幅強化 今回登場した「Apex Edition」は、サーキットで培った技術を取り入れたMパフォーマンス・モデルをベースに、さらに走[…]
納車後でも遅くない!歴代ランクルの遺伝子を宿す「丸目」へのフェイスチェンジ 「角目デザインも良いけれど、ランクルらしいクラシカルな丸目スタイルにも惹かれる」そんなオーナーの悩みに応えるカスタマイズが登[…]
現地価格は2万4870ユーロ(約440万円)から。 新型ルノー5は、アイコニックなデザインと先進テクノロジー、そしてルノーならではの走りの楽しさを融合させた注目のコンパクトEV。 2024年のジュネー[…]
- 1
- 2






































