
週末に趣味の道具を積み込んで気軽なドライブや車中泊に出かけたいけれど、都市部での家賃や駐車場代の負担が大きく、プライベートな快適空間を手に入れるのが難しいと悩む人は多い。また、一般的な軽自動車では不快な熱気や寒さ、狭さに耐え兼ね、車内でぐっすりと眠れないというストレスも深刻だ。日常の扱いやすさと高い機動性を保ちつつ、一歩車内に入ればまるで上質なラウンジのような快適性を誇るモデルが存在する。冷房設備や伸縮シャワー、充実の収納設計を小さなボディに凝縮した本格軽キャンパーの全貌に迫ろう。
●文:西川智介
都市部でも取り回しやすいダイハツ・アトレーをベースに採用
キャンピングカーとしての高い居住性と、日本の道幅にマッチした運転しやすさを両立させるために、ベース車両選びは極めて重要である。多くの車中泊ファンから絶大な支持を集めているのが、ダイハツの軽商用ワゴン、アトレーだ。
紹介するモデルは、香川県高松市に拠点を置くキャンピングカービルダーの岡モータースが手掛ける「ミニチュアクルーズ ATRAI(アトレー)」である。
全長3395mm、全幅1475mm、全高1890mmという、日本の軽自動車規格に完璧に収まるコンパクトな外形寸法を誇る。最小回転半径が小さく、狭い路地でのすれ違いや、都市部の自走式立体駐車場にも問題なく入庫できるのが大きな強みだ。
平日は買い物や通勤といった日常の便利な足として軽快に乗り回し、週末になれば極上の移動式寝室として大自然へ駆け出せる、非常に優れたパッケージングが光る。
職人技が光る高級メラミン家具と1820mmの極上ベッドマット
ミニチュアクルーズ ATRAIの車内に足を踏み入れると、軽自動車の概念を覆す上質なラウンジ空間が広がっている。
家具部材には高高度メラミン表面素材と軽量芯材を組み合わせた職人品質の専用家具が採用されており、耐傷性と耐久性に優れるだけでなく、車内の軽量化にも貢献している。
キャビン後方に展開されるベッドスペースは、長さ1820mm、フロント幅1240mmというゆとりのある広さを誇る。60mm厚の極厚プレミアムベッドマットが身体をしっかりと支え、車中泊特有の段差や底付き感を解消し、朝まで深い眠りを提供する。
さらに、背もたれに21段階のリクライニング機能が備わっており、テレビ鑑賞や読書を楽しむ際にも好みの角度で身体をあずけられる設計が素晴らしい。
屋外でも使える伸縮シャワーヘッド付きステンレスシンク
右側のキャビネットには、旅先での簡単な手洗いや調理に大活躍するコンパクトなステンレスシンクが機能的に設置されている。
蛇口部分は伸縮式のシャワーヘッドになっており、引き出して車外へ取り出すことで、海水浴やアウトドアで汚れた手足をサッと洗い流す外部シャワーとしても活用可能だ。
給水タンクは10リットルの容量が確保されており、スライドドア下部にはステンレス製の排水タンクがスマートに収められている。
さらに、左右のキャビネットから扉を起こしてはめ込むことで、車内中央に広大な大型ワークテーブルを設置できるギミックも秀逸だ。パソコン作業や食事はもちろん、車外に持ち出してアウトドアテーブルとして使うこともできるため、旅のスタイルに応じた柔軟な使い方が楽しめる。
外部電源なしで朝まで涼しい12V車載クーラーとFFヒーター
夏の過酷な熱帯夜や冬の凍てつく寒さの中でも安心して過ごせるよう、ミニチュアクルーズ ATRAIには高度な空調・電装オプションが用意されている。
クーラーパッケージを選択すれば、12V電源で駆動する車載用セパレートクーラーを左キャビネットにスマートに設置可能だ。室外機を車体床下に配置する設計により、車内の貴重な居住スペースや収納を削ることなく快適な冷房環境を実現している。
ポータブル電源やサブバッテリーを活用すれば、エンジンを停止した静寂の環境でも、車内を涼しく快適な温度にキープできる。
冬場の寒さ対策としても、エンジン停止中にクリーンな暖気を提供するFFヒーターが用意されており、季節を問わず一年中いつでも快適な車中泊を満喫できる。
オプションで設定できるアクリル2重窓(ペアアクリルウインドウ)を装着すれば、網戸と遮光シェードを簡単に切り替えられ、結露を防ぎつつ静かな車内環境を保つことが可能だ。
普段使いの利便性と、冷水・冷房完備の極上な居住性を両立させたミニチュアクルーズ ATRAIを手に入れて、自由で新しい軽キャンパーライフをスタートさせてみてはいかがだろうか。
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