台風でクルマが横転!? どのくらいの風速でそうなる?

  • 2023/10/14
  • [CREATOR POST]Peacock Blue K.K.

●文:[クリエイターチャンネル] Peacock Blue K.K.

台風のシーズンは日本各地に大きな影響を及ぼします。

台風による被害は土砂崩れ/高波/河川の氾濫などさまざま。また、強風によってクルマを運転する際のリスクがとくに高まる時期となります。

台風の時期において、強風の影響によるクルマの横転事故は、毎年多くのニュースで取り上げられるトピックのひとつです。

そもそも、クルマはどのくらいの強風に晒されると横転リスクが高まるのでしょうか。

強風でクルマが横転するのはどのくらいの風速なのか?

クルマが強風で横転する風速には一定の基準がありますが、その基準は必ずしも絶対ではなく、環境/状況によって変動します。

一般的には、平均風速が30m/s以上になると、クルマが横転するリスクが非常に高まると言われています。

しかし、風速が10〜15m/sであっても、高速道路/橋上などの風の影響を受けやすい場所では、運転中に”横に流される感覚”を強く覚えることがあります。

橋上や高速道路などでは「横風注意」の標識が設置されていることもある。

そのため、クルマを運転する際は風速がこのくらいだから大丈夫という認識は持たないようにしましょう。これまでも、台風によってクルマが横転する被害が多く発生しています。

中でも最近の事例としては、台風7号が静岡県にもたらした影響が顕著でした。

被害にあった地域は台風の中心から300km以上離れていたにも関わらず、竜巻が発生し軽トラックが横転。車内にいた男性が怪我を負って病院に搬送された事例が報道されました。

横転しやすいクルマの特徴とは?

では横転しやすいクルマの特徴として、どのようなものが挙げられるのでしょうか。

まず1つ目の特徴は車両重量が軽いクルマということです。

重量が軽いクルマは、風の影響を受けた際にその軽さから飛ばされやすいです。とくに瞬間的な突風に弱く、いきなりクルマが横転するといったことも想定されます。

2つ目は、車高が高いクルマです。

SUV/ミニバン/トラックなどの車高が高いクルマは、下からも風を受けてしまうため、横転のリスクが上がります。下から吹き上げられるような形で、車両が横転させられてしまうことが想定できそうです。

そして3つ目は車体側面の面積が大きいクルマです。

バン/大型車など側面の面積が大きいクルマは、ほかのクルマに比べ風の影響を受けやすく、横転しやすい特性を持っています。

また大型車の場合は、強風での影響を受けやすいことに加え、カーブで遠心力が高まった際に横転する危険性が高いです。

そこで横転への対策として、以下のポイントを意識すると良いでしょう。

まず1つ目はそもそも風の強い日は運転を控えることです。

台風/強風の予報が出ている日は、運転を避けることが最も確実な対策となります。天気予報アプリ/テレビ/ラジオから情報を取得し、運転に危険があるほどの強風予報がある場合には運転を控えると安心です。

台風による強風によって樹木が倒れる事例も。安全にクルマを運転するためにも、定期的に天気予報を確認しておきたい。

2つ目は安定した速度を保ちながら走行することです。

高速で運転していると、低速時に比べて突風時に車体をまっすぐ保つことが難しくなってしまいます。トンネルの出口/横風を強く受ける道路などで、速度規制がされているのはこういった理由からです。

また、車体を保ちやすくするだけでなく、安定した速度を保つことで急な突風にも焦らずに対応できるでしょう。

3つ目はハンドルを両手でしっかりと持って運転することです。

突風が襲ってきた時はしっかりとしたハンドリングが求められるため、両手でしっかりハンドルを握ることが大切です。

横から煽られた車体を、ハンドル操作によってまっすぐ保つことを片手でおこなうのは非常に危険なため必ず両手で運転しましょう。また、強風時には少しのハンドルのずれが大きく影響してしまうということを覚えておくのもポイントです。

そして4つ目の対策として、重心の低いクルマを選択することが挙げられます。

購入/クルマの変更を考える際は、重心が低い/風の影響を受けにくいクルマを選ぶと良いです。

とくに橋上/海沿いといった、日常的に強い風を受ける場所の走行が想定される場合には、重心の低さを意識すると良いでしょう。重心が低くなることで、風による影響が軽減されるため、安全に運転できる可能性が向上します。

台風や強風が吹くシーズンは、クルマの運転に関して特別な注意が求められる時期です。適切な知識/対策をもって安全な運転を心がければ、事故を未然に防ぐことができます。

自分自身の安全はもちろん他者の安全も守るためにも、台風情報/道路情報をしっかりとチェックし、安全運転を続けていきましょう。

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