
キャンピングカーは、もはや“遊びのためのクルマ”だけではない。移動する住まいであり、日常を豊かにする空間であり、非常時には生活を支える拠点にもなる存在だ。そんな価値観の転換を体現する4つの新型モデルを、NTBが一挙に投入する。QOLの極みを追求したフラッグシップ「GeoRoam」を筆頭に、現実的な使いやすさを備えた新世代モデルが登場。キャンピングカーの未来像を提示するその全貌が、いま明らかになる。
●文:月刊自家用車編集部
キャンピングカーに求められる価値は、すでに変わり始めている
かつてキャンピングカーは、非日常を楽しむための特別な存在だった。しかし近年、その役割は大きく広がりつつある。日常的に使える快適な移動空間でありながら、非常時には生活を守るモビリティとして機能する。そんな二面性が、いま強く求められている。
NTBが掲げるのは「QOLの極み」と「フェーズフリー」という2つの価値軸だ。人生を豊かにする一台と、社会で実際に使われ続ける一台。この両極を曖昧にせず、それぞれを突き詰める姿勢が、今回の同時発表というかたちで具現化された。
単なる新型車の追加ではない。キャンピングカーの役割そのものを再定義しようとする意思が、このラインナップ全体から伝わってくる。
QOLの極みを体現するフラッグシップ「GeoRoam」
NTBの思想を象徴する存在が、フラッグシップモデルとして登場した「GeoRoam」だ。移動、滞在、宿泊という時間を、妥協のない快適さで満たすことを目的に設計されている。
上質な素材でまとめられた居住空間は、単なる車内という枠を超え、ひとつの完成された住環境と言っていい。走行中の快適性と滞在時の居心地を同時に成立させ、「移動=我慢」という従来のイメージを根本から覆す。
ベースには、いすゞのキャンピングカー専用シャシ「Be-cam」の2.0tワイド・4WDを採用。悪路走破性と余裕ある室内空間を両立し、行き先を選ばない自由さを手に入れた。旅そのものが価値になる一台だ。
Be-camの可能性を広げる新提案「Arclight」
「Arclight」は、同じBe-camをベースにしながらも、GeoRoamとは異なる方向性を示すモデルだ。テーマは、日常での扱いやすさと拡張性のバランス。
都市部での使用を前提にしながら、アウトドアやワーケーションにも自然に対応する設計が特徴となる。サイズ感や取り回しを重視しつつ、キャンピングカーとしての機能性はしっかり確保されている。
派手さよりも現実解を重視した構成は、多様化するライフスタイルに寄り添うもの。日々の生活の延長線上にキャンピングカーを置きたい層にとって、非常に説得力のある一台となっている。
Travioベースで広がる新たな選択肢「Aeris」と「KAGAYAKI+」
Travioをベースとした新モデル「Aeris」と「KAGAYAKI+」は、より多くの人にキャンピングカーの魅力を届けるための存在だ。AT限定普通免許で運転できる点も、大きな魅力のひとつとなる。
「Aeris」は、純国産にこだわった繊細な仕上がりが印象的だ。細部の質感や空間のまとめ方に丁寧さが感じられ、落ち着いた旅を楽しみたいユーザーに向いている。
一方の「KAGAYAKI+」は、コンパクトさと就寝性能を重視したモデル。限られたスペースを最大限に活かし、シンプルながら実用性の高い構成が特徴だ。用途に応じた明確なキャラクター分けが、この2台には与えられている。
日常と非常時をつなぐフェーズフリーモビリティという思想
NTBのもうひとつの軸が、フェーズフリーモビリティだ。平時と非常時を切り分けず、日常的に使われることそのものが防災につながるという考え方に基づいている。
フェーズフリー認証を取得した「EXPEDITION STRIKER」や「KAGAYAKI」は、電源供給や居住機能を備え、災害時の活動拠点としても機能する。仕事や地域活動で使われ続けるからこそ、いざというときにも即戦力となる。
備えるためだけの防災ではなく、使い続ける防災。キャンピングカーの社会的価値を一段引き上げるアプローチと言えるだろう。
ユーザーの声から進化した「AKATSUKI WIDE BED」
展示車両のひとつとして用意される「AKATSUKI WIDE BED」は、ユーザーの声を反映して進化したモデルだ。従来の「AKATSUKI」で評価された扱いやすいサイズ感を維持しつつ、就寝スペースの快適性を高めている。
リヤベッド幅を拡張するために内部レイアウトを最適化し、限られた全長の中で居住性を向上させた。運転支援機能も引き続き搭載され、初めてキャンピングカーに触れる人でも安心感が高い。
使い勝手と快適性を地道に磨き上げる姿勢が、このモデルには色濃く表れている。
ジャパンキャンピングカーショー2026で一挙公開
これらの新型モデルは、2026年1月30日から幕張メッセで開催される「ジャパンキャンピングカーショー2026」にて展示される。会期は2月2日までの4日間。国内最大級のキャンピングカーイベントとして、多くの来場者を集める場だ。
NTBは今回が初出展となり、新発表4モデルを含む計7台を展示予定としている。QOLを極めた一台から、社会で使われるモビリティまで。その世界観を一度に体感できる貴重な機会となりそうだ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
ハイエースを選ぶ理由が詰まった一台 ZOOのベースとなるのは、ハイエース。存在感のあるボディは、キャンピングカーとしての余裕を確保するための前提条件とも言える。室内高と全長を最大限に活かすことで、居住[…]
モデル末期のバーゲンセールを展開中。30万円超の値引きも夢ではない 現行型フィットはモデル末期に差し掛かっていることもあって、値引きも緩む傾向にある。 おおよその値引きの目安としては、車両本体のみでも[…]
車中泊を安心して、かつ快適に楽しみたい方におすすめのRVパーク 日本RV協会が推し進めている「RVパーク」とは「より安全・安心・快適なくるま旅」をキャンピングカーなどで自動車旅行を楽しんでいるユーザー[…]
「見たことがない」という違和感が価値になる KATANAという名を聞いた瞬間、多くの人が鋭さや無骨さを連想するだろう。そのイメージを裏切らない外観は、従来のキャンピングカーとは明らかに異なる存在感を放[…]
登坂路で証明された「オフロードモード」の頼もしさ まず試したのは、傾斜12度から15度という、ショッピングモールのスロープに近い勾配を持つ雪の登坂路だ。 「ノーマルモード」での坂道発進では、日常域を広[…]
最新の投稿記事(全体)
多彩なグレード構成が魅力のRAV4を、さらに個性的に仕上げる! 2025年12月17日に、6代目となる新型RAV4の販売がスタートした。トヨタのSUVラインナップではミドルクラスとなる同車は、取り回し[…]
キャンピングカーに求められる価値は、すでに変わり始めている かつてキャンピングカーは、非日常を楽しむための特別な存在だった。しかし近年、その役割は大きく広がりつつある。日常的に使える快適な移動空間であ[…]
一見先代からのキープコンセプトに感じるが、変更点は多岐にわたる 2代目の「S130型・フェアレディZ」が発売されたのは1978年です。初代の「S30型」はメイン市場の北米を筆頭に、全世界の合計で55万[…]
アルファード:モデル概要 2023年に登場した現行アルファード(4代目)は、「世界基準への昇華」を掲げ、従来のミニバンの概念を超えた高級サルーンとして、プラットフォームの刷新や振動騒音対策、燃費&走行[…]
大幅値引き&ナビ還元キャンペーンは、オトクに入手できる絶好のチャンス トップクラスの販売実績を積み重ねているのは変わらないが、昨年は1位から陥落してしまった月もあったなど、ライバル勢に肉薄されつつある[…]
- 1
- 2















