※このページは、自動車関連企業等より配信されたパブリシティリリース記事をそのまま転載しております。掲載内容に関するお問い合わせ等につきましては、直接リリース配信元までお願いいたします。
~ダイハツ、ホンダが初期品質総合1位~
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2023年日本自動車初期品質調査℠(Initial Quality Study、略称IQS)の結果を発表した。
自動車の初期品質を捉える本調査は新車購入者を対象に年1回実施され、今回で13回目となる。
ダイハツ、ホンダが総合1位。ラグジュアリーブランドではレクサスが第1位
ランキング対象となった14ブランド中、最も不具合指摘が少なかったのはダイハツとホンダであった(131PP100で同点。車両100台当たり131箇所の不具合指摘数)。ダイハツは昨年に引き続き総合1位、ホンダは2020年以来の総合1位となる。ラグジュアリーブランドセグメントではレクサス(147PP100)の不具合指摘が最も少なかった。
不具合指摘数、前年より大幅に増加。特にインフォテインメントに課題
2023年調査の不具合指摘数平均は151PP100であった。2022年の138PP100に比べ13ポイント増加し、購入車両に対するユーザーの知覚品質は悪化している。ランキング対象14ブランド中10ブランドが2022年を上回る不具合指摘数であった。
不具合指摘を聴取する9カテゴリー中、特にインフォテインメントの不具合指摘増が目立った(29.2PP100、対前年4.4pt増)。インフォテインメントは前年も最も不具合指摘の多いカテゴリーであり、改めてこの領域が大きな課題であることを浮き彫りにしている。
- 車載音声認識の不具合指摘(コマンドを認識しないことがよくある/分かりにくい/使いにくい)は、全項目中最も増加した項目の一つである(2022年:2.1PP100 → 2023年:2.8PP100)。この不具合の指摘者に問題の詳細を聞いたところ、「音声コマンドを認識しない/誤った認識をする」との回答が増加していることが分かった(2022年:64% → 2023年:74%)。音声認識システムの実質性能は劣化している。
- 車載ナビゲーションシステムの不具合指摘( 分かりにくい/使いにくい)は、車載音声認識同様に、最も増加した項目の一つである(2022年:2.9PP100 → 2023年:3.6PP100)。この項目への不具合指摘は、年齢層が高くなるに連れ不具合指摘が多く(39歳以下:2.5PP100、40~59歳:3.6PP100、60歳以上:4.5PP100)、同時に年齢層が高いほど2022年に比べ不具合指摘が増加していることも分かった。また“手順が複雑で今までに使ったナビの中で最悪”、“前の車のナビは5ルートが示されその中から選ぶことができたが、今のナビは一つのルートしか示されない” といったコメントが挙がっている。過去のナビゲーションシステムの利用経験がある層において、「以前よりも分かりにくい/使いにくい」という回答が増したと考えられる。音声認識システム同様、車載ナビゲーションシステムの使い勝手は悪化している。
オートハイビーム機能、車外ライトスイッチの操作性不具合の一因に
オートハイビーム装備の有無別に車外ライトのスイッチ類の不具合指摘( 分かりにくい/使いにくい/場所がよくない)をみると、装備有り時:1.5PP100、装備無し時:1.0PP100と差がみられた。関連コメントとして“オートハイビーム機能が必要ない。 必要ない機能の停止の仕方がわからない”、“オートハイビームのON OFFの切り替えの仕方がわかりにくく、しばらくハイビームのまま走行していたことがある”といった回答がみられる。ヘッドライトシステムの自動化は、必ずしもユーザーにとっての便宜とはなっていない。
軽EV、登録車EVに比べ航続距離への不具合指摘は多いが、充電への不具合は少ない
軽EV(日産サクラ/三菱eKクロスEV)と登録車EVについて、EV関連項目の不具合指摘傾向をみると、航続距離が短すぎるという不具合指摘は、軽EV:5.3PP100、登録車EV:4.2PP100と、軽EVの方が不具合指摘は多い。一方で充電の不具合については軽EV:0.7PP100、登録車EV:3.5PP100と、軽EVの方が少ない。EVは永らく航続距離の短さが普及阻害要因のひとつと考えられていたが、ユーザーの車両利用用途や運用環境次第では充電トラブルの少なさが軽EVを所有する利点の一つと言えそうである。
ADAS関連機能、品質改善の傾向もみられる
車線逸脱ワーニング/レーンキープアシストの不具合指摘(警告がわずらわしい)は、現在の調査項目となった2021年以来最も不具合指摘の多い項目だが、継続的に不具合指摘数が減少している(2021年:6.3PP100 → 2022年:5.6PP100 → 2023年:5.4PP100)。この項目は2021年以降最も不具合指摘が減少した項目でもあり、業界全体としての品質改善が認められる項目である。
2023年J.D. パワー 2022年 日本自動車初期品質調査 、各部門のNo.1は以下の通り。
【ブランドアワード】
総合第1位:ダイハツ、ホンダ(同点)

ラグジュアリーブランド第1位:レクサス

【セグメントアワード】
軽セダン第1位:ダイハツ ミライース
軽ハイトワゴン第1位:ホンダ N―WGN、スズキ ワゴンR(同点)
軽スーパーハイトワゴン第1位:スズキ ワゴンRスマイル
コンパクト第1位:トヨタ パッソ
コンパクトSUV第1位:ダイハツ ロッキー
ミッドサイズ第1位:スバル インプレッサ
ミッドサイズSUV第1位:トヨタ ハリアー
コンパクトミニバン第1位:ホンダ フリード
ミニバン第1位:トヨタ ヴォクシー

《J.D. パワー 2023年 日本自動車初期品質℠概要》
年に一回、新車購入後2~13ヶ月経過したユーザーを対象に、所有する自動車の不具合経験を9カテゴリー221
項目について聴取し、自動車の初期品質に関するユーザー評価を明らかにする調査。今年で13 回目の実施となる。
9カテゴリーは以下の通り:
「外装」、「走行性能」、「装備品/コントロール/ディスプレイ(FCD)」、「運転支援」、「インフォテインメント」、「シート」、「空調」、「内装」、「パワートレイン」。
全ての不具合項目は車100台当たりの不具合指摘数(Problems Per 100 vehicles = PP100)として集計され、
スコアが低いほど不具合指摘が少ない(品質が高い)ことを示す。
■実施期間:2023年5月~6月
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:新車購入後2~13ヶ月経過したユーザー(18歳以上)
■調査回答者数:21,647
*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。
J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。
J.D. パワーでは、本調査以外にも、下記の自動車関連調査の結果を発表しています。
~2023年 J.D. パワー 自動車関連調査発表スケジュール~
日本自動車セールス顧客満足度調査 SSI(8月)
日本自動車サービス顧客満足度調査 CSI(8月)
日本自動車初期品質調査 IQS (9月)
日本自動車商品魅力度調査 APEAL(10月)
日本自動車テクノロジーエクスペリエンス調査 TXI(11月)
日本EV検討意向調査 EVC(12月)
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