トヨタ シエンタ・コスパと実用性のバランスに優れる、コンパクトミニバンのベストセラー 【国産車カタログ】

●文:月刊自家用車編集部(ハラ)

【プロフィール】実用性に洗練されたイメージをプラス。ハイブリッド車も設定

トヨタ
シエンタ
発売日:2015年7月
価格:168万9709〜232万9855円(2015年7月当時)


5ナンバーサイズボディに3列シートを組み込んだコンパクトミニバン。
2003年に登場した初代シエンタは生真面目な実用モデルだったが、2015年にデビューした2代目シエンタは、内外装にスタイリシュなデザインが与えられるなど、洗練されたイメージもプラス。
アクア/カローラ系で好評を博していた1.5ℓTHS Ⅱハイブリッド搭載車も投入されるなど、全方位に大進化を遂げている。

パワートレーンは1.5ℓガソリン(109PS/13.9kg・m)と1.5ℓハイブリッド(75PS/11.3kg・m+45kW/169Nm)を搭載。ガソリン車はCVT、ハイブリッド車には電気式CVTが組み合わされる。

このころ登場したトヨタ車は燃費性能が大きく向上しているが、シエンタもガソリン車が15.4〜20.6km/ℓ、ハイブリッド車が27.2km/ℓ(いずれもJC08モード燃費の数値)と、当時としてはトップレベルの数値を残している。

モデル末期(今夏〜秋のフルモデルチェンジが有力)にいたるまで、ACC系の運転支援機能が未対応で車載ITも一世代前のままに留まるなど、装備&機能に物足りなさは否めないが、手ごろな価格で多人数乗車に対応できるモデルを求めるユーザーにとっては侮れない1台だ。

ボディをひとつの塊に見せる勢いの良い面構成デザインを採用。初代の生真面目なキャラから大きくイメージチェンジが図られている。撮影車は2016年モデル。 [写真タップで拡大]

乗降性に優れる左右スライドドア機構は踏襲。ステアリング上から覗き込むように配置されるメーターパネルデザインも印象的だ。 [写真タップで拡大]

7名乗り車の2列目シートは3名がけのベンチシート。左右独立の分割スライド機構も備える。 [写真タップで拡大]

ダイブダウン格納式の3列目シートはやや小ぶり。通常時の荷室スペースはそれなりだが、格納時にはフラット床面となり無駄なく荷物を積み込むことができる。 [写真タップで拡大]

【モデル変遷&グレード体系】2018年にマイナーチェンジを実施。2列シート仕様の5名乗り車も追加

2015年7月にフルモデルチェンジを実施。「ユニバーサルでクールなトヨタ最小ミニバン」が開発コンセプト。1.5ℓガソリン車は3グレード、1.5ℓハイブリッド車は2グレードを設定。2列目が3人がけのベンチシートとなる7名乗り車と、2列目が2名がけのセパレートシートとなる6名乗り車が選ぶことができた。衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」はオプション設定。なお、発売1か月の受注台数は約4万9000台(月販目標台数は7000台)と好調なセールスを記録している。

2017年8月に特別仕様車「G“Cuero(クエロ)」を設定。

2018年9月にマイナーチェンジを実施。フロントバンパー、フロントグリル、ヘッドランプ、リヤランプ、ホイールキャップの意匠を変更したほか、2列シート車(5人乗り)を新規設定(FUNBASE X、FUNBASE G)。プリクラッシュブレーキに歩行者(昼間)検知機能の追加、インテリジェントクリアランスソナーの設定など安全装備も強化された。


2019年10月に特別仕様車「G“GLAMPER”」を設定。

2020年1月に特別仕様車「G“Safety Edition”」「FUNBASE G“Safety Edition”」を設定。

2020年6月に一部改良を実施。GとFUNBASE GのヘッドランプをLED化。さらに、スマートエントリー&プッシュスタートシステムの機能に、ウェルカムパワースライドドア機能を追加。ハイブリッド車に停電などの非常時に電気製品を使えるようにできるアクセサリーコンセント(AC100V・1500W)をオプション選択可能とした。2列シート車にFUNBASE G Cueroを追加。

2021年6月に一部改良を実施。コンライトを全車標準装備に拡大設定。特別仕様車「G“Safety Edition Ⅱ”」「FUNBASE G“Safety Edition Ⅱ”」を設定。

2018年に追加された2列目シート仕様「FUNBASE G」。デッキサイド両側には、ユーティリティホールが9個ずつ配置され、ユーティリティフックやシステムバーと組み合わせることで、さまざまなアクティビティ用途に対応した荷室の使い方が可能。 [写真タップで拡大]

【試乗インプレ】ファミリーカーらしい穏やかな乗り味。ACC非対応なのは残念

動力性能や燃費は、現行ヤリスやアクアよりも1世代前のユニットになるとはいえ、1.5ℓハイブリッド車が明らかに優れている。市街地中心であまり飛ばさないというユーザーならばガソリン車を選んでもいいが、高速道路で余力感が欲しいならばハイブリッド車を選んだ方がいい。

フットワークは乗り心地重視の味付け。TNGA以降の乗り応えも重視したモデルと比べると、やや緩めに感じてしまうかもしれない。

ちなみにガソリン車とハイブリッド車を同等グレード同士で比較すると、その差は30~35万円ほど。搭載メカニズムの違いを考えれば十分納得できる差だが、コンパクトミニバンは価格も重要な要素。走りは割り切って、コスパに優れるガソリン車の上位グレードを選ぶのもアリだろう。

街中ならば不足ない性能を持つが、ACCなどの運転支援機能が弱いことは残念。ライバルのフリードと比べると、高速道路ではやや見劣りしてしまう。 [写真タップで拡大]


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