![](https://jikayosha.jp/main/wp-content/uploads/2023/04/KAZ_2851.jpg)
スバルインプレッサベースのSUVモデルである「XV」が北米向けモデルと同名の「クロストレック」に変更されて新登場。搭載されるパワートレーンは2.0L水平対向4気筒直噴エンジン+モーターの「e-BOXER」のみとなっている。車両本体価格は266万2000〜328万9000円。
●文:川島茂夫 ●まとめ:月刊自家用車編集部 ●写真:澤田和久/株式会社SUBARU
新型クロストレックの走りはオン&ラフロードの両面で優れた資質を備えている
クロストレック「Touring AWD」
2022年9月に先行公開されたスバル「クロストレック」。これまで販売地域ごとに「XV」と「クロストレック」を使い分けていたが、この3代目モデルから「クロストレック」に統一された。そもそも「XV」の原型モデルは、2010年に登場した「インプレッサXV」でクラッディングホイールアーチなど専用加飾が施されたが、車高はノーマルインプレッサと変わらずというモデルだった。
その後登場したのが、2012年に登場した初代「スバルXV」。200mmの最低地上高を確保しながらルーフレール無しという条件はあるが、全高が1550mmに抑えられ立体駐車場に入庫可能とした。2017年には2代目「XV」がデビュー。このモデルも最低地上高を200mmとし、ルーフレール非装着で全高を1550mmとした。
3代目となる新型「クロストレック」は、過去のモデルよりもクラッディングのエリアを拡大したエクステリアデザインを採用してアクティブな印象を高めている。ボディサイズは全長4480mm×全高1575mm×全幅1800mm、ホイールベース2670mmとし、最低地上高は歴代モデル同様200mmとなっている。ルーフレール/シャークフィンアンテナ非装着の場合、全高が1550mmとなるのは先代同様だ。
インテリアについては縦型11.6インチモニターの設定など最新のスバルデザインに準じたものになっている。シートはフロントに乗員の骨盤をしっかり支え、頭の揺れを抑制する構造を採用するなど大幅に進化。乗り心地の向上と疲労の軽減にも貢献している。
2.0L DOHC 直噴+モーターのe-BOXERを採用。エンジンは最高出力145PS、最大トルク188Nmを発生。モーターのスペックは最高出力10kW、最大トルク65Nm。
パワートレーンは2Lハイブリッドのe-ボクサーのみ。比較的容量の低い電動モーターを用いていることもあり、電動アシスト量はマイルド型とストロング型の中間レベルだが、従来型に比べると穏やかなアクセルコントロールに対する追従性が向上し、一般走行レベルでの扱いに余裕が増している。
また、従来はAWDモデルのみだったがFWD(前輪駆動)モデルを追加し、標準グレードのTouringと上級グレードのLimitedそれぞれに設定し、幅広いユーザーが選択できるラインアップとしている。トランスミッションは全車でCVT(リニアトロニック)を採用する。
では、公道インプレッションで判明したことをお届けしよう。まず長距離ツアラーと悪路踏破性を高水準で両立させるという点でクロストレックはトップクラスにある。基本車体はインプレッサと共有し、200mmの最低地上高を確保しながらもSUVでは低重心設計が特徴。その恩恵を歴代(XV系)でも最も感じられるのが新型だ。
動力性能以上に改善されていたのはフットワークだ。直進もコーナリングも挙動が落ち着いている。しかも硬いサスチューンで抑えているのではなく、ストロークを使いながらのしなやかチューン。操舵初期から回頭や旋回力の繋がりが良く、ちょっと深めの舵角で綺麗にラインに乗っていく。軽快とか切れ味を感じさせるタイプではないが、扱いやすく安定感も高い。
悪路性能を試せなかったが、諸元や機能からして最低でも従来型と同等以上だろう。つまりSUVではトップクラス。そしてオンロードの走りの質や信頼感はランクアップ。アウトドア趣味のレジャー用途では高速長距離走行の機会も多いと予想され、そこで疲労少なく過ごせるかもレジャー用途適性の要点のひとつ。新型クロストレックの走りはオン&ラフロードの両面で優れた資質を備えている。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(スバル)
カーボンニュートラル燃料で走るWRX!? スバルは、内燃機関を活用した燃料の選択肢を広げる挑戦として、カーボンニュートラル燃料を使用した車両でスーパー耐久シリーズ2022より参戦。モータースポーツで求[…]
スーパー耐久シリーズの知見を取り入れた「SPORT モード」 今回の改良では、スーパー耐久シリーズに参戦している Team SDA Engineering の取り組みで得た知見から生まれた、MT 車専[…]
「Advance」がベースの特別仕様車「Urban Selection」 特別仕様車「Urban Selection」は、「Advance」をベースに、ブラック塗装のフロントグリルや、ボディ同色のドア[…]
北米で発表された新型フォレスター 北米で登場した新型フォレスターは、SUVの力強さを感じさせるフロントマスクが特徴的で、これまで以上に逞しい外観となっている。その雰囲気から、現行型よりも車格が上がった[…]
マルチパスウェイワークショップで初公開された新開発の2.0L直列4気筒エンジン(左)と1.5L直列4気筒エンジン。 えええっ、3気筒から4気筒へ戻るの? いや、きちんと理由があるんです! 先日開催され[…]
最新の関連記事(試乗インプレ)
需要の高い3列シートコンパクトミニバンのキャラクターはそのまま レジャー&ファミリーのスペシャリストと述べるとクルマ好きに響く要素がないと錯覚されそうだが、ある意味ツウ好みのモデルでもある。街中で扱い[…]
上級を意識した内外装仕立てで、新たなユーザー層の獲得を狙う 「新しいコンパクトSUVの市場を切り拓く」そんな狙いを持って、この秋インドから日本国内への導入が予定されている新型フロンクス。コンパクトカー[…]
上級モデル顔負けの贅沢すぎる4WDを採用 コンパクトクラスの4WDは、発進補助を目的とした生活四駆タイプが主流だが、新型フリードのリアルタイムAWDは、電子制御された多板クラッチの締結力で後輪へのトル[…]
オーラを走りに振ったノートオーラNISMO ノートに続いて上級発展仕様として開発されたオーラもマイナーチェンジが施され、新型ベースに日産モータースポーツ&カスタマイズ会社から2タイプのコンプリートカー[…]
高性能モデルの概念を変える、上質な走りに驚き 「LBX MORIZO RR」をざっくりと言ってしまうと、LBXにGRヤリスのパワーユニットを移植して誕生したモデル。そんな経緯もあって、GRヤリスの単な[…]
人気記事ランキング(全体)
コスパの高さは最高クラス 外壁や玄関の掃除、洗車などで活躍する高圧洗浄機。人力では落とせない頑固な汚れを落とすことができるため、家庭での使用も増えてきている。しかし、高圧洗浄機は価格が比較的高く、なか[…]
→2人暮らしができるレベルのキャンパーとは ベース車両はトヨタのハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースは[…]
8月1日より、全国各地でフロンクスの実車を展示する、先行展示会を開催 追加した情報は、エクステリア、およびインテリアデザインやカラーラインアップに加え、チーフエンジニアやデザイナーのインタビュー動画な[…]
上級を意識した内外装仕立てで、新たなユーザー層の獲得を狙う 「新しいコンパクトSUVの市場を切り拓く」そんな狙いを持って、この秋インドから日本国内への導入が予定されている新型フロンクス。コンパクトカー[…]
Screenshot 標準車とは全く異なるワクワクするスタイリング、ボディカラーは全9色を展開 本日7月25日にスズキ「新型スペーシア ギア」の先行情報が公開された。現行スペーシアの優れた基本性能の高[…]
最新の投稿記事(全体)
耐水&耐荷重もバッチリ 「ハードシェルソーラーセンサーライト」は、駐車場や庭にピッタリな地面に設置できるソーラー充電式ライト。IPX7の防水性能と耐荷重に優れ、耐荷重約1tで車で踏んでも壊れない頑丈な[…]
ベース車両は日産のNV200バネット ベースとなる車両は日産のNV200バネット。 荷室が広くカスタムの自由度が高い。一方で、キャラバンより小ぶりなため、運転しやすく駐車スペースで悩むことも少ない。4[…]
新型LBX MORIZO RR実力チェック 新型オーラNISMO詳細解説 新型フロンクス先行試乗リポート! 今こそ買いたい!注目モデル10選! 人気ミニバン BEST BUY WLTCモード燃費付き […]
ベース車両はトヨタのハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースはなんと言ってもクラス最大級の荷室の広さが魅力[…]
愛車に個性を持たせよう! カーショップコネクトでは、エプロンや被せるような汎用タイプとは違い、クルマのシート形状ごとに型取りを行って、ジャストフィットするシートを販売している。色やデザインを自由に選ぶ[…]
- 1
- 2