●文:月刊自家用車編集部(ハラ)
トヨタ
ハリアー
価格:312万8000円〜453万8000円(ガソリン車)371万8000円〜514万8000円(ハイブリッド車)620万円(プラグインハイブリッド車)
・最新購入情報
車両本体目標値引き額:35万円
納期の目安:10か月以上
リセール予想:A
直近の登録台数(2023年3月)は1万1040台を記録するなど、工場はフル稼働に近い状態と推測できるが、現時点では溜まりに溜まったバックオーダーを消化するのがやっとのようだ。ディーラーではガソリン車の一部グレード(SとG)の注文は受け付けているものの、ガソリン車のZとハイブリッド車の全グレード、プラグインハイブリッド(PHEV)車は、注文の受付を停止中。注文の再開は秋頃とも噂されている。正常化まではもう少し時間がかかりそうだ。
【パワートレーン選び】性能重視ならばハイブリッド車だが、ガソリン車のバランスの良さも見逃せない
ハリアーで選べるパワートレーンは3タイプ。2LのガソリンNA車、2.5Lのハイブリッド車、2.5LのPHEV(プラグインハイブリッド)車が用意されている。
まずガソリン車の搭載エンジンは、ミドルSUVとしては標準的な2LのNA(171PS/21.1kg・m)だが、発進時/巡航時でギアを切り替えるダイレクトシフトCVTを採用したことで、低中速域から力強い走りが楽しめることが強み。高速走行時では高回転域を多用するシーンが多くなるため、追い抜き加速や速度のコントール性はハイブリッド車には及ばないが、他社のライバルモデルよりも秀でている部分が多い。特に燃費に関してはクラストップ級の性能を持つなど、バランス良く仕上げられていることが強みだ。
ハイブリッド車(178PS/22.5kg・m【エンジン】+88kW/202Nm【フロントモーター】40kw/121Nm【リヤモーター※4WD仕様のみ】)は、ベースエンジンが2.5Lに拡大したほか、モーターによる巧みな駆動アシストが加わることで、動力性能が強化。重みのあるハンドリング感覚や腰の座った高速安定性なども手伝って、ガソリン車よりも車格が1つ上がった印象だ。燃費はハイブリッド車としては平凡(WLTC総合モード燃費で21.6km~)だが、高速走行時での余力感やアクセル反応の良さなど、上級ハイブリッドと名乗るにふさわしいモデルに仕上げられている。
最上級のPHEV車は、外部充電機能と駆動用バッテリー容量が増加したことに加えて、フロントモーターの最高出力も向上。速さを最優先したいユーザーにとっては最有力候補になりうる選択だ。
【グレード選び】ハイブリッドの最上級グレードが「らしい」選択だが、ガソリン車のエントリーグレード「S」も侮れない
ハリアーに宿るプレミアムキャラをぞんぶんに楽しみたいならば、動力性能に秀でるハイブリッド車、もしくはPHEV車を選びたい。なかでも本革シートに上級機能が標準装着される、PHEVの「Z」(620万円【E−Four】)と、ハイブリッドの 「Z レザーパッケージ」(492万8000円【2WD】514万8000円【E-Four】) がオススメだ。パワートレーンのほかキャビンまわりの機能設定が若干異なるが、装備関係は基本的に同等と考えていい。どちらも選んでも国産車屈指の豪華な雰囲気を味わうことができるだろう。
一方、コスパ優先ならばガソリン車の方が魅力的。ガソリン車で最もベーシックな「S」(312万8000円【2WD】332万8000円【4WD】)は、車格からすると破格な設定で買い得感に優れる。上位グレードと比べると内外装の加飾レベルが抑えられ、シートもファブリック地&マニュアルタイプになってしまうが、トヨタセーフティセンスやディスプレイオーディオ(8インチ)は標準装備と、実用機能はしっかりとカバーしている。プレミアムキャラだけではなく、買い得感でも勝負できる稀有な存在でもあるのだ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ハリアー)
ハリアー モデル概要:多くのファンから支持され続ける、トヨタ自慢のプレミアムSUV 1997年の初代モデルの発売以来、高級クロスオーバーSUVのパイオニアとして圧倒的な人気を博してきたハリアー。4代目[…]
スバル フォレスター【X-BREAK】マツダ CX-60【XD】トヨタ ハリアー【S】 スバル フォレスター X-BREAK スバルフォレスター価格:299万2000〜363万円【注目グレード X-B[…]
PHEV用に最適化したカスタマイズアイテム 新型ハリアーは、「GRAN BRAZE STYLE」と「AVANT EMOTIONAL STYLE」の二つのデザインのエアロパーツが設定されているが、ベース[…]
ハリアー Z(プラグインハイブリッド車) 主な改良点 2020年6月にフルモデルチェンジし、予約から1ヶ月で4万5000台もの受注を獲得し、幅広い年代のユーザーから好評のハリアーにハイブリッドモデルが[…]
【プロフィール】RXとの共存路線と決別し、国内専用モデルとして開発 初代、2代目モデルはレクサスRXと兄弟関係にあったが、2013年12月に発売された3代目ハリアーは、RXとの共存路線と決別。日本人の[…]
最新の関連記事(購入ガイド)
クーペルックに騙されるなかれ、中身は広々キャビンの実用SUV 上手にまとめたクーペルックのおかげもあって、スタイル優先のSUVと思ってしまうかもしれないが、キャビンまわりのパッケージをチェックしていく[…]
1:不特定多数の人が使うがゆえ車内が汚れている場合も 「クルマをシェアする」というサービスの性格上、不特定多数の人が利用する。当然ながら扱い方も人それぞれだ。自身でクルマを所有したことがある人ならば、[…]
1:予算を抑えつつ、コンディションの良いクルマに乗りたい 現行アルファードやランドクルーザーなどのプレミア価格が付いた一部の例外を除き、ほとんどのクルマは新車より安価で手に入る。「なるべく安く購入した[…]
パワートレーンとシャシー周りにも、走りの質を高める専用のチューニングを注入 オーテックは日産モデルに独自のカスタマイズを加えることで、標準車では味わえない魅力をプラスしてくれるメーカー直系カスタマー。[…]
「走り」と「プレミアム」 マツダらしい魅力が詰まったSUVが揃う 日本国内での発売が始まった「CX-80」。マツダにおけるSUVラージ商品群の第2弾モデルであり、CX-3からはじまるマツダのSUVカテ[…]
人気記事ランキング(全体)
ナメたナットを切って外すツール 角をナメてしまったナットは、外れたとしても再利用することは難しい。であれば、壊してして外す、という選択肢もある。それを可能とするツールが「ナットブレーカー」だ。ナットを[…]
ベース車はスズキ・エブリイワゴン/キャビン 2mini Frozoo(マリナRV) ベースとなる車両はスズキ・エブリイワゴン。釣りやキャンプなどアウトドア趣味のユーザーに人気が高い軽バンコンは、キャン[…]
ベース車両はダイハツのアトレー ベースとなる車両はダイハツのアトレー。燃費が良く小回りの効く軽自動車でありながら、車内スペースが広く、多くの荷物も積み込める人気の車。キャンピングカーイベントではベース[…]
1:トヨタ マークII/チェイサー/クレスタ[X70] デビュー:1984年8月 ボディカラーは”スーパーホワイト”ほぼ一択”だ。ワインレッドの内装に、柔らかなシート表皮。どこか昭和のスナックを思い起[…]
アルファードがベースのキャンピングカー(グランドモーター) ベースとなる車両は広々とした高級感あふれるミニバン・アルファード。キャンピングカーとしてだけでなく、世間でよく見かける超人気車種だ。サイズが[…]
最新の投稿記事(全体)
クラウンクロスオーバーの人気ホイールに交換できるカスタマイズサービスがスタート 今回提供が始まった「ホイールデザインカスタマイズ」の対象モデルは、24年に一部改良したモデルのCROSSOVER RSお[…]
ナビメーカーが本気で作ったナビアプリ、質の高いルート検索&音声案内で人気 「COCCHi」は、パイオニアがカーナビメーカーとして培ってきた技術やノウハウを活用したスマートフォン専用カーナビアプリ。道路[…]
TV-CMでも大好評のいかつさアップの定番パーツが1位を獲得 (第1位)アクティブフェイスパッケージ 最も注目を浴びたのは、TVCMなどにも登場した「アクティブフェイスパッケージ」。フロントグリルとL[…]
オーテックオーナーが一同に会する名物イベント 11月16日(土曜)に開催された「AOG(AUTECH OWNERS GROUP)湘南里帰りミーティング2024」は、2004年にメーカー主催によるオーナ[…]
タイヤに被せるだけの簡単取り付け 降雪地帯やアウトドアレジャー好きの方であれば、スタッドレスタイヤは当然用意するもの。しかし「稀に雪に見舞われる」程度の地域であれば、場所をとり、交換の手間がある上に”[…]
- 1
- 2