
現地時間2023年5月11日に米国レクサスが次期型のティザーを開始した「GX」。米国の発表に続き、欧州レクサスが6月9日にワールドプレミアすることを発表したが、そもそもどんなクルマなのか!?
●文:月刊自家用車編集部
「GX」は「ランドクルーザープラド」をベースとした高級SUV。初代モデルは120系3代目「プラド」を元に2002年に誕生!
レクサス「GX」はご存じの方も多いと思うが、トヨタブランドの「ランドクルーザープラド」をベースとした高級SUVで、サイズ的には、ミドルサイズSUVに位置する「RX」より大きく、最上級SUVの「LX」よりは小さいモデルだ。
2002年に誕生したレクサス「GX」は、120系3代目「ランドクルーザープラド」をベースとしており、パワートレーンは、120系プラドには販売地域によって異なるが、2.7L直4ガソリンや3.4LV6ガソリン、4.0LV6ガソリン、3.0L直4ディーゼルエンジンなどがラインナップされていた。
初代レクサス「GX」
ところがレクサス「GX」は、ランクルプラドをベースにしながらも4.7LのV8ガソリンエンジンを搭載。これは、当時のランドクルーザー100系をベースとした最上級SUV「LX」と同タイプのパワートレーンを採用していたのだ。
エクステリアやインテリアデザインについては、初代「GX」では「ランドクルーザープラド」との差は少なく、グリルデザインやエンブレム、ホイール、インテリアパネルなどに留まっていた。
大きく違いが出てきたのは2009年に登場した現行型の2代目「GX」からだ。150系「ランドクルーザープラド」がベースとなり、ヘッドランプやバンパー、ルーフレールなどを完全にオリジナルとした。インテリアもセンターパネルやシフトゲートまわりなどをレクサスオリジナルのデザインとして高級感を演出した。
パワートレーンは、先代と同じく4.6LV8を搭載するが、新世代のものとなり、組み合わされるトランスミッションも5速ATから6速ATへと進化している。
ビッグマイナーチェンジでスピンドルグリルを採用した2代目レクサス「GX」
さらに大きな変化を迎えたのが、2013年に行われたビッグマイナーチェンジだ。フロントマスクにスピンドルマスクを採用するなど大きな改良が加えられた。その後も改良が加えられ、2022年モデルはインテリアをセンターパネルを中心に大改良。大型のディスプレイを装着するなど、大きく手が加えられている。
そして、新型「GX」はどうなるのか? 当然「ランドクルーザープラド」をベースとする可能性が高いが、最上級SUV「LX」の例を見るとベースモデルとの違いを明確にする戦略は見て取れる。現行型「LX」は「ランドクルーザー300系」をベースとしながらもエクステリアとインテリアに全く異なるアプローチを取っている。
新型「GX」についても、ベースモデルと大きく異なり、一部はボディパネルを完全専用とするなど、「ランドクルーザープラド」とは異なる可能性が高い。パワートレーンについては、過去の慣例に従えば現行型「LX」と同じ3.5LV6ツインターボエンジンと10速ATの組み合わせになるはずだが、米国向けピックアップトラックの「タンドラ」に採用された「i-FORCE MAX」と呼ばれる3.5LV6ツインターボと10速ATの間にモーターを搭載するハイブリッドパワートレーンとなる可能性もある。
現行型「ランドクルーザープラド」
日本のレクスサスTwitterアカウントもこの新型「GX」のティザーについて「The all new Lexus GX, coming soon.」とツイートしていることから、日本市場への導入が濃厚なはず! そして次期型「ランドクルーザープラド」がそもそも「プラド」を名乗るのかを含め、その動向が気になるところだが、どちらも近日中にはっきりする可能性が高い。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(レクサス)
電気信号で操舵を行う「ステアバイワイヤシステム」が本格普及へ 今回発表された新型RZでは、モーターの高出力化や航続距離の伸長、充電時間の短縮が図られるなど、パワーユニットを刷新。ほかには次世代の操舵シ[…]
LXへの特別な思いを持つ松山選手が選んだ、特別な装備が散りばめられた1台 特別仕様車“HIDEKI MATSUYAMA EDITION”は、米国でツアーをともに戦ってきた戦友としてLXに特別な思いを寄[…]
レクサスならではの走りの味”Lexus Driving Signature”を貪欲に追求 今回実施される一部改良では、ハイブリッド車の「LX700h」の追加と、「OVERTRAIL+」グレードが設定さ[…]
ハイブリッドでもフルタイム4WDシステムが使える 注目のハイブリッドシステムは、トヨタ&レクサスでおなじみのシリーズパラレル式(=THS II)ではなく、V6-3.5L直噴ツインターボと10速ATの間[…]
レクサスの屋台骨を支える、グローバルコアモデル レクサスRXは、1998年の初代モデルの発売から2024年12月までに、世界95か国と地域で累計約400万台を販売している、レクサスのグローバルコアモデ[…]
最新の関連記事(SUV)
車両登録が完了したユーザーを対象とする、購入特典も発表 「シーライオン7」は、今年1月の東京オートサロン2025で日本初披露されたクロスオーバーのE-SUV。国内導入モデルとしては4つ目のモデルになる[…]
インプで好評の「サンブレイズ・パール」を身に纏う期間限定モデル 今回導入される「Limited Sun Blaze Edition」は、インプレッサで好評のボディカラー「サンブレイズ・パール」がチョイ[…]
新世代クラウン、全4モデルが出揃うことで、シリーズラインナップが完成 クラウンは1955年に誕生して以降、日本経済の発展と共に歴史を重ねてきた日本を代表するモデルのひとつ。歴代クラウンは「革新と挑戦」[…]
決して焦る必要を感じない、悠々とした上級ワゴンの走り 新世代クラウンの大トリとなったクラウンエステート。最初のモデルとなったクロスオーバー(2022年)を基準とすると3年ほど遅くなってしまったが、個人[…]
C-HRに、BEVモデルを新規導入 今回、欧州で発表された新型バッテリーEV(BEV)は、以下の3つのモデル。 まず、TOYOTA C-HR+は、滑らかで目を引くスタイリングと広々とした室内空間&大容[…]
人気記事ランキング(全体)
取り回しの良いサイズ感ながら、室内は広々 ベースとなるトヨタの商用車、タウンエース バンは荷室が広くカスタムの自由度が高いのが魅力のモデル。一方で、ハイエースよりひと回り小ぶりなため、運転がしやすく、[…]
ダイハツ・アトレー広すぎる室内スペース。シートをフルフラットにすると巨大なソファのよう こちらの軽キャンパーは、広々空間で人気のダイハツのアトレーがベースとなっている。写真を見てもらえればわかると思う[…]
走りの良さに定評があるソリオ ハイブリッド ベースとなる車両はスズキのソリオ ハイブリッド。高めの車高で室内が広くキャンプなどのアウトドアに向いているうえ、走りの安定性も優れている。 ディスプレイやス[…]
フィッシングショー大阪の会場で見かけたユニークなモデル 毎年、多くの釣り人で賑わうイベント、フィッシングショー大阪。最新の釣り具の展示、発表や、プロアングラー(プロの釣り人)によるセミナーなどが行われ[…]
ベース車両はホンダのフリード ベースとなる車両はホンダのフリード。街乗りでも違和感がないうえに、広い車内スペースが、アウトドアでも大活躍する車だ。 小回りが効くサイズ感で運転しやすいフリード。しかしな[…]
最新の投稿記事(全体)
MR2 1600G-Limited(1984年) エンジンやトランスアクスルはFFカローラのものを前後逆にして流用することで、低価格を実現。ミッドシップ2シーターでありながら、MR2は豊かな時代のセカ[…]
車両登録が完了したユーザーを対象とする、購入特典も発表 「シーライオン7」は、今年1月の東京オートサロン2025で日本初披露されたクロスオーバーのE-SUV。国内導入モデルとしては4つ目のモデルになる[…]
インプで好評の「サンブレイズ・パール」を身に纏う期間限定モデル 今回導入される「Limited Sun Blaze Edition」は、インプレッサで好評のボディカラー「サンブレイズ・パール」がチョイ[…]
「ST」をベースに、パワーシートなどの機能装備を強化。ブラックアクセントも随所にプラス 今回導入される特別仕様車「ST Black Selection」は、「ST」をベースに、運転席10ウェイ&[…]
好評の特別仕様車を1.8L車にも設定 昨年12月に2.4Lターボ車に設定された特別仕様車「STI Sport R-Black Limited」を1.8Lターボ車にも設定。内容としては「STI Spor[…]
- 1
- 2