フォルクスワーゲンはドイツ本国で現地時間2023年6月15日に、SUV「ティグアン」の3代目となる新型の開発状況をカモフラージュされたエクステリアや走行風景の画像とともに公開した。ワールドプレミアは2023年秋、発売は2024年を予定とアナウンスされている。
●文:月刊自家用車編集部
新開発のアクティブサスペンションコントロールシステムや、HDマトリックスヘッドライトなど最新アイテムを搭載
現行型で2代目となるフォルクスワーゲンのSUV「ティグアン」は、SUVラインアップの「T-Cross」/「T-Roc」と現在では日本未導入の最上級「トゥアレグ」との間に位置するモデルだ。今回、2023年秋のワールドプレミアに向けて、開発の最終状況が公開された。
エクステリアはカモフラージュされているが、バッテリーEVの「ID.」系にも通じるボディサイドに厚みを与えながらもスッキリとしたシルエットで、フロントマスクには最新の「トゥアレグ」にも採用されたIQ.LIGHT HDマトリックスヘッドライトがビルトインされている。
ボディサイズは、全長が約30mm延長され、全高、全幅、ホイールベースは2代目とほぼ同じとアナウンスされている。ラゲッジルスペースの容量は33L増えて648L(後席バックレストの高さまで積み込んだ場合)とのこと。
プラットフォームには最新の「MQB evo」をとなり、新開発のアクティブサスペンションコントロールシステムを採用。パワートレーンは、ターボディーゼルエンジン(TDI)、ターボチャージャー付きガソリンエンジン(TSI)、マイルドハイブリッドターボチャージャー付きガソリンエンジン(eTSI)、プラグインハイブリッドシステム(eHybrid)がラインナップされる。
プラグインハイブリッドのEV走行距離はグレードや装備仕様によって異なるが、最大100km以上となっている。すべてのプラグインハイブリッドシステム(eHybrid)でAC充電を高速化し、急速のDC充電も標準装備となる予定という。
トランスミッションについても新機軸が導入される。デュアルクラッチトランスミッションであるDSG(ダイレクト・シフト・ギアボックス)を引き続き採用するが、バッテリーEVの「ID.」と同じくステアリングホイールの右側にあるステアリングコラムスイッチで行う方式に変更される。スイッチを前方に回すと「D(ドライブ)」、後方に回すと「R(リバース)」、スイッチの側面を押すとパーキングブレーキが作動するというもの。また、ステアリングホイール後方にはパドルシフトが装備されマニュアル操作が可能だ。
インテリアも最新のコンセプトとなり、インパネセンターパネルには15インチのディスプレイを装着。操作は自分仕様にカスタマイズできるほか、センターコンソールには独自のミニスクリーンを備えたドライビング・エクスペリエンス・コントロールと呼ばれるロータリーコントロールが用意される。ロータリーコントロールは、ドライブモードやオーディオの音量、アンビエント照明の色などをコントロールすることができる。シート仕様も上質なものとなり、エルゴアクティブフロントシートが用意される。4ウェイ・ランバーサポート調整機能やマッサージ機能、シートヒーターやベンチレーションも装備される。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(輸入車/外国車)
3列7人乗りのリフター ロングをベースに、安全性と利便性を向上 ベースモデルの「Rifter Long GT」は、使い勝手の良い、全長4760mm、全幅1850mmのボディに、後席両側スライドドア、7[…]
人気モデル「クラブマン」の、最後を飾る特別なミニ ミニ・クラブマンは、54年前の1969年にシリーズモデルとして追加された、長い歴史を持つミニのひとつ。初代モデルは2ドアモデルながら、車体後方に猟銃や[…]
最高出力272PS、最大トルク600Nmを発揮する新世代ディーゼルターボでラインナップ強化 Audi Q7は、アウディSUVのフルサイズSUV。登場以来、スポーツ性とラグジュアリー性を高次元で融合した[…]
ロングレンジ仕様の一充電あたりの航続距離は476km 「BYD DOLPHIN」は、海洋生物の自由さや美しさから着想を得たデザインフィロソフィーのもと開発されたBYDの乗用車シリーズ「海洋シリーズ」の[…]
フロントシールド、グラファイトアトラスマットフィニッシュのフロントチークを採用。より電気自動車らしい装いに進化 ジャガー「I-PACE」は、2018年から日本市場に導入されているが、今回が初のマイナー[…]
最新の関連記事(フォルクスワーゲン)
エントリーの「TSI Active」にも運転支援システム”Travel Assist”を標準装備 「T-Cross(ティークロス)」が国内導入されたのは2020年。今回導入されるのは、初のマイナーチェ[…]
「ティグアン」「ゴルフ」「ゴルフヴァリアント」の3モデルも暫定価格を設定し、予約注文を開始 フォルクスワーゲンジャパンは、新型「パサート」の価格を決定し予約注文を開始するが、同時に「ティグアン」「ゴル[…]
VW社創業以来初のドイツ工場閉鎖 フォルクスワーゲン社は、創業以来初めてドイツ国内の工場の閉鎖を検討しているというニュースが飛び込んできました。理由は、EV需要の低迷や中国EVの台頭による競争力低下で[…]
輸送費の上昇と一部モデルの仕様変更が理由 今回発表された価格改定は、「Polo」「Golf Touran」「T-Roc」の3モデルが対象。フォルクスワーゲンジャパンは、今回の価格改定の理由を、輸送費の[…]
全世界累計120万台を超えるベストセラーモデル 「T-Cross」は、2019 年の欧州デビューからわずか 5 年で全世界累計販売台数が 120 万台を超えるコンパクト SUV のベストセラーモデルの[…]
人気記事ランキング(全体)
豊かになった日本の若者にも受け入れられた、スポーツ性と色気 当時の日本の若者に、初代プレリュードが魅力的に映らなかったのは仕方ない。 今見ると端正なフォルムも、当時のセリカやスカイライン、サバンナRX[…]
ベース車両はトヨタのハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースはなんと言ってもクラス最大級の荷室の広さが魅力[…]
ホテルより快適かも? トヨタのハイエースがベースのキャンパー ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースはなんと言っても[…]
サスチューンが柔らかくなったことが高評価。いまやレイバックが一番人気のグレード 2020年秋にデビューした2代目「レヴォーグ」は、手ごろなボディサイズに流麗なスタイリングが楽しめるスポーツワゴン。グロ[…]
C 220 d 4MATIC All-Terrain Night Styleの概要 C 220 d 4MATIC All-Terrainをベースに、外装色には通常モデルではオプション設定の「オブシディ[…]
最新の投稿記事(全体)
ベース車両は日産のキャラバン ベースの車両は日産のキャラバン。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 キャラバンはなんと言ってもクラス最大級の荷室の広さが魅力。普[…]
ランドクルーザー300:モデル概要 従来のランドクルーザーの開発目標であった「信頼性/耐久性/悪路走破性は進化させつつ継承」と「世界中のどんな道でも運転しやすく、疲れにくい走りを実現」という2つのテー[…]
クラウンクロスオーバー:モデル概要 16代目となる現行クラウンは、初めてFFレイアウトベースで開発されたモデル。ボディタイプも、SUV色の濃い大径ホイールを採用したクロスオーバー/スポーツ/エステート[…]
ベース車両はトヨタのハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースはなんと言ってもクラス最大級の荷室の広さが魅力[…]
最新の保健福祉・介護・リハビリの最新情報が発信される、業界注目の名物イベント 「H.C.R.」は、そもそも何のことでしょう? まずは聞きなれない方も多いと思うので、そのあたりの基礎知識からおさらいさせ[…]
- 1
- 2