
メルセデス・ベンツ日本は、「新型メルセデス AMG GT 63 S 4MATIC+」を発表した。1500万円〜2850万円。
●文:月刊自家用車編集部
「メルセデスAMG GT 63 S 4MATIC+」の主な特長
シャーシの開発には、モータースポーツの分析およびシミュレーションの手法が採用され、最大のパフォーマンスを確保すべく、適切な箇所に補強を実施。フロントセクションは非常に剛性が高く、正確な
ステアリングとフィードバックをドライバーにもたらしてくれる。中央部からリアエンドは、CFRP を採用するなど軽量、高剛性を実現。
搭載するエンジンは、AMG4.0リッターV8直噴ツインターボエンジン「M177」。砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミニウムクランクケースに鍛造アルミニウム製ピストンを組み合わせることで、軽量かつ高強度なエンジンを実現している。2基のターボチャージャーはV型シリンダーバンクの外側ではなく内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトを採用。エンジンを可能な限りコンパクトにするとともに、ターボチャージャーへの吸排気経路の最適化とツインスクロールとすることで、低回転域から優れたレスポンスを実現させた。これらの最新技術により、最高出力639PS(470kW)、最大トルク900Nmを2,500~4,500回転の広い範囲で発揮し、0-100km/h加速 3.2秒、最高速度315km/hを実現している。
ボディカラーは、MANUFAKTUR ルビーライトレッド(メタリック)/MANUFAKTUR オリーブ(メタリック)/MANUFAKTUR イエローストーン(ソリッド)/MANUFAKTUR コートダジュールライトブルー(メタリック)
高性能エンジンのパワーを四輪に最適配分するメルセデスAMGが開発した四輪駆動システム「AMG 4MATIC+」を搭載しており、前後トルク配分が50(前):50(後)から0(前):100(後)の範囲で可変トルク配分を行うことで、ハイパワーを四輪へ最適に配分している。
GT 63 S 4MATIC+は、リア・アクスルステアリングを採用しており、このシステムはアジリティと安定性の両立をさらに進化させることにより、AMG GT 4ドアクーペのダイナミズムと走行安全性を強化している。
各ドライブモードでは、エンジン、トランスミッション、サスペンション、エグゾースト、ステアリングの制御が変更可能な他、各モードに選択される「ベーシック」、「アドバンスト」、「プロ」、「マスター」の4つのモードがあり、四輪駆動システムやESP®の制御を変化、様々な乗り味が楽しめる。
基本デザインは最新のメルセデス・ベンツモデルと共有
インテリアデザインは高級感がありながら、パフォーマンスの高さも感じさせるデザイン。面積が広く、流れるようなデザインでワイドさを強調しながら、シックで落ち着いた印象を与えるアンスラサイトウッドインテリアトリムやタービンエンジンを想起させるエアアウトレット、2つの高精細 12.3インチワイドディスプレイを一枚のガラスカバーで融合したコックピットディスプレイなど、基本デザインを最新のメルセデス・ベンツモデルと共有。さらに、ステアリングホイールから手を離さずに走行モードを変更することができる「AMG ドライブコントロールスイッチ」を装備、右側のスポークの根元に位置するボタンは AMG DYNAMIC SELECTの走行モードなどを選択することができ、左側はエグゾースト、サスペンション、マニュアルモード、ESP®などの調整を行うことが可能だ。
改良された AMG RIDE CONTROL+エアサスペンションを採用
従来のマルチチャンバーを備えたAMG RIDE CONTROL+エアサスペンションに、新たにダンパーの外側に2つの圧力制御バルブを追加。1つはホイールのリバウンドで発生するリバウンドダンピングを制御するバルブ、もう1つはホイールが収縮する際に発生するコンプレッションダンピングを制御するバルブだ。これにより、ホイールのリバウンドと収縮のステージをそれぞれ別個に制御することが可能とした。最小減衰力と最大減衰力の特性差を広げ、マップデザインの柔軟性をさらに高めることで、快適性を高める一方で、スポーティなドライビングダイナミクスの両立を実現している。
MBUX インテリア・アシスタントを標準装備
手のジェスチャーで様々な操作が可能。例えば、Vサインによって、お気に入りの機能のショートカットをメディアディスプレイに表示したり、ルームミラーの下で手を上下させることでリーディングライト、助手席シート上方に手を伸ばしてサーチライトのオン・オフや利便性が向上している。
ホームスクリーン、メディア、ナビゲーション、シート調節では選択項目をハイライトまたは拡大表示することで、より操作しやすくなるよう配慮され、また360°カメラシステムの映像を車両の前後左右、俯瞰などを任意に切り替えることができるので、駐車の際などに大変便利な機能となっている。
MBUX AR ナビゲーションを標準装備
GT 63 S 4MATIC+には、MBUX AR (Augmented Reality = 拡張現実)ナビゲーションを標準装備。従来、目的地を設定して行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされますが、新型では、それに加えて、車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示される。
最新世代の AMG パフォーマンスステアリングホイールを標準装備
ドライビングに集中しながら各種メニュー操作が可能な AMG ドライブコントロールスイッチを備えた AMG パフォーマンスステアリングを標準装備。
モデル&価格
モデル | ステア リング | エンジン | 価格 |
メルセデス AMG GT 43 4MATIC+ (ISG*3搭載モデル) | 右 | 3.0L、直列6気筒 直噴ターボ | 15,000,000円 |
メルセデス AMG GT 53 4MATIC+ (ISG*3搭載モデル) | 左/右 | 3.0L、直列6気筒 直噴ターボ | 19,700,000円 |
メルセデス AMG GT 63 S 4MATIC+ | 左 | 3.0L、直列6気筒 直噴ターボ | 28,500,000円 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(メルセデスベンツ)
メルセデスベンツの新ブランド「ミトスシリーズ」、その最初のモデルとしてデリバリー そもそもメルセデスベンツは、高性能かつハイアッパー層に向けたラグジュアリーなクルマつくりをブランド設立時から続けてきた[…]
メルセデスの伝統モデル「SL」が新機軸を投入してデビュー 流麗なスタイリングと開放感あふれるオープントップボディをもつメルセデスベンツのSLクラスは、その誕生の経緯を遡ると、1952年にサーキットデビ[…]
進化した「M256M」ユニットに、電動モーターとリチウムイオン電池をプラス 今回リリースされる「メルセデス AMG E 53 ハイブリッド 4マチック+ (PHEV)」(=以後E 53 ハイブリッドと[…]
各界のセレブに向けてお披露目された豪華モデル 毎年8月、世界中から新旧の名車が集うペブルビーチ・コンクール・デレガンスは、近年では自動車メーカーの新車発表の場としても注目されているが、2024年の目玉[…]
シリーズ屈指のスタイリッシュなボディ メルセデス・ベンツと言えば、セダンやSUV、クロスオーバー、ミニバンなどあらゆるクラスを網羅しているが、もちろんスポーツカーも例外ではない。 高性能なスポーツモデ[…]
最新の関連記事(クーペ)
クーペこそ若者クルマの象徴だった 「クーペ」と聞いて胸をときめかせるのは、年配の人ばかりかもしれません。今の子供たちにクルマの絵を描かせると、四角いハコに車輪のついたミニバンばかりになるといいます。で[…]
次世代e:HEVを採用した、最新ハイブリッドスポーツ 1978年にミドルサイズのクーペとして誕生した「プレリュード」は、2001年の五代目の販売終了によって長らくラインナップから消滅していたが、202[…]
日本車が手本とした、美を優先する伊デザイン。その代表が117クーペ 日本において、商品のデザインが売れ行きを大きく左右することに最初に気づいたのは、松下電器器具製作所(後の松下電器産業、現パナソニック[…]
911Tシリーズとしてカブリオレも初採用 ポルシェ911カレラTは、ターボ+6速マニュアルトランスミッションのみという特別なモデル。モデル名のTはツーリングを意味しており、現在はカレラとカレラSの間に[…]
ブラックアウト加飾で精悍なイメージを強化 今回導入される一部改良モデルでは、BMW 220i M Sportのサイド・ロッカー・パネルおよびリヤ・バンパー・サイド下部をブラックからボディ同色化したほか[…]
人気記事ランキング(全体)
フルラインナップ化を図るロータリーエンジン車、その大本命として生み出された 数々の課題を独自の技術で乗り越え、東洋工業(現マツダ)が1967年に発売にこぎ着けたコスモスポーツは、世界初の2ローター量産[…]
走りはどんなクルマなの?:レヴォーグよりもコンフォート志向が強め、家族も納得できる高速ツアラー レヴォーグレイバック(以下レイバック)は、レヴォーグをベースにサスまわりのセッティング変更することで、S[…]
タウンエースに高機能を詰め込んだ、コスパに優れたキャンピングカー ベースとなる車両はトヨタのタウンエース。タウンエースは、全長☓全幅☓全高=4065☓1665☓1930mmのコンパクトなボディサイズで[…]
スゴい迫力…。大型ピックアップトラック「タンドラ」って何だ…? スポーツカーからSUV、キャンピングカー、軽トラックなど、ありとあらゆるジャンルのカスタマイズカーが展示される、東京オートサロンは、多く[…]
宮城トヨタグループのブースに鎮座するシエンタ 熱狂的な盛り上がりを見せた年初の祭典・東京オートサロンも好評のうちに幕を閉じた。そんなオートサロンに出展した宮城トヨタグループのブースでワイルドなシエンタ[…]
最新の投稿記事(全体)
フルラインナップ化を図るロータリーエンジン車、その大本命として生み出された 数々の課題を独自の技術で乗り越え、東洋工業(現マツダ)が1967年に発売にこぎ着けたコスモスポーツは、世界初の2ローター量産[…]
タウンエースに高機能を詰め込んだ、コスパに優れたキャンピングカー ベースとなる車両はトヨタのタウンエース。タウンエースは、全長☓全幅☓全高=4065☓1665☓1930mmのコンパクトなボディサイズで[…]
「継承」と「革新」を繰り返したクラウンの開発の歴史を辿る 今回開催される「クラウン70周年記念展~なぜ70年生き続けているのか~」では、誕生から今年で70年を迎えるトヨタ・クラウンに注目。 1955年[…]
メーカー初のシートベルトのカラーチェンジサービス 初めの試みとなる「カラードシートベルト」は、対象となる車両の利用方法(所有・サブスクなど)を問わず、提供される純正のアップグレードサービス。対象となる[…]
100年前から継承される最高級車「ロールス・ロイス ファントム」 ロールス・ロイスは1925年にそれまで生産していた「シルバーゴースト」に換え、後継モデル「ロールス・ロイス ファントム」を発表。以来、[…]
- 1
- 2