日本に続きトヨタは米国でも新型「ランドクルーザー」をワールドプレミアした。「ランドクルーザー」の販売は200系以来となり3年ぶりの復活となる。北米限定で5000台のファーストエディションを設定。2024年春から販売を開始し、希望小売価格は5万ドル半ば(日本円で約780万円)とアナウンスされている。
●文:月刊自家用車編集部
ヘリテージグリル採用グレードは「1958」という名称に。システム出力326PSのi-FORCE MAXハイブリッドパワートレインを搭載
米国トヨタが発表した新型「ランドクルーザー」。日本でもお披露目された「ランドクルーザー」250シリーズがこれに相当する。「ランドクルーザー」300シリーズと同じラダーフレームのGA-Fプラットフォームを採用。この新しいラダーフレームは、ブランキングとレーザー溶接を施した高強度スチールの使用により、前モデルの200シリーズよりもシャシー剛性が向上している。
今回2種類のフロントマスクが登場しているが、ランドクルーザーを象徴する丸型LEDヘッドライトと “TOYOTA “ヘリテージグリルを採用した「1958」グレードと、FJ62を彷彿とさせるスリムな角型ヘッドライトを採用した標準グレードの「ランドクルーザー」が設定されている。
ボディカラーは、アイスキャップ、ウィンドチルパール、アンダーグラウンド、ブラック、メテオシャワー、トレイルダスト、ヘリテージブルーの全7色。2トーンのトレイル・ダストとヘリテージ・ブルーのボディカラーには、グレイスケープ・ルーフが採用される。
生産開始から2ヶ月間、5000台限定で、2色のツートンカラーの新塗装とオフロード装備を追加した「ファーストエディション」が設定されるが、「1958」グレードと同じマスクを採用。ルーフラック、ロックレール、専用インテリアデザインが装備される。
サスペンションには新開発のダブルウィッシュボーン式フロントサスペンション(ツインチューブショック)とマルチリンク式リアサスペンション(コイルスプリング)を採用。電動パワーステアリングを採用し、ステアリングフィールと安全性と利便性を向上させている。また、全グレードにトレーラーヒッチを標準装備し、最大6000ポンド(約2.7トン)まで牽引可能。
タイヤサイズは「1958」グレードが245/70R18。「ファーストエディション」と「ランドクルーザー」グレードは265/70R18が標準装備で、「ランドクルーザー」グレードのみ265/60R20がオプション設定される。
米国向け「ランドクルーザー」はピックアップトラック「タコマ」にも採用されているi-FORCE MAXハイブリッドパワートレインを搭載。2.4L直列4気筒ガソリンターボエンジンと1.87kWhのニッケル水素バッテリーパックを給電源とする8速オートマチックトランスミッションに統合された48PSの電気モーターが組み合わされ、システム出力326PS、最大トルク465lb.-ftを発生する。このハイブリッドパワートレーンは、日本市場にも遅れて導入される見込みだ。
また、4WDシステムにはセンターロッキングディファレンシャルとハイ/ローレンジ付き電子制御2速トランスファーケースを採用。電子制御ロック式リアディファレンシャルも全車標準装備となり、悪路でのトラクションコントロールを向上させる。また、マッド、ダート、サンドなどのさまざまな地形でホイールスピンを制御する、4WD-Highと4WD-Lowの両方で機能するようになったマルチテレインセレクト、カメラで死角になりやすい車両周辺の状況をモニターで把握できるマルチテレインモニターも「ランドクルーザー」グレードに装備される。さらに低速オフロードクルーズコントロールとして機能するクロールコントロールやダウンヒルアシストコントロールも標準装備となる。
インテリア装備では、「1958」グレードにブラックのファブリックシートと、Apple CarPlayとAndroid Autoのワイヤレス接続が可能な8.0インチのタッチスクリーン採用の最新オーディオマルチメディアシステムを採用。「ランドクルーザー」グレードは、ブラックまたはジャワの2色から選べるシートヒーター&ベンチレーション付ソフテックストリムシート、12.3インチマルチメディアモニター、14スピーカーJBLプレミアムサウンドシステムが装備される。「ランドクルーザー」グレードには、レザー調シートを含むプレミアムパッケージも用意される。限定車の「ファーストエディション」は、レザー調シートとドアパネルにエンボス加工された「ファーストエディション」のロゴが入る。
安全装備では、全グレードに「Toyota Safety Sense 3.0」を搭載。歩行者検知機能付きプリクラッシュシステム、ステアリング・アシスト付レーンディパーチャーアラート、全車速域ダイナミック・レーダー・クルーズ・コントロール、レーントレース・アシスト、道路標識アシスト、オートマチックハイビーム、プロアクティブ・ドライビング・アシストの機能が含まれ、各機能はバージョンアップされている。
新型「ランドクルーザー」は、トヨタ自動車の田原工場と日野工場で生産され、2024年春に米国に導入される。メーカー希望小売価格は5万ドル台半ば(日本円で約780万円)からとアナウンスされている。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(SUV)
内外装を黒で染め上げた、1ランク上のレイバックを投入 今回の一部改良で、「Limited EX」をベースとした特別仕様車「Black Selection」を新設定。 特徴としては、インテリアの本革シー[…]
新グレード「XD SP」と特別仕様車「XD-HYBRID Trekker」を追加 今回実施される商品改良では、ハンドリングの良さはそのままに乗り心地の向上を施したほか、スポーティイメージを強めた新グレ[…]
インターフェイスの刷新で、商品力を大幅に強化 今回実施されるアップデートでは、全モデルに新しいインフォテインメントシステム「MIB3」を搭載。 このシステムは、アウディ独自のインフォテインメントシステ[…]
キャデラックの最新デザインランゲージを採用 「キャデラック XT4」は、コンパクトSUVセグメントにおけるキャデラックの戦略的モデル。2021年に国内導入されているが、今回の導入される最新モデルでは、[…]
パワフルなクリーンディーゼルモデル「40 TDI quattro」を新設定 今回実施されるアップデートでは、新たに「40 TDI quattro」を新設定。搭載されるクリーンディーゼル2.0 TDIエ[…]
人気記事ランキング(全体)
知っているようで、実は見落としているマイカーの機能 全てを知っているつもりでいても、実は意外と活用できていない機能が存在するのがクルマ。今回は、給油にまつわる見落とされがちな機能を紹介しよう。 給油口[…]
車載ジャッキの使い方の基本 ジャッキというと、車載ジャッキを思い浮かべるビギナーは多いハズ。しかし、車載ジャッキはあくまでパンクのときなどのための応急用であり基本的にメンテナンスでは使用してはならない[…]
車内を暖かく! カーエアコンの正しい使い方とは? 車内を快適な温度に保つために必要な、カーエアコンの正しい使い方を4つのポイントから見ていきましょう。 まずひとつ目のポイントは、カーエアコンの起動タイ[…]
タイヤの基本点検テクニック タイヤは安全に直結する最重要なパーツ。摩耗が限界まで進んでいたり空気圧が適正でないと、乗り心地ウンヌン以前に危険なので、キッチリとチェックしておきたい。 また、タイヤは足回[…]
ベース車両はホンダのフリード ベースとなる車両はホンダのフリード。街乗りでも違和感がないうえに、広い車内スペースが、アウトドアでも大活躍する車だ。 小回りが効くサイズ感で運転しやすいフリード。しかしな[…]
最新の投稿記事(全体)
傘をさしたままオープンカーで走行!これってアリなの? オープンカーの魅力は開放感や自由さにあるといっても過言ではないでしょう。特に夏の時期は風を感じながら海沿いをドライブするなど、オープンカーでしか味[…]
タイヤの基本点検テクニック タイヤは安全に直結する最重要なパーツ。摩耗が限界まで進んでいたり空気圧が適正でないと、乗り心地ウンヌン以前に危険なので、キッチリとチェックしておきたい。 また、タイヤは足回[…]
R32型スカイラインGT-R(BNR32)が令和に蘇る! 2025年1月10日(金)~1月12日(日)、千葉県の幕張メッセで開催されるカスタマイズカーショー、東京オートサロン2025。 日産自動車株式[…]
内外装を黒で染め上げた、1ランク上のレイバックを投入 今回の一部改良で、「Limited EX」をベースとした特別仕様車「Black Selection」を新設定。 特徴としては、インテリアの本革シー[…]
エクステリア&インテリアデザインの変更を実施 今回実施された改良では、一部グレードのインテリアデザインを変更。「Smart Edition EX」には「GT-H EX」のインテリアを採用、「Black[…]
- 1
- 2