限られた一部のユーザーをターゲットに開発されたクルマは、刺さる人にはとことん刺さる不思議な魅力を持っていることが多い。そのためどのグレードも魅力的に見えてしまい、袋小路に迷い込んでしまったユーザーもいるはずだ。ここではそんな危険な薫りを漂わす、スズキ・クロスビーのベストな選び方をお教えしよう。
●文:川島 茂夫/編集部
ライバルのロッキー/ライズを先行させてから、スズキディーラーに乗り込むべし
スズキ
クロスビー
価格:194万1500~233万5300円
納期目安:1~3か月
車両本体値引き目標額:20万円
リセール予想:C+
ライバルのロッキー/ライズの受注が再開したことが朗報。なぜならば競合のライバル車として積極的に活用することができるからだ。
やり方としては、ロッキー/ライズの商談を先にスタートさせて、その見積もりを持ってスズキ販売店(正規ディーラー)に乗り込んで、クロスビーの商談に揺さぶりをかけていく。特にトヨタ・ライズに対しては、スズキのディーラーマンが強く反応する傾向が強く、最初の商談から良い条件が提示される可能性が高い。
また、スズキのクルマは、スズキの看板を掲げているサブディーラーで購入するやり方も有効。サブディーラーは地縁つながりの顧客が多いこともあって、値引きを引き出すには少し工夫が必要だが、正規ディーラーで出してもらった条件を携えて、サブディーラーに赴くと良い条件を引き出しやすい。車両本体と付属品の値引き合計で25万円前後になったら大成功だ。
●クロスビー グレードバリーエーション&価格 | ||
パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【FF/4WD】 |
996cc直3DOHCターボ 99PS/15.3kg・m + モーター 2.3kW/50N・m | HYBRID MX【6AT】 | 194万1500円/208万6700円 |
HYBRID MV【6AT】 | 208万4500円/222万9700円 | |
HYBRID MZ【6AT】 | 219万100円/233万5300円 |
見た目以上に広々キャビン、レジャーシーンでも十分に活躍できる
アウトドアレジャーを楽しむためにSUVを選ぶ。荒れた路面を苦にせず、たくさんの荷物が運びたいという視点では、本来はボディが小さいクロスビーは少しハズレたモデルになるはずなのだが、実は見た目の印象以上に優秀なキャビン実用性と、ある程度の悪路対応力を持っていることが、クロスビーの大きな魅力になっている。
最低地上高は180mmを確保しており、4WDシステムもビスカス式ながら、発進や低速域でのスリップを予防するグリップコントロールも採用しており、岩山やシビアな不整地路を走れるタイプではないが、河川の河原や未舗装路で出会いがちなフラットダートレベルならばまったく問題ない。街乗り専門ではなく、大半のユーザーが体験するようなレジャーシーンでも、不足なくその実力を披露してくれるのだ。
約14.5万円高の4WD車に固執する必要はなし
1Lハイブリッドのパワートレーンは全グレード共通で、2WD(FF)も4WDを選ぶことが可能。やはり4WD車を選ばなければと思ってしまうかもしれないが、必ずしもそうならないのがクロスビーな不思議なところ。
かわいらしいスタイルが好みで興味を覚えたというならば、SUVルックのハイトワゴンということで2WD車を選んでもまったく問題ない。
4WD車の方が対応力が高く、泥路や雪道でも安心だが、余裕十分の最低地上高のおかげもあって、2WD車でもそれなりに対応してくれる。ちなみに、2WD車に対して4WD車は約14.5万円高の価格差。ここは価格が安い2WD車を選んで、その浮いた予算をナビなどのアクセサリー類に注ぐのも良い選択だ。
真ん中のHYBRID MVをベースに、アクセサリーを強化するのがベスト
3つあるグレードのうち最もベーシックなMXは衝突回避の安全&運転支援システムが非設定。現代のクルマとしてこれを選ぶのはさすがにありえない。なので、その上のMVか、最上級のMZのどちらかの2択になる。
MVとMZの価格差は約10.5万円。主な違いはLEDヘッドライトやメッキ加飾、本革ステアリングなどの内外装設定が中心。走り関連の機能装備はほぼ共通した設定だ。ちなみにMVでも人気の2トーンルーフカラーも選択可能。見た目のSUV演出も変わりはない。
クロスビーの魅力である価格の安さ、さして実用性を最もバランスが良く体感できるのは、MVをベースに好きなナビ&オーディオをプラスする組み合わせ。前述したように駆動方式は2WDでも4WDでもどちらでもOKだ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(スズキ)
ベース車両はスズキのエブリイ ベースとなる車両はスズキのエブリイ。燃費の良さや、運転のしやすさが際立つ軽自動車であるにもかかわらず、広い車内空間を誇る人気車だ。 シンプルでコンパクトな外観は、街乗りで[…]
「ナチュラルユニーク」をコンセプトに描かれる、新フロントマスクを採用 今回実施される一部仕様変更では、「ナチュラルユニーク」と定義したデザインコンセプトをもとに、フロントバンパーとフロントグリルの形状[…]
ベース車両はスズキのエブリイ ベースとなる車両はスズキのエブリイ。燃費の良さや、運転のしやすさが際立つ軽自動車であるにもかかわらず、広い車内空間を誇る人気車だ。 シンプルでコンパクトな外観は、街乗りで[…]
ベース車両はスズキのエブリイ オシャレなツートンカラーが印象的なキャンピングカーだが、ベースとなる車両はスズキのエブリイ。燃費の良さや、運転のしやすさが際立つ軽自動車であるにもかかわらず、広い車内空間[…]
ベース車両はスズキのエブリイ ベースとなる車両はスズキのエブリイ。燃費の良さや、運転のしやすさが際立つ軽自動車であるにもかかわらず、広い車内空間を誇る人気車だ。 シンプルでコンパクトな外観は、街乗りで[…]
最新の関連記事(SUV)
内外装を黒で染め上げた、1ランク上のレイバックを投入 今回の一部改良で、「Limited EX」をベースとした特別仕様車「Black Selection」を新設定。 特徴としては、インテリアの本革シー[…]
新グレード「XD SP」と特別仕様車「XD-HYBRID Trekker」を追加 今回実施される商品改良では、ハンドリングの良さはそのままに乗り心地の向上を施したほか、スポーティイメージを強めた新グレ[…]
インターフェイスの刷新で、商品力を大幅に強化 今回実施されるアップデートでは、全モデルに新しいインフォテインメントシステム「MIB3」を搭載。 このシステムは、アウディ独自のインフォテインメントシステ[…]
キャデラックの最新デザインランゲージを採用 「キャデラック XT4」は、コンパクトSUVセグメントにおけるキャデラックの戦略的モデル。2021年に国内導入されているが、今回の導入される最新モデルでは、[…]
パワフルなクリーンディーゼルモデル「40 TDI quattro」を新設定 今回実施されるアップデートでは、新たに「40 TDI quattro」を新設定。搭載されるクリーンディーゼル2.0 TDIエ[…]
人気記事ランキング(全体)
知っているようで、実は見落としているマイカーの機能 全てを知っているつもりでいても、実は意外と活用できていない機能が存在するのがクルマ。今回は、給油にまつわる見落とされがちな機能を紹介しよう。 給油口[…]
車載ジャッキの使い方の基本 ジャッキというと、車載ジャッキを思い浮かべるビギナーは多いハズ。しかし、車載ジャッキはあくまでパンクのときなどのための応急用であり基本的にメンテナンスでは使用してはならない[…]
車内を暖かく! カーエアコンの正しい使い方とは? 車内を快適な温度に保つために必要な、カーエアコンの正しい使い方を4つのポイントから見ていきましょう。 まずひとつ目のポイントは、カーエアコンの起動タイ[…]
タイヤの基本点検テクニック タイヤは安全に直結する最重要なパーツ。摩耗が限界まで進んでいたり空気圧が適正でないと、乗り心地ウンヌン以前に危険なので、キッチリとチェックしておきたい。 また、タイヤは足回[…]
ベース車両はホンダのフリード ベースとなる車両はホンダのフリード。街乗りでも違和感がないうえに、広い車内スペースが、アウトドアでも大活躍する車だ。 小回りが効くサイズ感で運転しやすいフリード。しかしな[…]
最新の投稿記事(全体)
傘をさしたままオープンカーで走行!これってアリなの? オープンカーの魅力は開放感や自由さにあるといっても過言ではないでしょう。特に夏の時期は風を感じながら海沿いをドライブするなど、オープンカーでしか味[…]
タイヤの基本点検テクニック タイヤは安全に直結する最重要なパーツ。摩耗が限界まで進んでいたり空気圧が適正でないと、乗り心地ウンヌン以前に危険なので、キッチリとチェックしておきたい。 また、タイヤは足回[…]
R32型スカイラインGT-R(BNR32)が令和に蘇る! 2025年1月10日(金)~1月12日(日)、千葉県の幕張メッセで開催されるカスタマイズカーショー、東京オートサロン2025。 日産自動車株式[…]
内外装を黒で染め上げた、1ランク上のレイバックを投入 今回の一部改良で、「Limited EX」をベースとした特別仕様車「Black Selection」を新設定。 特徴としては、インテリアの本革シー[…]
エクステリア&インテリアデザインの変更を実施 今回実施された改良では、一部グレードのインテリアデザインを変更。「Smart Edition EX」には「GT-H EX」のインテリアを採用、「Black[…]
- 1
- 2