
俗に「石を投げれば◯◯に当たる」のミニバン版は、今の日本ならトヨタのアルファードじゃなかろうか? 世の中不景気、不景気と言われながらも新車価格500万円以上のアルファードは売れに売れ、街に出ればその姿を見ない日が無いくらいに普及している。公道を席巻するアルファードの人気の秘訣はなにか? 改めてアルファードの魅力を再確認し、これからの購入を検討しているアナタに狙い目グレードを指南!
●文:月刊自家用車編集部
セレブが口火を切った高級車の新たなストーリー「ミニバン」
ひと昔前まで、いわゆるエライ人たちの乗るクルマは黒塗りの大型セダンが定番だったけど、次第に大型セダンより背が高くて物理的に大きいクルマが人気を集めるようになった。
その端緒を辿ると、いつの時代もトレンドの発信源であるハリウッドのセレブに行き当たり、アッパーブランドのSUVがもてはやされたのがファーストインパクト。
そしてここ日本では、SUVよりも居住性が高く乗り心地も優しいミニバンに人気が集中するようになる。中でもトップランナーになったのがトヨタのアルファードだろう。
●アルファード グレードバリエーション&価格 | ||
パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【2WD/4WD】 |
2493cc直4DOHC 182ps/24.0kg-m | Z【CVT】 | 540万円/559万8000円 |
2487cc直4DOHC 190ps/24.1kg-m + モーター 134kW/270Nm | Z【電気式CVT】 | 620万円/− |
Executive Lounge【電気式CVT】 | 850万円/− | |
2487cc直4DOHC 190ps/24.1kg-m + ツインモーター 134kW/270Nm(フロント) 40kW/121Nm(リヤ) | Z【電気式CVT】 | −/642万円 |
Executive Lounge【電気式CVT】 | −/872万円 |
ミニバン界のトップランナー、アルファード。今や高級車の代名詞にまでなり、不景気と言われながらも巷に氾濫している。
デカいは正義! 車格以上のマスクがエグい
ボディサイズは全長4995×全幅1850×全高1935mmとスペック上だけでも立派だが、それに輪をかけて前面投影面積のほとんどを占めるグリルの存在感が数値以上にアルファードの車格を大きく見せている。
はっきり言って押し出し感は古の黒塗りセダン以上のものだ。この圧倒的な車格だからこそセレブたちがこぞって購入し、ショーファー(運転手付き)ドリブンにも用いられ、その結果として高級化が進んでいった。
スクエアな前面投影面積の半分近くを占めるフロントグリルは迫力いっぱい。薄くソリッドなヘッドライトが睨みを効かせている。
2種類のパワートレーンと2種類の駆動方式
現在のラインナップは2.5L直4ガソリンと2.5L直4ガソリンハイブリッドという2種類のパワートレーンを用意し、駆動方式はFWDと4WDからチョイス可能だ。
走りの滑らかさと動力の余裕を感じるハイブリッドモデルが人気で、セレブだけでなくファミリー用途でも重要なファクターである快適な乗り心地はアルファードの真骨頂。低燃費とノイズの少なさにも定評がある。
アルファードが搭載するパワートレーンは、直列4気筒ガソリンエンジンと、直列4気筒ガソリン+ハイブリッドの2種類を用意する。
豪勢なインテリアに誰もがひれ伏す
カラフルなデジタルメーターと大型で多機能なセンターディスプレイを備えたコクピットビューは、オーセンティックでありながら高級感をも存分に漂わせる。
3列用意するシートはどれも快適なフィールを提供するが、中でも2列目シートの座り心地は別格。もちろん「エグゼクティブラウンジ」グレードは2列目シートが主役であり、アルファードはドライバーズカーではなく本来的にはショーファードリブンであると、全グレードを通じて主張しているかのようだ。
買い得グレードはズバリ「ハイブリッドZ」だ!
上質な走りを披露するハイブリッドを搭載し、運転手付き用途を企図するグレードは「エグゼクティブラウンジ」と「Z」を設定。「エグゼクティブラウンジ」は2WDでも850万円というプライスタグを掲げ割高感は否めない。
一方、エグゼクティブパワーシートや10スピーカーオーディオなど十分以上の標準装備をもつ「ハイブリッドZ」は620万円。
エクステリアの「アルファードらしさ」は変わらず、ハイブリッドのシルキーな乗り心地を併せ持ち、装備も充実している「ハイブリッドZ」が、やっぱりオススメのアルファードだ。
写真の「エグゼクティブラウンジ」はFWDモデルでも850万円というハイプライス。オススメはハイブリッドを搭載しながら装備も充実している「ハイブリッドZ」か。
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